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ワルギはないカノジョ  作者: 声乃
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あいかの内心

あれから一週間が経ち、僕は無事に第一志望の県立高校に合格した。


あいかと一悶着した合格発表はもちろん当初の予定通り、男子全員で見に行った。


僕の中学からは男女合わせて20人程度受験したが、残念ながら男子はひとりだけ落ちた。女子は5人落ちている。


ぶっちゃけ男子はわかっていた結果だが、女子は意外なメンツが落ちてしまってみんな動揺は隠せなかった。


ちなみにあいかも無事に合格していたらしい。どうやら腐れ縁は高校生になっても切っても切れないようだ。


これは入学してから知ったことだが、この高校はほぼ女子高と言っても過言ではないくらい男子が異様に少ない。


進みたい道的にこの高校意外考えてなかったから仕方ないが、もし知っていたら受験するか思いとどまっていたかもしれない。それくらいに女子だらけである。辛い、、


どうやら女子の制服が全国的に人気で可愛いらしく、毎年女子が受験に殺到するのだとか。全然知らなかった…。


まぁそれはさておき、僕はとある学科を選んだわけだが

またしても同じ学科、しかも同じクラスにあいかが居た。


何も同じクラスになることはあるまいと思う。


「ゆう~♪また一緒だね!高校でもよろしくね?」


そんな人の気も知らずにまたも無遠慮に声を掛けてくる。


「はぁ~なんでまた一緒かなぁ。まぁ適当によろしく」


鬱陶しい気持ちを隠すこともなく、ため息をつくように言葉をこぼす。


「ねぇー、なんで嫌そうなの?やだそういうの」


相変わらずこっちの気も知らないで一方的に反抗的な態度を示すあいか。極めてめんどくさい。


「嫌とかじゃないけど、いちいち僕のとこに来なくて大丈夫だから。まなちゃんとかいるじゃん。一緒に居なくていいの?」


まなという女子はお察しの通り、同じ中学出身である。

女子は女子同士で仲良くしていればいいものをなぜ用もなく絡んでくるのか。理解に苦しむ。


あいかは実際ゆうに好意をもっている。

好意があるゆえに構って欲しくて、話しかける。

ただ9年間も無意味に過ごしてきたわけではない。

“あの頃”から密かに想いを寄せているが、本人に全く伝わっていない。面白いくらいに空回りしていた。

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