表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/24

18 二度目の退院は土砂降りの雨の中……

・5/21 退院日


( ・Д・) ついに待ちに待った退院日だーっ。


(´・д・) しかし外は大雨。俺は強衰弱である。これ、無事に帰れるのか?


(´・ω・`) 無理せずタクシーで帰っておけ。


( ・д・) 父親に連絡したらこう言われた。タクシーなんて乗るの、十年以上ぶりだぞ。


(*◇*) 退院ですね。次は六月の初めに来てください。


( ・д・) またCTとMRIの検査して癌の大きさ測るわけか。で、小さくなかったらまた抗がん剤……


( っд・) もううんざりだよ……。次こそ手術に移行して終わってほしい。


(;・д・) ていうか今回、一回もシャワー浴びさせてくれなかったのは何故なのか。


***


( ・д・) 病院の脇には帰る人用に、常にタクシーが何台かいる模様。


(;・д・) タクシーに乗り、ベルト締めようとするが上手くいかない。


(ノ∀`) そこのボタンを押して入れるの。やってくれない人の方が多いけどね。


(;・д・) タクシー乗るの久しぶりなもんで。


***


( ・д・) で、やっと自宅到着……。帰ってきたぞー。やったあ……


('・д・) 金すげーとられた。4500円以上。タクシー高すぎ。電車で行けば240円なのにな。


( -д-) 前回と比べて超絶ハードな入院だった……体すげーボロボロなんよ……


( ・д・) 体力低下してるわ、口は痛いわ、何より、体内に毒みたいなのが残っていて暴れている感が凄い。


(ノд・) 冷凍庫に保冷剤がいっぱいあった。今は老人ホームにいるうちのばーさんが、無駄に貯めていた……。とりあえずほっぺにピトッとな……


( -д-) もう……抗がん剤は沢山だ。爺の声聞くのもツラ見るのも沢山だ……


***


?月?日

( ・д・) そんなわけで今日も病院(外来)に来たわけだが……


( -д-) 相変わらずの待ち時間だ。もう一時間以上待ってる。


( ・д・) ロビーの椅子は人で埋まっている。大抵が爺婆だ。子供もいるが。


(`ω´#) 一体いつまで待たせるんだーっ!


(;・д・) 何だ? 受付で爺が一匹喚いてるぞ。


(`ω´#) こっちはもう朝早くから来て一時間半も待ってるんだぞーっ!


( ・д・) そうなんだよなー。ここ、凄く待たされる。


J(;´Д`)し ……


( ・д・) 爺のあまりの剣幕に受付の看護婦さん固まっちゃってる。


(`ω´#) ちゃんと仕事しろーっ! 適当な仕事しやがってーっ!


( ・д・) 別に病院側も待たせたくて待たせているわけでもねーだろ。


( ・Д・) 周囲に子供もいるってのに、実にみっともない爺だ。


(#・へ・) こういう爺は、今まで生きてきて、自分の我儘や癇癪で周囲に不快感与えまくってきたに違いない。


(`ω´#) もう帰るっ! もうたくさんだ!


J(;´Д`)し え? 順番次ですけど。


(`ω´#) いや、もういい! 帰る!


( ・д・) ちなみにこの病院に来るという事は、他では手に負えない病気という事だ。そういう患者がここに回される。


( -д-) ここいら一帯では一番優秀な病院でもあるしな。つまりこの爺はヤバい病気抱えたまま、さようなら、と。


( ・д・) 正直俺はこの時、腹の中でせせら笑っていた。この爺はさらに病状悪化してからまた病院に来るのだろうから。あるいはそのまま……

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ