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「良かった! これで同盟成立ですね。それと、私を『変な人』と思っているのかどうかを」
「ただし」
紅がターシャに割り込んだ。
「寄り道は無しだ。夜が明けたら、すぐに魔武士の総大将、魔獣激情斎のところにかちこむ。それでいいね?」
「もちろん、それで良いです!『魔弾』も完成してますし! あと紅さん、お願いですから私が『変な人』じゃないって言ってくださ」
「紅さん!! まさか、こんな人たちと組むんですか!?」
響が怒鳴る。
「ターシャさん!! 私も、こんな人たちと協力するのは嫌です!!」
奏も大声を出す。
「わーん!! とにかく私は『変な人』じゃありませんから!!」
「お前ら、うるせーぞっ!!」
紅が三人を一喝した。
すさまじい気迫に、三人が一斉に黙った。
「四の五の言ってんじゃねえ!! 小せえことはお互い引っ込めて、魔武士を倒すまでは、あたしたちは仲間になるんだよ!!」
紅の咆哮。




