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神宿りの旅人  作者: rip
豪炎の山麓村 バルネア
1/37

始まり

王国から程近い峠。一人の青年と盗賊の戦いが繰り広げられていた

「ウラアアア!」

男の大剣が俺の剣にぶつかる

「ぐうっ!」

何故こんなことになってしまったのか

(勝手に城を抜け出すなんて考えるんじゃなかった)

剣がミシミシと悲鳴をあげる

(ま、まずい)

俺はあわてて蹴りをくりだす

「がっ」

盗賊はバランスを崩すが、すぐに起き上がる

「くそがああああ!!」

「うお!?」

青年の頬を大剣が掠める

「っつ!」

「へへ。おとなしくそのペンダントを渡しときゃよかったのによ」

「そんなこと死んでもするかよ。これはお前らみたいなやつには渡すわけにはいかない」

「うるせえやつだな。仕方ない、それなら死ね」

腹に痛みを覚えたかと思うと、俺は宙に浮いていた

「そいつはとらないどいてやる。死んでも大事にとっとくんだな。ハハハハハ!!」

(クソッ。こんなところで)

「まだ、死ねるかよ」

俺は地面と強く激突し、そのまま意識を失う


どれぐらいたっただろうか、全身を柔らかい毛布のようなもので包まれていることに気付く

「........生きてる?」

[目が覚めましたか?]

「誰かいるのか?」

[貴方の周りです]

俺が声の方を見ると、薄い黄色をした毛皮の生えた竜が俺を守るように体を丸めていた

「化け物!?」

[怯えることはありません。決して貴方を食べようなどと思っていませんよ]

「本当か?」

[はい]

竜は俺を安心させようと、優しい口調で話しかけてくる

「俺は......生きてるのか」

[森の生き物が貴方をここに連れてきたのです]

「そうなのか......そうだ!」

俺はペンダントを探す

「あった!」

[何か探していたのですか?]

「ああ、これを」

[それは!]

俺がペンダントを見せると、竜は驚いたような声をあげる

「何かあったのか?。これは、この世界の歴史を知る上で重要なものだ。それを盗賊に奪われそうになって、戦ってる最中に崖から落ちたんだ」

[その宝玉は......貴方が300年前の英雄の]

「英雄?。何のことだ?」

俺は、目の前の竜の言っている事がわからなかったが、その意味をすぐに知ることになる

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