裸になる女神様 1
買い物に夢中になり立花のアパートに着いた頃には20時を過ぎていた。
炊飯器は今日買ったばかりなので、いきなり今から晩御飯作りとはいかず
彼女の手料理は次回へと持ち越しである。
『今日の晩御飯はピザ-ラなんて、如何でしょうか?』
立花に聞かれた彼女は
『リクエストしても、良いですか?』と
前のめりに頼んできた。
『好きなピザとかあるの?』
立花に聞かれた彼女は笑顔で
『カレーモントレ-が食べたいんですけどダメですか?』と聞いてくる。
『全然、良いけど好きなの?』と立花に聞かれて
『小学校の友達の誕生日会で食べた時に感動したんです』
『それ以降、食べる機会が無くて』と
目を輝かせて説明をしてきた。
家庭の事情もある事だろうし、深くを聞くのは止めよう、
立花はすぐにピザを注文した。
『ピザが来るまでは買って来た物の整理をしてようか?』
立花の提案に彼女は、すぐに動き出して食器類の整理を始めたが
知らない男からの肌露出の視線防止が必要無くなった彼女は
GUで買ったTシャツを脱いで、腹筋丸見えTシャツにミニスカートで片付けを開始すると
炊飯器の箱を開けて確認しようとしている立花に
『お茶碗とか、お皿って何処に置きましょうか?』と質問してくる。
食器棚など、この家には無いので、
『キッチンの吊り戸棚か?』
『下の収納にしまっておこうかな?』と言うと
『わかりました』と彼女が答えてキッチンの吊り戸棚を開き始める。
炊飯器の説明書を読み出した立花の耳に
『う〜ん、届かないな』と言う、絵色女神の独り言が入った。
小さな女性では難しいかな?
俺が手伝うか?
そう思って何気なくキッチンに目をやると
イスを踏み台にして、収納の上部に何かを入れている彼女の後ろ姿が見えたが
イスが低いせいもあり、彼女が背伸びをしているのでミニスカートの中が丸見えになって
水色のパンツと可愛いヒップラインが見放題となっている。
人間は不思議なモノで、見てはいけないと頭では理解しているが
身体は言う事をきかず、一点を凝視し続けてしまっていた。
いかん、いかん
我に帰った立花は違う方を向いて
『大丈夫?』と
何事もなかったように彼女に聞く。
絵色女神は丸見えになっている事に気付かず、収納する事に集中しており
『ちょっと、こっちに来て貰って良いですか?』と立花を呼んだ。
俺が行ったら、お尻が見えちゃうだろ?
『行かないとダメ?』と
炊飯器の取り扱い説明書に集中している風に、彼女に言うと
『出来たら、お願いできますか?』と
やはりキッチンへと立花を誘導しようとしている。
ここまで頼まれて行かないのは、かえって変だしイヤな奴になる。
覚悟を決めて立花がキッチンに行くと、さっきと変わらず
水色のパンツが丸見えのままの状態だ。
見えていた事が後でバレて変な空気になるよりは教えた方が良いだろう?と考え
『女神ちゃん、大変な事になっているよ』と
彼女が気付くように遠回しに立花が言うが
背伸びをしている彼女は後ろを振り向く余裕がないようで
『何が大変なんですか?』と
パンツが丸見えのまま、立花に質問をしてくる。
彼女の細い足は白く、スラっと伸びており、お尻も大きくなく適度なスタイルの良さだ。
水色のパンツと共に完全に目に焼き付いてしまった。
『女神ちゃん、パンツが見えているよ』
立花が覚悟を決めて発した言葉
『ウソ?』
ビックリして振り返った時に、彼女がバランスを崩しかけた。
間一髪
立花が走りよって落ちそうになった絵色女神を抱きしめて支えている。
滑り込むような形で助けたので、崩れた、お姫様抱っこのようなポ-ズだが
その時、立花の右手は絵色女神の胸にあった。
『大丈夫だった?』
立花が絵色女神に身体にケガが無かったか?確認しているが
突然、立花に抱きしめられている彼女は自分に何が起こったか?理解出来ていない。
1秒ほど固まった後
『大丈夫です』とケガが無かった事を報告したが
その時、立花も絵色女神もオッパイに指が沈み、しっかりと支えられている光景を同時に見ていた。
『ごめん』
慌てて彼女の胸から手を離した立花、身体ごと動かすと絵色女神が落ちてしまうので
手の平だけを、どかした形となったが、支えられていた彼女は立花の右手を掴み
『私の胸、触るのイヤですか?』と聞いてきたのであった。
『え?』
立花は一瞬、彼女が何を言ったのか?理解出来ずにいる。
そして至近距離にある絵色女神の目を見つめて
『今、なんて言ったの?』と聞き返した。
すると
『私の胸は触りたくないですか?』と
さっきと違う言葉で立花に再度、質問をしてくる。
触って良いんですか?
ノドまで出かかった言葉を飲み込み
彼女の身体を自分から下ろして
『急に、そんな事言って』
『ビックリするじゃないか』と
笑いながら、何事も無かったようにしようとしたが
彼女は
『私って魅力が無いんですね』と
身体のチカラが全て無くなったように、その場に座りこんでしまった。
『違う、違う』
脱力した彼女を見て立花が慌てて弁解をするが、
彼女は立花の方を見ようとしない。
女として失格の烙印を押された、
さっきまでの幸せだった笑顔がウソのように、悲しそうな彼女の表情を見た立花は
『すいません、胸を触らせて下さい』と
絵色女神にお願いしている。
『本当ですか?』
途端に、彼女の表情が生き返った。
キッチン前の廊下に2人共、正座をして向かい合っている状態は、剣道の試合前のようだ。
『すいません、失格します』
そう言って右手を伸ばして、彼女の左胸を優しく下から支えるように触る。
現役アイドルが家庭訪問して自分の胸を触らせている姿は異常な光景だ。
触られている感触が伝わってきた彼女は顔を真っ赤にして両目を閉じて我慢をしているような表情になっている。
その顔に気付いた立花が
『イヤだった?止めようか?』
そう言って手を離そうとすると、彼女はその手を掴んで、自分の左胸に引き寄せて
『ちゃんと触って下さい』と
潤んだ瞳で立花の目を見つめて懇願してくる。
事情が分からなくて躊躇しながら言われるまま触ってていた立花だったが、
再度の美少女のオッパイタッチの要求に自分自身のストッパーが外れてしまい
下から支えていた手のひらにチカラをいれて、絵色女神の胸に指を沈ませていく。
そして、ゆっくりと指を動かして手のひら全体で感触を確認するように揉みしだき始める。
え?
こんなに揉んでくるの?
優しいタッチだった行為が本格的なマッサージに変わって1番ビックリしていたのは絵色女神本人だった。
あの絵色女神のオッパイを揉んでいる。
その現実が目の前で起きており、柔らかい感触が指から伝わり脳みそを刺激して電気が流れた感覚になっていた。
久しぶりの女性の胸タッチだった立花は完全にスイッチが入ってしまい
空いている右胸にも手を伸ばして、手のひらを広げて右胸全体を包んだ後
指に優しくチカラを入れて揉みしだき始めてしまったのである。
両方?
同時に触るの?
左右バラバラに指が動き、やがて円を描くようにぐるぐる揉みしだいていく。
ちょっと待って、これヤバい
自分から頼んでいた絵色女神だったが、初めて胸を揉まれて発生した感覚に
心臓の鼓動がドキドキと早くなり、どうして良いのか分からなくなっている。
医者の触診のように5秒ほどで終わると思っていた彼女は
大人の男性の触り方を初めて経験をして、耐えられずに身をよじるようにし始めた。
『ピンポ-ン』
呼び鈴を鳴らす音を聞いて、ビックリした2人は我に帰って身体を離す。
『ピンポ-ン』
『ピザ-ラです、お届けに上がりました』
『ピザ屋さんです』
絵色女神が立花に報告するが、横にいるので立花にも当然聞こえていた。
『ピザ屋さんだね』
そう言って慌てて立ち上がった立花は、何故か前屈みの姿勢のままサイフを取りに行き
玄関のドアを開けてピザを受け取っている。
ピザ屋さんが来なかったら、どうなっていたんだろう?
心臓がドキドキしている彼女は、立花とピザ屋のやり取りを見ているが
放心状態で動けず頭は全然回っていない、ふわふわした状態のままだ。
どうしよう、ピザ屋さんが居なくなったら2人きり
何を話せば良いのだろう?
回らない頭で、その事を考えていたが
そう考えていたのは立花も一緒だった。
金を受け取ったピザ屋は、とっと帰り、ピザの箱を持った立花は
前屈みの体勢のまま、足早に彼女の前を通り抜けてテ-ブルにピザを置いて座る。
キッチン前の彼女も崩れた正座状態から立ち上がって、テ-ブルの前に遅れて座った。
お互いに顔を上げず下を向いたままの状態だか、箱の隙間からカレーモントレ-の匂いは漏れている。
1分間ほど無言の状態が続いた後
『ちゃんと触るって、あんな感じで良かったのかな?』と
立花が沈黙を破って彼女に話しかけると
『はい、そうだと思います』と彼女があやふやな答え方をした。
他人ごとのような彼女の答えに、立花が不思議そうな表情をする。
その後、またお互いに無言な時間が続く。
『女神ちゃん、質問して良い?』
沈黙に耐えられなくなった立花が彼女に聞くと
『はい、なんでしょうか?』と返して来たので
、ずーっと引っかかっていた事を聞き始めた。
『何で俺に胸を触らせたがっていたの?』と
彼女の謎の要求に質問をする。
やっぱり聞いてきたか、そんな気持ちになった彼女がポツリポツリと喋り始める。
ネットで読んだ記事では、家出した女の子が独身男のアパートに泊まって襲われた話が多かった。
自分は2度も立花の家に泊まったが、襲われる事もなく優しく対応されている。
アタシは大事にされている、と喜んでいたがメンバーで同期の子に相談したら
立花さんがLGBTの人で異性の人に興味がない可能性もあるんじゃないか?って言われて
悩んでいた時に、大人の男性は年下の女の子を子供扱いしている時には、手を出さないと言う事も知った。
『立花さんは私を女として見てないのかな?って心配になって』
『あんな変な、お願いをしちゃいました』と
心の中にあるモヤモヤした感情を吐露したのであった。
『俺も、ちゃんと理由を聞けば良かったね』
彼女の説明を聞いた立花が喋り始めた。
『でもやっぱり俺は、女神ちゃんの胸を触るべきじゃなかったんだ』
『女神ちゃんがアパートに初めて来るって、なった時から女神ちゃんには手を出さないって、俺は決めていた』
話しながら絵色女神を見ると、悲しそうな顔になっている。
『理由としてはアイドルに手を出したらファンの人に死刑にされちゃうからさ?』と
言ってみたが、彼女は無表情のままだ。
『もう一つは女神ちゃんが未成年だから』
そう言うと彼女は、やっぱりと言いたげな表情で立花を見たので
『違うよ、子供扱いしてじゃなく』
『大人の女性だからこそだよ』と説明すると
『大人の女性なら良いじゃないですか』と彼女が立花に異議ありと迫ってくる。
『女神ちゃんは未成年でしょ?』
『日本の法律では未成年とエッチしちゃダメなんだよ』と
立花が諭すように彼女に語る。
『俺は女神ちゃんが近くにいても我慢が出来ると思っていた』
『でも結局はネット記事の男達と同じだった』
立花がそう言うと
『立花さんは違います』
『今だって最後までしなかったじゃないですか』と彼女が言った時に
『ピザ屋が来たから』
そうポツリと言った。
それを聞いて彼女もハッとした。
ピザ屋が来ていなかったら、どうなっていたんだろう?
『友達の予想はハズレだったね』
『ピザ屋が来ていなかったら、俺は自分を抑えられていたか?自信がないよ』
そう説明された彼女は何も言葉が出なかった。
露出度の高い服を着て立花を挑発するように
我慢をしていた立花を誘ったのは自分だ。
その罪悪感を感じている。
それと同時に恐ろしい未来を予想してしまった。
『女神ちゃんが俺の家に泊まっている事がバレたら』
『たとえエッチをしていなくても、みんな信じないでしょう?』
『やっとアイドルしてスタートした女神ちゃんの将来が終わると思うんだ』
絵色女神には分かった。
立花が、この先に聞きたくない事を言おうとしている事を
『今日で会うのは最後にしよう』
絵色女神の最悪の予想は当たってしまったのであった。




