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サーラ…愛しているよ…~エイダン視点~

※気持ち悪い内容になっております。

冷たく薄暗い地下牢で、今日も僕は目を覚ました。簡易的なベッドとトイレしかない狭い地下牢。地下という事もあり、ジメジメしている。もちろん窓もないので、今昼間なのか夜なのかよく分からない。


部屋には外側から頑丈な南京錠が付いているうえ、鎖で繋がれている為、外に出る事は出来ない。


さらに地下牢には大きな画面が準備されており、定期的に映像が流れて来る。そう、僕の可愛いサーラの映像が…でも、いつもあの男と一緒だ。僕から全てを奪った憎き男。バージレーション王国の第三王子で、今はこの国の国王になったオーフェンという男だ。


学院にいた時は分厚い眼鏡をかけ、ほとんど存在感が無かった。まさかあの男がバージレーション王国の第三王子だったなんて!それも、ずっとサーラと密会していたらしい。


そう、僕がもっとサーラを厳しく監視していれば、きっとあの男と接触することは無かったのだろう。ふと画面から流れて来る映像に目が留まる。オレンジ色のドレスに身を包んだサーラが、嬉しそうに男に微笑んでいる。


こんな風にサーラが笑った姿を見たのは、いつぶりだろう。そう、初めてサーラに出会った時に見たサーラの笑顔は、まさにこんな感じだった。僕はサーラのこの笑顔が好きだったはずなのに…


僕が喉から手が出る程欲しかった笑顔。結婚したらサーラの笑顔を独り占めし、堪能しようと持っていた姿を、今一番憎いあの男に向けられている。そっと画面に手を伸ばしてみるが、もちろん触れることは出来ない。


ああ…

僕のサーラ…

どうしてこんな事になってしまったのだろう…


もしも僕が最初からサーラに優しく接していたら、今頃サーラの隣に居れたのかな…


そう、今頃後悔しても遅い。どうやら僕は愛し方を間違ってしまった様だ。思い返してみれば、いつもサーラは僕と目を合わそうとしなかった。笑う事も、泣く事も、怒る事もいつの間にかしなくなってしまった。そう、まるでお人形の様に。


もっと早く僕が気づいていたら…

もっと大切にしていたら…


「サーラ、ごめんね…でもね、僕は君を心から愛していたんだ。それだけは、まぎれもない事実だから…」


サーラの美しい笑顔を見ながら目を閉じる。そして夢を見る。もちろん、サーラが僕に笑いかけ、ギューッと抱き着いて来る幸せな夢だ…


「サーラ、愛しているよ…これからは、夢の中でずっと一緒だ…」

かなり気持ち悪い視点になってしまいました(;^_^A

エイダンはこの後も、妄想の世界でサーラと愛をはぐくんでいく事でしょう…



沢山の人に読んで頂いているみたいで嬉しいです。

ありがとうございます(*'▽')

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