表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
紅伝  作者: もんじろう
88/143

88

 慌てて、黒楽器を刃八の刀から離す。


「くっ!!」


 紅が、うめく。


 黒楽器の刃が全て欠け、破損していたからだ。


「あっははは!! さあ、観念しろ!!」


 笑うやいなや、今度は刃八の魔具足の胴体前面から、無数の刃が飛び出した。


 通常の刀の半分ほどの長さの刃が、大量かつ不規則に並んでいる。


「最高に熱い抱擁をしようぜ!!」


 刃八の身体が、紅に向けて跳んだ。


 両腕を広げ、紅を自らの胸に抱きしめようとする。


 黒楽器を吹き消した紅は後方へ退がって、この致命の愛の告白をかわした。


「おいおい、つれないじゃねえか!!」


 刃八が、舌をべろりと出す。


 紅が着物をはだけ、背中を露出させた。


「どどどどっ!!」


「おい、今度は何だ!?」


 刃八が驚きの声をあげた。


 しかし、何やら余裕で、楽しそうではある。


「弩羅武!!」


 紅と響が、黒楽器の台の上に跳び乗った。


 紅が太鼓の後ろに座る。


 両手の木の棒で、おもむろに太鼓を乱打し始めた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ