●アクションシーン解説 3●
●ドラグリア殲滅戦●
ディグロー掃討戦同様、社会的身分を得るための討伐依頼案件です。
ここで登場しているドラグリアは、いわゆる竜人(ドラゴンと人間との
ハイブリッド)になります。以前に登場したベクリアと起源はほぼ同じ
設定ですが、知能が高く集団行動の連携がきわめて高度…といった点で
差別化を図りました。
武装した者が迂闊に接近を試みると逃げられる。その一方、弱い相手は
積極的に群れ成して襲う。そういう「厄介な」生態を持っているから、
冒険者たちから嫌われている。ただ危険度が高いという理由ではなく、
いろいろな意味で殲滅が難しいから割に合わない。だから誰も率先して
手を出さない。そういう点で独自のリアリティを目指してみました。
クマの駆除とシロアリ根絶、どちらが難しい?…みたいな感覚です。
実はアルフは女性ですという設定は初登場の前から確定していたので、
ここでの先発メンバーはルクトたち以外の旅仲間の「女子勢」という
編成になります。久々に堂々と女性として行動できるアルフの「隙」を
意図的に強調してみました。
アルフとメリゼ、アルメダの騎馬をドラグリアが追いかけるシーンは、
97年公開の映画「スターシップ・トゥルーパーズ」オマージュです。
飛行体も含めた無数のドラグリアがわらわらと追いかけてくる描写に、
あのバグの大挙襲来の気持ち悪さを込めてみました。
イドの谷の岩場にて繰り広げられる決戦シーンは、ほぼメリゼ王女の
独壇場と言っていいイベントです。能力の覚醒ではなく、持てる能力を
全開にして戦うシチュエーション。大切に育てられていた王家の娘が、
ここ一番で仲間の命を背負う気概を見せる。通り一遍な覚醒イベントの
類ではなく、苦しい旅を続ける中で強くなったメリゼの本領発揮という
イメージでした。
ちなみに、メリゼが転移貴術で空中に出す足場を使って繰り広げられる
ガンダルクとルクトのジャンピングアクションは、任天堂の傑作ゲーム
「スーパーマリオブラザーズ」へのオマージュです。プローノら5人が
「地に足のついた」戦いをしているので、2人には少しばかり非常識な
空中戦を担当させ、集団戦ならではの混沌(?)を表現してみました。
メリゼがドラグリア目掛けて落とすブロックなども、ゲームの仕掛けを
オマージュした演出になります。
●対キンドラ・フェッツ戦●
宰相ウルムスが差し向けた獣人暗殺集団との、騙し合い的な戦いです。
マルマ村に残ったルブホとアルフを絡ませた戦いであり、ルクトたちの
見通しの甘さと敵の執拗さ、そしてここまで活躍の機会がほぼなかった
スランナグパーティーが本格参戦を果たす姿を描写する点でも、重要な
戦闘シークエンスでした。
林道での戦闘シーンは、「寄生獣」に登場していたパラサイトの複合体
「後藤」のアクションのオマージュです。猿でもあんな動きはしない!
とミギーが形容した、いかにも人外といった感じの挙動が好きなので。
メリゼたちのブロック戦法は、前回同様のゲーム的発想の賜物です。
籠手を外したルクトのパンチ速度がメチャクチャ速くなる展開は、割と
よくある設定かなと思っています。でも彼は、別にストイックな修行で
重い籠手をいつも装着しているわけではありません。本人の言う通り、
むしろ斬撃や打撃に重さを持たせるために採用している「強化」です。
やはり魔人は生物として人間よりも強靭である…いう事実を、ルクトの
戦闘スタイルで表現してみました。




