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悪役令嬢と野獣  作者: ユキア


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6/9

谷の秘密

「アル!」


「なんだ、朝から元気だな!」


「もふもふ!」


なんていいながらリリスはアルバートに抱きつく。


「こら、やめないか!淑女だろ?」


「えー。」


「えーじゃない!」


ふんっと言うとそのまま書斎へとこもろうとする。


「もー、また籠って!」


リリスは呆れた。そして、図書室へと向かう。もしかするとまたあの老婆に会える気がしたのだ。そして、見つけた。老婆を。


「お婆さん!」


「ああ、お前かい。どうしたんだい?」


「アルバートの呪いを解く方法って他にないの?」


「………あるよ。」


「教えてください!」


「ああ、城の北側にある谷に青い花がある。それを取ってきて食べさせればいい。」


「わかりました!ありがとう!」


リリスは意気揚々として谷へと向かう。急ぐリリスは老婆の口元をみなかった。この世のものとは思えないほど醜い笑顔を。


「はぁ、全く。リリス。食事の時間を過ぎているぞ。」


アルバートがリリスの部屋に行くとそこはもぬけの殻だった。


「リリス?」


アルバートは嫌な予感がして城中を探し回る。しかしリリスの姿はない。


「探しものかい?」


「!」


目の前にあの老婆が現れた。


「お前は!?」


★★★★★


その頃リリスは城の北側の谷に来ていた。足元は凄く悪い。リリスは転びかけながらも青い花を探す。


「どこだろ?」


リリスがしばらく探していると青い花が見つかった。


「やった!」


でも、その花を手に取り帰ろうとすると、後ろには狼の群れがいた。囲まれる。


「!?」


★★★★


「お前は、俺に呪いをかけた魔女イザベラ!何故ここに!?」


「まあ!そんなに睨むものじゃないよ。」


「まさか!?お前!?」


「ああ、そのまさかだよ。あの子なら北の谷にいる。」


「!!」


アルバートは走った。北の谷は狼の巣になっているからだ。そんな所にリリスが行けばひとたまりも無いだろう。アルバートは必死に走る。


★★★★★


リリスは焦った。狼が自分を食べようと迫ってくる。逃げようにも逃げられない。なんとか逃げようとするが逃げ場がない。ついに飛びかかられようとした時だった。


「リリス!!」


「アル!?」


アルバートがリリスを助けにきた。アルバートは飛びかかってくる狼を威嚇して蹴散らす。


「リリス!」


アルバートがリリスに手を伸ばす。手を掴むとリリスを姫抱きしてなんとか谷から出た。


「はあはあ。」


「アル、どうしてここに?」


「あの女から聞いた。お前がここにいると。」


「お婆さんから?」


「あれはただの老婆ではない。魔女イザベラ。俺に呪いをかけた張本人だ!」


「?!」



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