異変の影響
「アルトは何で私を助けてくれるの?」
突然の問いかけに戸惑う
「何でって、困ってる人を放っておけないだけのことだけさ」
「困ってる人......」
「レナだってそうだろ?。村人が誰も動かないから自分がいくしかないって、そう思ってただろ」
「....うん」
「へへ、やっぱりそうか。だいたいそんなような気がしてたんだよな。お前の顔、凄く暗かったから」
「アルトは、神様を止めるのが怖くないの?」
「神様?。あいつは神の代行者だ。眠りから覚めたせいで、少し制御が効かなくなってるんだ。俺はそれを元に戻してやるだけさ」
「.......アルトは強いんだね。こんな危険なことにだって進めるんだもん」
「俺はお前が言うほど強くなんてないよ。死ぬのは怖いし、戦う事だって怖い。痛い思いもしたくないし。俺にとっては世界が怖いようなもんだよ。でも、それを乗り越えないと俺の願いは叶えられないから。怖さに向き合わなきゃいけないんだ」
レナは俺の答えを聞くと、自分の胸に手を当てる
「いつまでもお父さんとお母さんに頼ってばかりじゃだめだね」
レナはそう言うと俺の背中を押す
「早く行こ、アルト。皆を安心させてあげなくちゃ」
「ああ。そう」
[主よ!!。来ます]
俺が言い終わる前に、サミルが突然叫ぶ
「は!?。何!?」
[魔物です。剣を]
「何でこんなときに」
[おそらく昨夜の落石に刺激されたのでしょう]
「くそっ。やるしか無いのかよ」
俺は剣を抜くと、構える
5秒ほど後に道の奥から3体のオークラが現れる
「レナ。その辺に隠れてろ。こいつらは俺がなんとかする」
「え?。アルト戦えるの?」
「戦えても戦えなくてもやるだけやらないとここで両方死んじまう。わかるな?」
レナは戸惑いながら頷くと道を戻っていく
「ちっ。いざ大口叩いたのはいいが。正直勝てる気がしねえよ」
[主よ、私の力をお貸しします。ここで使い方を覚えておいてください。今後も何度もつかうでしょうから]
俺の体を尖った物が駆け回るような感覚があったかと思うと、体が軽くなり自然と剣を握る手にも力がこもっていた
「これは.......へっ。なんだかわかんないけど感謝するぜ、サミル。これでレナを助けられる」
俺は剣を強く握る
「来い!」
俺が叫ぶとそれに刺激されてオークが走り出す




