表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
紅伝  作者: もんじろう
89/143

89

 すさまじい銃撃音と共に黒楽器の弾丸が、刃八へと雨あられと降り注いだ。


 黒山の魔雑兵を、あっという間に撃ち殺す黒楽器の銃弾である。


 しかし。


 刃八は両手の刀を素早く動かし、殺到する弾丸たちを叩き落とした。


 両手をすり抜け、刃八へとたどり着いた銃弾も目的を達成することは叶わない。


 刃八の胴体より生えた、無数の白刃が折れることなく、弾丸を弾き返すからであった。


 恐るべし、刃八の刀の硬度。


「ぎゃはははっ!! 痺れる、痺れる!! 何て激しい女だ!! ますます惚れてきたぜ!!」


 刃八が歓喜の声をあげる。


 興奮で、てらてらと光る双眸が紅の顔、身体を舐めるように見つめた。


 紅は太鼓を乱打し続けるが、やはり刃八には、かすり傷ひとつ負わせられない。


 それどころか、刃八は紅たちに向かって歩を進めてくる。


 紅が両手を止めた。


「お」


 刃八が言った。


「何だ、終わりか? 諦めて、オレと抱き合う気になったのか?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ