大図書館へ
エルラド。それは黄金の理想郷と呼ばれる王国。
俺の故郷であり、俺の旅の始まりの場所だ。
[ずいぶんと賑わっていますね]
「ああ、ここは大陸中からいろんなやつが訪れるからな」
サミルに答えながら、俺は大図書館に向かって歩く
城下町はいつもとかわらず明るい雰囲気が漂っている
「ここは昔と変わらないだろ?。穏やかな人達がたくさんいる」
[はい。変わっていなくて良かった]
「はは。この風景が変わってたらエルラドがエルラドでなくなっちまうよ」
サミルの安心したような喜びの声を聞くと、少しだけ人間を悪く見てしまう。
(こんなにエルラドを大切に思ってくれている優しい存在の神獣を倒そうとするなんて)
「ついたぜ」
俺の目の前に、巨大なレンガ造りの教会のような建物が現れる
「これが大図書館だ」
[なんと......]
サミルが驚いているのがペンダントを通して伝わってくる
大図書館の中に入ると、そこは人間の何10倍もあるような巨大な本棚が、先の見えない程続いている。
「えーと、神獣の書物は」
俺は図書館の一番奥の本棚に向かう。
大図書館は、エルラドで最も大きな建物で、その大きさは王城をも越える。その為図書館内は非常に広く、一通り見回るには一週間は必要だ。
この後、目的の本棚にたどり着く為に5時間程に歩く事になるのを俺は知っていたが、長年の夢である、世界の真実を探すという目的に比べれば何とも思わなかった
(ついに始まるんだ。俺の旅が)




