表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/7

元ヤンに合コンで絡まれる。

 俺の名前は山田一升。

 一升瓶(いっしょうびん)の一升と書いて、そのまんま「いっしょう」と読む。

 酒呑(さけの)みだった親父(既に他界)を恨みたくなる名前だぜ。


 そんな不幸な生まれの(と言うほどの大した不幸ではない。一般家庭生まれの)俺だが、今日は人生初の合コンに来ている。


「山田は今何歳? お仕事なにしてんの?」


 ヤバい女に目をつけられてしまった……。

 俺の苦手なヤンキー女。

 俺は今、恐怖に震えている……。

 美人は美人だが、恐らく元ヤン。切れ長気味&つり目気味の(エス=サド)系キャラ。金? ピンクゴールド? っぽい茶髪。上下を黒のオサレジャージでキメている。



 "――俺は現在28歳のピチピチアラサー男子。

 仕事は今時のウェブ系。"


 と、心の中では、元ヤンの質問に答えてしまっているが、こいつに下手に情報を与えてはいけないと、俺の生存本能が警鐘を激しく鳴らしている。

 俺の夢は白色ゆるふわ系で寂しいと死んじゃう系ウサギ女子を俺好みの(エム=マゾ)系彼女に仕上げて行く事なのであり、断じてこのような黒色元ヤンS女ではないのだ。


「か、会社のセキュリティ上、個人情報保護の観点(かんてん)から言えな……」

「おい山田?」


 が、眼光女子。

 この女の(むな)ぐらを(つか)(ひね)り上げるまでの動作がなんと自然で美しい事よ。

 数多(あまた)の修羅場を潜り抜けてきた百戦錬磨のつわものに違いない!

 生存本能は俺の意思に逆らい、すぐさま真実を白状して(ゲロって)しまっていた。



「そっかー、ウェブ系かー。パソコン? とか使えるの? 今度ウチのPCの調子見てくれる? 最近調子悪いんだー」

「ち、超ヨユー」


 だめだ、(ども)りが止まらん。

 俺はこの女にビビってしまってるというのか。

 この女にそれと気づかれないようにしないとせんといかん。


「山田っち、アタシにビビってんの? 大丈夫だよ、アタシ恐くないよ? (ほとけ)のマヤちゃんとはアタシの事デスよ?」


 バレてーら。


 ケラケラと笑う、自称「(ほとけ)のマヤ」。

 本当に(ほとけ)の心をもつ人物には、仏の(そんな)ニックネームは付かないことを俺は知っている。((( ;゜Д゜)))


 一体どうしてこうなった――。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
↓『吸血伯爵令嬢×巨大ロボモノ』↓
吸血娘が下着姿で待ってます。(;´∀`)
アリエス令嬢
▲イラスト制作秋の桜子さん(カスタムキャスト使用だそうです♪)


応援バナナ
▲バナー制作秋の桜子さん

応援バナナ
△バナー制作秋の桜子さん

ノロインクエスト
「ノロインクエスト」作:黒猫虎


小説家になろう 勝手にランキング
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ