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紅伝  作者: もんじろう
109/143

109

「ターシャさん!!」


 奏の悲痛な叫び。


 奏は思う。


 ターシャと同じ戦装束を持つシーカは、おそらく「未来」国からやってきた敵。


 その力は、奏など歯牙にもかけぬだろう。


 しかし、ターシャが、このまま倒されるのを見過ごすことは出来ない。


 バイクを自分で動かせたなら、乗ったまま突進するのだが。


(こうなったら)


 生身ひとつで、シーカに挑みかかるのみ。


 たとえ、瞬殺されようとも。


 奏が悲壮な覚悟を決めた、そのとき。


 一陣の風が、奏の横を疾り抜けた。


 それはシーカの背後へと猛進すると空中に跳び上がった。


「ぎぎぎ義躱鴉!!」


 紅だ。


 風の正体は、いずこかより突如、現れた紅だった。


 奏の隣に響も駆けてくる。


 空中で黒楽器を装着した紅が、弦を掻き鳴らす。


 黒楽器より飛び出した無数の刃が回転しながら、シーカの後頭部へと叩き込まれる。


 黒楽器の刃とシーカの兜が、激しい火花を散らす。

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