バルネアの影
村につくまでが災難だった
自分が全く動いていなかったのが悪かったのだが、それでも石に(何度も)躓くのは地形をもう少し整備しろと言いたいところだ
「あー。村についたはいいけど、レナの家はどこに?」
[私の心に語りかけて来ないでください]
「分かんないのかよ!?」
[神獣といえど全知全能ではありません]
「くそっ!。とりあえず宿に運ばないと」
俺はレナを背負って、宿に向かう
レナは苦しそうに何度もうめくが、それに構っていたらきりがない
「レナ、もう少しだからな」
俺は宿に到着すると、主人に水と布を用意するように頼み、急いで自分の借りている部屋のベッドにレナを寝かせる
下の階に降りて、宿の主人から水と布を受けとると、部屋で眠っているレナの額の上にのせる
「ふぅ、これでひと安心だ。サミル、様子を見ててくれ。バルネア山の状況を整理してみる」
(300年前の戦で破壊されたコアと異様なほどの熱気。その熱気を火山活動によって引き起こすとすれば、今より多くの溶岩の量が必要になる)
「なあサミル。変なこと聞くかもしれないけどさ。バルネア山って、今も活動してるのか?」
[いえ、120年前に噴火を起こして以来溶岩は増えておらず、もう死んでいるのではないかと]
「なるほどな」
(100年近くも活動が止まっていた火山がこんな短期間で活動を再開するとは考えられない)
「何か関係していそうだな」
バルネア山そのものの謎についても調査が必要そうだが、それよりも気になるのは溶岩の中に見えた岩の正体だ
特殊な魔力を纏っていると考えるのが打倒だが、考えようと思えば他の説だっていくつもある
「何がなんだかな。これはもうしばらくここにいる必要がありそうだ」




