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FILE5:悲しみと償い

いろいろありまして日本争奪戦がロシア東部争奪戦になりました。

さらに次回です。すいません

大東亜帝国

旧名日本

そこは「将軍」が支配するアジアの半分を占める帝国

今回の依頼主はロシア

占領されたロシア東部の奪還が目的

ロシア側にはEU加盟国とローレンス機動隊一個中隊を派遣

大東亜帝国側の戦力は未知数

中隊長は朝霧渚

副隊長にシー・ウェンルー

大まかな作戦はロシアとEUが正面から突撃、私達はアムール川に沿って敵拠点であるハバロフスクをたたく

作戦開始は一週間後

以上で任務の説明を終わります。

そう告げるとクリア・ユニーラは持っていたファイルを閉じた。

彼女はローレンスの司令、ものすごく真面目でものすごく几帳面


「あと一週間かぁ、遊びまくるぞぉ」


途中、説明を聞いていたかさえ危ういヨシュアの能天気な声がブリーフィングルームに響いた。


「ヨシュア君、この一週間は戦闘準備のための一週間です。一切遊ばせませんよ!」


「そんなっ!いいじゃないすかぁ、司令ぃ」


全く、戦闘中はあれだけ心配症なのに戻ってくるとすぐこれだ。


「お前なぁ、戦闘中の心配症を半分私生活に持ってこい。」


そんな俺の声が聞こえているかどうかさえ分からないくらいにヨシュアは落ち込んでいた

「はっはっはっ!まぁよいではないか、少しくらい遊ばせてやれ」


高らかな笑い声と共に現れたのはローレンスのボス、ガブラ・バトルフェルだ。

普段は優しいのだが怒った時はとてつもなく恐ろしい。


「しかし、ボス!」


反論しようとしたクリアを遮ってガブラは小声でクリアにだけ言った


「一週間後にはあいつらの誰かが死ぬかもしれない、いつ何が起こるか分からない死地へ行くんだ、せめてそれまでは楽しませてやろう」


クリアにそう言った後ガブラはすぐに付け加えた。


「そんなこと信じたくも無いがな」


クリアは渋々と言った様子で頷いた。


「なぁ、今度みんなで遊園地に行かないか?」


完全に遊びモードのヨシュアは浮かれた様子で聞いてきた。


「私はいいけど、ヨシュアは?」


んー、どうするかなぁ・・・

どうせ暇だし、いっか。


「俺も行くよ」


「桃もいくぅ!」


俺の真横には目をキラキラさせている桃華がいた。


「まいだぁりんのナギが行くのにぃ、桃が行かなかったら悪い女が寄ってくるからね」


ペシィン


「あいた!ナギが叩くよぉ!助けてぇ」


そう言いながら桃華はウェンルーに抱きついた。


「ほら渚、ちゃんと謝って」


抱きついている桃華をそのままに、ウェンルーは俺に言った。


くそ、こうなった時のウェンルーにはかなわねぇんだよ!

ったく、どうして俺が。


「分かったよ、俺が悪かった」


それでもウェンルーに抱きついたままの桃華を見ながら、ヨシュアが一言。


「女の子同士の絡みも有りだな」


次の瞬間、ウェンルーのハイキックが炸裂していた。



「ってぇ、あそこまで本気で蹴ることぁねぇだろ」


ブリーフィングルームを出た男二人は基地を出て、町を歩いていた。


「お前の言動に問題があるんだよ」


俺はヨシュアの馬鹿さ加減に呆れ空を向いていた。


「それでも、本気で蹴ることはないだろ」


俺はヨシュアの話を聞いていなかった。


地下都市ボルグル

旧ハワイの下に作られた人工都市

身よりのない子や難民を受け入れ共存している作られた世界

俺はここで生まれた。

傭兵だった父と母は俺が幼い頃に死んだ。ガブラに拾われた俺は望んで両親と同じ道を行くことにした。


「なぁ、お前はどう思うよ」


突然訪ねられた俺はギクリとしてヨシュアの方を向いた。

ヤベッ!こいつの話聞いてなかった!


「お、俺には、わ、わかんねぇなぁ」


苦し紛れのデタラメだったが質問には合っていたらしくヨシュアはそうか、とだけ言った。


「お前さ、どうして桃華と付き合わないんだ?」


ヨシュアが聞いてきたことは凄くまともな事で、俺は答えるかどうか少し迷った。

けれど、ヨシュアは信用できる奴なので話すことにした。


「俺がまだ傭兵になる前は付き合う手前だったんだ・・・でも俺が傭兵になってからはいつ死ぬかも分からないし、あいつを悲しませたくなかったから一度分かれたんだよ。なのにあいつはオペレーターとして来たんだ。色々話し合ったけど結局まとまらなくて、付き合うと、近くなりすぎるから・・・」

「そうか」


ヨシュアはそう言うと俺に向かってこう言った。


「確かに相手を悲しませないことは大事だよ、でも、お前は桃華にとって一番悲しいことを知ってるのか?」


それは怒っているのでもなく、呆れているのでもなく、

本当に心配してくれている目だった。


「一番・・・悲しいこと?」


今まで考えたこともなかった。

俺が死んでしまうことがあいつにとって悲しいことだと思ってた。


「まぁ、それが何かは自分で見つけろ」



遊園地に行く日、俺は風邪をひいてしまった。

微熱だったが作戦に行けなくなると困るので遊びには行かないことにした。

家で寝ているとインターホンが鳴り、来客を告げた。

ドアを開けるとスーパーの袋を持った桃華がいた。


「桃華?お前、遊園地は?」


確かに俺は行かないが、中止にはならなかったはず。


「ナギが心配だったんだもん、ナギだけ置いて遊べないよ」


時々こいつのこういう優しさが胸にしみる。


「で、何しに来たんだ?」


「ご飯作ってあげよぉかなぁって思ってぇ、えへへぇ」


少し恥ずかしそうに桃華は答えた。


「好きにしろ」


俺は笑いながら桃華に言った。


「じゃあ、おじゃましまぁす」


上がった桃華は早速晩ご飯を作り始めた。

具を切る音だけがするなか俺は桃華に聞いた。


「なぁ桃華」


「なにぃ?」


「・・・・・・」


お前にとって一番悲しい事ってなんだ?

ただそれだけなのに言えない。


「呼んだだけ」


気づけばそんなことを言っていた。


作戦終わったら聞こう。

ヘタレだな、俺。





「起きてよぉナギぃ」


う、うん?寝てたのか。

変な姿勢で寝てたのか首が痛い。


「ご飯できたよぉ、今日は桃特製うどんだよぉ」


目の前に置いてあるうどんはこれまた絶品だった。


「桃華、おまえ料理の才能あるんじゃないか?」


「ナギのためだよぉ、えへへぇ」


笑っている桃華に対して俺は罪悪感を感じていた。

それを償うかのように俺はひたすら食べ続けた。


食べ終わり、食器を洗い始めた桃華に、まかせっきりだと悪いと思い手伝いを申し出たが、あっさりと断られてしまった。


しかたなく俺は愛銃のアサルトライフルH&K XM8と対物狙撃銃XM109ペイロードのメンテナンスを始めた。

俺のXM8は口径5.56mm、装弾数は5.56mm×45 NATO弾で30発箱型弾装もしくは100発ドラム型弾装、発射速度は毎分750発だ。

反動も小さく、銃口の跳ね上がりも少ないため片手でのフルオート射撃も出来る。

さらに、銃身下部にはM320グレネードまたは12ゲージショットガンレミントンM870を装着可能という優れ物だ。

かわってXM109ペイロードは口径25mm、装弾数は25×59Bmm弾で五発インナーボックスマガジン、最大射程は2400m、使用弾はAP弾(徹甲弾)、AP弾に焼夷性能を持たせたAPI弾(徹甲焼夷弾)、目標貫通後に爆発するAPE弾(徹甲瑠弾)、戦車の主装甲以外は破壊できるHEAT弾(成形炸薬弾)、BORS信管による空中炸裂弾がある。


メンテナンスを終え組み立てているといつの間にか桃華が横で見ていた。


「組み立てるの早いねぇ」


「なれてるからな」


感心したような声で言う桃華の横でXM8を構えダットサイトをのぞき込む。


「すごぉい!ナギかっこいぃ」


桃華は横ではしゃいでいる。


「ありがとな、いつも俺のために」


珍しくかけた感謝の言葉に桃華は驚いていた。


「今日のナギいつもとちがうねぇ?でも桃は今日のナギの方が大好きぃ!」


抱きついてくる桃華、俺は銃を落とさないように机に置いてから桃華の頭を叩いた。


「いたぁ、なんで叩くのぉ」


「抱きつくのは無しだ」


涙目で言う桃華に対し俺は毅然とした態度で言い返した。


「時間も遅いし、寝るぞ」


それだけ言って俺は布団を取りに行った。


「待ってぇ!と、泊まって・・・いいの?」


おそるおそる聞く桃華が可愛くて、少しいじめたくなった。


「だめ」


「えぇぇ!?そんなぁ」


今にも泣き出しそうな目で上目遣いをする桃華。


少しいじめすぎたかな?


「うそうそ、いいよ」


一瞬で目をキラキラさせた桃華はこんな事を聞いてきた。


「一つの布団で?あんな事やぁこんな事をするのぉ?」


「やっぱ一人で寝るか」


「今のは冗談!うそだよぉ!」


必死に弁解するが俺は歩きだした。

桃華の弁解を聞きながら部屋の前まで来て扉を開けた。

すると、そこには布団が二つ並べてあった。


「お前は右側な」


俺はそれだけ言ってふとんに入った。

つられて桃華も俺の横に寝た。


「ナギぃ」


「んん?」


「大好きぃ」


「桃華・・・・俺の布団に潜り込んでくるな」

本当はここで戦闘にするつもりだったんですが、こんな話になりました。

いろいろ先のことを考えるとどうしても入れておきたくて

ここらでキャラ設定もだします。


「朝霧渚」

第一印象は優しそう。

人を寄せ付けるオーラと天才的な頭脳を持つ。

運動神経は主役四人の中で三番目、それでも並以上。

罠によるサポートと遠距離からの狙撃を得意とする。

純系日本人、黒髪、黒眼。


「ヨシュア・レインフィールド」

第一印象はかっこいい

かなりかっこいいが天才的な馬鹿である。

運動神経も二番に位置する。

そしてエロい!フランス人、金髪、青眼。


「シー・ウェンルー」

第一印象はおしとやか

しかし実は気に入らないこと(エッチな事)があるといつもヨシュアを蹴飛ばす乱暴者。

中国人とヨーロッパの方の人のハーフ、黒髪、黒眼


「鳴海桃華」

第一印象はゆるゆる

馬鹿でアホで天然で元気でいつも笑っているが、そうとうな寂しがり屋。

渚の彼女(つもり)、黒髪、片方が赤眼でもう片方が金色。


PSPの文字数制限の関係で続きは次回

それでは皆さんお元気で

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