●アクションシーン解説 6●
●ゲンヌイ村のザンツ復活●
国同士の駆け引きにまつわる戦いが多かった本作における、はっきりと
「巨悪」と定義すべき敵が登場したターニングポイントです。
昔のガンダルクの実力を目の当たりにするというシチュエーションは、
いくつか案がありました。他ならぬ本人がその体を取り戻す…といった
展開も考えていたものの、それではテーマがブレてしまうと思い却下。
先々代魔王がガンダルクの体を得るという、シンプルかつ最悪な構成で
ラスボス降臨に至った次第です。
普通ならばここで、事情を知らない誰かがザンツに挑む…という展開に
なりそうな感じです。が、他ならぬガンダルクとアミリアスが偶然にも
ここに居合わせたので、勝ち目などないという事実が圧倒的な説得力で
周知された。だから今は挑まない。じゃあ何をすればいいかという事で
「生存者の脱出」というミッションを設定しました。
ここで重要なのは、やはり二番刀とアルメダの矢です。戦いに用いれば
かなりのチートになり得るこれらのアイテムで、いかに人を助けるか。
強い武器や強い能力で強敵を倒せるのは、誰の目にも当たり前の理屈。
じゃあ、その武器や能力で敵を倒す以外の事を見事にやってみせろ。
こういったシチュエーションで頭を捻るのも、大いに楽しかったです。
ルクトも明言していましたが、この時点におけるアルメダは実戦経験が
ほとんどない状態です。魔鎧屍兵と戦った際はやる事が明確でしたが、
こんな非常事態で臨機応変な行動ができるとは思えない。だからこそ、
圧倒的経験と見識を併せ持っているガンダルクが彼女と共に行動する。
実際のところ、アルメダはこの作品における唯一最大の「成長キャラ」
だったので、この頃の「未熟さ」の描写には重点を置いていました。
いかなる局面でも能力を活用できる柔軟さと、やるべき事をきっちりと
見極める冷静さ。それを学ばせるという意味で、ゲンヌイ村での戦いは
特級の実戦フィールドでした。特に「手遅れの者は看過する」という、
簡単にはできない選択もしなければいけないのが戦場。こういった点に
おいても、やはりアルメダの師匠はガンダルクが最適だったろうなと。
徹底的な破壊と殺戮が行われた局面ではありましたが、ザンツ自身には
他のキャラほど深い存在意義などは考えていませんでした。ここでは、
やはりルクトたちがどういった行動を選ぶのか、惨禍の中でどういった
結果を出すのか?…といった部分の描写に力を入れました。
特定のターゲットに意識を集中したアルメダの視界が、一気に駆け巡る
シークエンス。これは映像で見たい系の表現です。映画やアニメなどで
たまに見かける手法なので。




