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退職宣言

『詳しい話をしたいので

オリファルコンの本社に

今夜、来て欲しい』と

言われた立花は


『仕事の処理具合

次第ですが

伺えると思います』と

会長に伝えて

電話を切った。


言っちまったな。


もう後戻りは出来ない

自分を、そんな状況に

追い込む為に


先延ばしする事なく

朝イチに会長に

所信表明をした。


オリファルコン社に

来て欲しい


そう言われていた時は

彼自身嬉しかった。


人に頼られるのは

気持ちが良いもんだが


言われるまま

入社をしてみたが

仕事を始めて


この程度なの?と


自分の底の浅さが

バレたら

どうしよう?との思いで

怖くて入社出来なかった。


頼まれた時だけ

アドバイザーで

参加をするなら


ダメな時に

本来の自分の会社で

サラリーマンとして

働けばリスクは無い。


人との関わりを避けて

リスクを避けてきた

人生であった。


だが生き方を変える

運命の人物に出会った。


彼女には相応しい

逃げない人間になる。


立花に芽生えた信念であった。


『会長に世界大会の後に

退職しますので

オリファルコンで

雇って下さい、って』

『電話で話しをしたら

OK貰ったぞ』と

女神にメッセージを送ると

すぐに

『良かったね』

『無職にならなくて』と

返信が来た。


『やっぱり、無職を

気にしていたんじゃないか?』と

立花がイヤミな

メッセージを送ると


すぐに

『アタシは全然気にしません』

『でも、将来のアタシ達の

子供達がヒモじい思いをしたら

可哀想かな、と思いました』と

反撃が来る。


最近、女神が

強くなってきたのでは?


そう考えざろうない立花である。


次はウチの会社だ。


そう言って自分のフロアに

着くと 

棚橋が騒いでいる姿が

目に入ってくる。


武藤慶子に騙されていた時から

立ち直ったようで

だいぶ明るくなってきた。


アイツに伝えるのは

1番最後でも

良いかな?


そう考えていた時に

蝶野が目に入る。


彼女には色々と

迷惑をかけていたな


最初に言っといた方が

良いかな?

そう考えた立花は

出社して、すぐに

『蝶野、ちょっと良いか?』と

オフィスの外を指差し

社員食堂に来るように

促した。


最近、立花との接触が

少なくなっていた

蝶野はドキドキしている。


もしかして、絵色女神と

別れたの?


そんな淡い期待で立花に

付いて食堂に行くと


『蝶野には色々と

迷惑をかけてきたな』と

立花が切り出し


『何を言っているんですよ』

『迷惑を、かけられてなんか

いないですよ』


これは告白のパターン

じゃないの?


そうワクワクしていた

蝶野に

『俺、この会社を辞める事に

したわ』と

立花は告げる。


『はぁ?』


全く予想していなかった

斜め45度からの

サプライズ発言に

蝶野の思考回路は

停止している。


それが見て分かった立花が

『今月いっぱいで

会社を辞める事にしたよ』と

説明を足して話すが

蝶野はクチを

ポカンと開けたまま

微動だにしない。


彼女がいる

会社の先輩に

恋をした。


別れた時に1番に

彼女に立候補をしようと

考えていて


彼女に成れなくても

会社で会えれば

嬉しかった。


だが会社でも

会えなくなる?


会社を辞める?


『それってウソですよね?』

彼女が、やっと

絞り出した言葉が

それだった。


『ウソじゃない』

『これから係長に

報告してくるが』


『その前に、蝶野には

先に言っておこうと思って』


そう言われたが

はい、そうですか、と

納得出来ない。


『理由を教えてください』

そう蝶野に言われた

立花は


『別の仕事が

したくなったんだよ』と

笑いながら説明をするが

蝶野は険しい顔のまま

彼を睨みつけている。


『絵色女神の為ですか?』


そう聞かれた立花は

『彼女は別に関係ないよ』

『前に話しをしていた

ゲ-ムの会社に

誘われていたから』と

説明すると


『副社長に就任するんですか?』と

驚いた顔で確認すると


『そんな事は決まってないよ』

『見習いから

スタートじゃないかな?』

そう言って

食堂から立花は

出て行こうとすると


『私、立花さんが

何処に行っても好きです』と

蝶野が言ってきた言葉で

立花が足を止めた。


『ありがとう』

『でも、蝶野の気持ちには

応えられない』

そう言って彼女を残して

オフィスへと行ってしまう。


1人、社員食堂に

残された蝶野は

立ちすくんでいた。


次は本丸だ


自分の席に座って

朝から仕事をしている

藤波係長の元へ行き


応接室に来て

話しを聞いて欲しいと

申し入れる。


応接室で向かい合う形で

座った藤波係長は

立花の雰囲気に

イヤな予感をしていた。


『一身上の都合で

今月いっぱいで会社を

退職させて下さい』と

立花が辞表と一緒に

退職を申し入れると


藤波係長もクチを

ポカンと開けて

固まっている。


『仕事の引き継ぎもあると

思いますので』

『お早目に、お伝えをしようと

考えて』

『今、お伝えしました』


そう立花が捕捉をするが

藤波係長は

リアクションをしない。


『退職の2週間前に申告

しないと、いけませんよね?』

『退職前に残った有給休暇を

使い切るつもりはありませんから』

『スケジュールを組んで下さい』


立花が一方的に

そう言った言葉で

藤波係長が我に返って


『はい、そうですかと

簡単に受け入れられない』

『立花に辞められたら

ウチの会社は大損害だ』


『課長や部長に報告する前に

考え直して欲しい』

そう遺留する言葉で

立花の退職にストップが

かかったのであった。









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