うちゅう人の独り言 いつかの事 3-5
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「この世界を知るために、先ずは、何処から手を付けましょう」
胡坐座に円陣を組んで、話し合いをする。
「今のこの場所が、何処なのかを特定しないと判らないの」
確かに、広大な草原に降り立ったのは良いが、目標物が無い、ぐるっと一周見渡しても、蒼空と腰の高さ位に伸びた草原、アセルスが、かくれんぼしたら、絶対に見つからないと思う程の緑一色の大地。
『グリュとアセルスが、かくれんぼしたら、絶対優勝すると思う位の緑だな』
ワースが珍しく、話し始めた。
『確かに見つからない自信は、ある』
グリュは、お調子者では無いのだが、アセルスと共に寝ころぼうとしていた。
『先ずは、起点を作るんだろ、俺が、一面焼いてヤロウカ』
セキは、ドラゴンブレスを吐こうとして、体制を変えるが、「無理ナ事ハしなイ」と、ミナヅキに窘められる。
「では、僭越ながら、わたくしが、起点を後ろの人に頼んで、作成しましょう」と、後ろを振り返りながら、一一が、後ろから二番目の虚ろな目で、背中に一対の金色の羽を生やした、先祖?に、手を合わせて、お願いする。
暫らくすると、足元が、大理石に替わって、表面が水平になり、周りが円形と成り、そそり立つ。
『『『ほほっ、これは、素晴らしい』』』龍たちは、揃って、褒め称えた。
「「「円座カ」なの」ですね」、ミナヅキとアセルスと秋津も、感嘆の意を述べる。
◇ ふと思う ◇
円から始まるのは、宇宙の法則か?
でも、ここは、それぞれ歪な不定形宇宙、楕円の世界の一部が、合わさって、出来上がった、まあるい地球。
いろいろな楕円世界、不定形世界の一部が、合わさって、他の次元の地球も出来ているのではないだろうか。
◇ 考察終了 ◇
おおっ、先祖の力の一端としても、これは、凄い、今現在の自分の力じゃないところが、悔しい。
【まぁ、ざっとこんなもんですね】
二番目の虚ろなる瞳に少し力が入った様な金色の羽を生やした、先祖の思念が届く、意外にお茶目さんである。
『『『素晴らしい』』』、「うん、間違いなく良い出来ですね」「そうダぞ」「綺麗な居場所が出来ましたね」
それぞれに、褒め称えられた。
「でも、此れから如何したら良いでしょう」
一一は、思案して、みる。
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呪文も必要か、其れとも、無演唱が、良いのか、思案にうもれる。
見せるのであれば、演唱としぐさが大事、カッコつけなきゃね。
何をしているのかを分からせる為と言うのもある。
無演唱だと、不意打ちが出来る。
…生ごみを観る様な目では、見ないで下さいませ、生ごみなのは、間違いありませんが、一応生物です。
生暖かい眼で、観て頂きたいです。




