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紅伝  作者: もんじろう
43/143

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 右側からは黒楽器を肩に担いだ紅が、左側からはターシャのバイクが突進してくるからだ。


「「むぐぅ」」


 堕武流は身体の右側の腕二本を紅へ、左側の腕二本をターシャへ向けた。


 二人の同時攻撃を各々、二本の腕で食い止めねばならない。


 紅の黒楽器が、堕武流の右側の腕二本が持つ大刀二本に叩きつけられた。


 ターシャの体重移動によって、バイクがトゲの生えた前輪を地面から浮き上がらせ、後輪のみで走り始める。


 前輪が堕武流の左側の腕二本が持つ大刀二本と、ぶつかり合った。


 回転する車輪と大刀が火花を散らす。


「「ぐぬぬ!!」」


 両側からの圧力に堕武流の双面が歪む。


 紅が黒楽器を掻き鳴らした。


 大刀を押す黒楽器の圧力が突如、はね上がった。


 堕武流の右側の大刀二本に亀裂が走る。


 次の瞬間。


 二本の大刀が砕け散った。


 一方、左側の大刀二本は。


 こちらもターシャのバイクの圧力に負け、半ば程から折れ飛んだ。


「「ぬおっ!?」」


 驚愕する堕武流の双面を右の顔は紅の黒楽器が、左の顔はターシャのバイクの前輪が、叩き潰した。


 黒楽器とバイクに挟まれた堕武流の身体から力が抜け、前のめりに倒れる。


「あばよ、悪党」


 紅が言った。




 堕武流を倒した場所から見えた林の中。


 四人の女たちは闇夜の焚き火を囲んでいた。


 紅、響、ターシャ、奏である。

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