表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
紅伝  作者: もんじろう
19/143

19

 紅を里の住人だと勘違いしていた。


「早く連れてこい。あいつもおやつにする」


 重軒がそう言うと、周りの十人の魔雑兵が刀を抜き、紅へと歩を進めた。


「ぎぎぎぎぎっ!!」


 紅の口から、男とも女とも言い難い大きな声がした。


 一瞬、魔雑兵たちが呆気に取られる。


「ぎぎぎぎ義躱鴉!!」


 右腕の入れ墨が黒楽器へと変化する。


 ギュギュギュギュ。


 紅が黒楽器を掻き鳴らした。


 ギュイイイインッ!!


 音が収まると同時に、紅が黒楽器を振りかざし魔雑兵へと突進する。


 紅が弦を再び鳴らす。


 黒楽器から刃が飛び出し、回転した。


 すさまじい速さで回転する刃が、魔雑兵たちを次々と切断していく。


 血煙の舞う合戦絵図。


 しばしの後。


 十人の魔雑兵は全て(ほふ)られ、紅だけが立っていた。


「ぶ」


 重軒が口を開く。


「ぶひーっ!!」


 大きな怒声を上げた。


「ぶひ殺してやる!! お前ら、進め!!」


 輿を担ぐ魔雑兵たちに号令した。


 魔雑兵たちが前進し、紅へと突っ込んでいく。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ