1/1
プロローグ フレンド申請
こんなにも胸膨らむ事はいつぶりだろうか。
それはおそらく一年と2ヶ月前の入学式が最後だったろうか。
今、自分が置かれている状況に思わず頬が緩みそうになる。
だが、同時に自分にがなぜ自分なのか。
そんな疑問が何度頭の中で浮上したのだろうか。
チュートリアルを終え、2、3個クエストをクリアした目の前の女子は満足げにスマホを見つめる。
「これ、面白いね」
不意に話しかけられたものだからつい体が引きつりそうになるのを必死でこらえ
少し、いやおそらく客観的に見ればかなり不自然だっただろう。
「そ、そうですか。なら良かったです」
なんて普段使わない敬語を使ってみたりもする。
「ねぇ、フレンド申請っていうの、送っていいかな?」
どこかキラキラとした目でまっすぐこっちを見てくる。
目を合わせるのが苦手な俺でも思わず目を合わせてしまうほどの輝きを放つ瞳に、惑わされるように、無意識に。
「は、はいっ、お願いします」
なんて上ずった声で返事をしてしまった。




