魔女の呪い
リリスはその日何気なくそれを聞いてしまった。
「アルバート!アルバートはどうして人語を操れるの?」
「……違う。俺は元々……」
「?」
「なんでもない。」
「え?教えてよ!アル!」
「……。」
アルバートはその質問には答えずに書斎へと籠った。リリスはそんなアルバートを追いかける。
「アルー!」
「ついてくるな!」
「アル、ごめん。聞いちゃいけないことだったのかな?」
「……。」
「アル!私はアルがどんな姿でもアルが大好きだよ!」
「!……それは俺が好きなんじゃなくてこの体が好きなんだろ?」
「……え。」
「モフりたいだけだろ?」
「そ、そんなことは……」
「もういい。」
アルバートはそのまま書斎に籠ってしまった。
「アル……。」
もしかしてアルは元は人間なのかな?
そんなことを考えながらリリスは城内を歩く。
「じゃあ、どうして野獣に?」
リリスは使用人達に話を聞いて回ることにした。
「あの!アルバートはどうして野獣なのか聞いてもいいかしら?」
この城では使用人も野獣の姿をしている。
「我々には答えられません。それを答えてしまえば我々には大いなる災いが降りかかるからです。」
「?大いなる災い?」
「これ以上は何も言えません。」
そう言ってメイドは去っていった。リリスは城の図書室に向かう事にした。何かわかるかもしれないと思ったからである。
「広いなぁ。」
リリスは何気なく城の歴史の本を手に取った。だが、何も分からない。しばらく図書室を歩いていると老婆にであう。
「お婆さん。貴方はこの城の者ですか?」
「ええ、そうじゃよ。こんな所で何をしているの?生贄のくせに。」
「あはは……アルバートについて知りたくて……」
「そう。彼はね。悪い魔女に呪いをかけられてしまったの。この城ごとね。」
「え……?」
「彼の呪いを解く方法はただ1つ、愛するものからの接吻よ。」
「え?そんなおとぎ話みたいなことが本当に?」
「さあ、信じるか信じないかは貴方しだいよ。」
そう言うと老婆は急に影も形ももなく消え去った。
「え?!消えた?!」
リリスはさっきの話を信じてみる事にした。アルバートの書斎へと向かう。
「アル!」
「なんだ?」
「キスしよう!!」
「?!?!」




