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「響!!」
「は、はい!!」
「奏!!」
「はい!!」
「ターシャ!!」
「は…はい!! あ、あと私は『変な人』では」
「分かったなっ!?」
響と奏とターシャが頷いた。
ターシャは、まだ何か言いたそうではあった。
翌朝、晴れ渡った青空の下、四人の女たちは最後の戦いへと出発する準備を整えた。
まずはターシャが口を開いた。
「『時間管理局』から、追加の装備を送ってもらえました」
ターシャが左手首の帯を操作する。
ぴぴぴっと高い音がした。
四人の眼前の何もない空間から突如、もう一台のバイクが現れた。
「オートモードにすれば勝手に走りますから、こっちは紅さんと響さんが乗ってください」
二台のバイクにそれぞれ紅と響、ターシャと奏が跨がった。
ターシャが左手首の帯を見る。
「私と紅さんが魔武士の総大将が居ると推定したのは同じ場所。これから、そこに向かいます」
ターシャが言った。
「『魔弾』は奏さんに」
奏が頷く。




