15 大動脈にカテーテルを通してみた
・5/16 再入院二日目
( ・д・) 尿測る作業も再開だー。
(;・д・) 自分の毛の無いちんちんを見下ろすと、異様と映る。
( ・皿・) 同室にトイレットペーパーを無駄に外しまくってる奴がいるし……
(#-д-) 夜中に隣の爺がテレビつけてて明かりがチカチカ。そして隣がトイレのために、クソの音までばっちり聞こえる。
***
(*◇*) どうもー。
( ・д・) 午前中くつろいでいると、担当医がやってきた。
(*◇*) それでは尿道に管を挿しましょう。
(;・д・) は、はいっ……
(|||・д・) 青ざめる俺。下半身丸出しにしてドキドキ待機。
グサッ
( >Д<) ぐあぁあぁあぁぁっ!
(*◇*) はい、口で息大きく吐いて~。
(;>д<) うっあああぁぁ!
(*◇*) 口で息をしてっ、口で息っ。
(;ノд<) 無理だっ。俺の口から出るのは、拷問級の激痛に対する悲鳴のみ。実際に拷問にも使われていたと聞いたこともある。
(*◇*) はい、終わりました。
(;-д-) 全身脂汗流して、あっという間にグロッキーな俺。
(;ノд・) ううう……ナニコレ……。すっげえ気色悪い。常に小便がチョロチョロ漏れてるような異様な感触だ。
(*◇*) 膀胱に直接管を挿しているので、膀胱に出た小便をすぐに吸い上げる仕組みです。
(;・д・) これもいずれ慣れるのか? 現時点では信じられんが。
***
( -д-) 身動きするとちんちんにささった管が痛いので、自然と身動き取れなくなり仰向けに寝たまま。
(;-д-) すると腰が超痛くなる。
J( ´□`)し ニー太さん、カテーテルを動脈に通しに行きますよー。
(;・д・) とうとう来たか……しかし今日の看護師、化粧がケバいし黒いし、大昔のあれ……アムラー思い出すわ。
J( ´□`)し 行きは車椅子ですが、帰りは体を動かせないのでベッドで移動となります。
( ・д・) 看護師が押す車椅子、速くて怖い。血管造影室? で止まった、ここだな。
( ・д・) 中に入ると結構な人数が待ち構えていた。手術台のようなものがある。
J(oДo)し ニー太さん、今日はよろしくお願いしますね。
( ・д・) まず声をかけてきたのは年配の女医だった。この人がやるの? ちょっと意外なイメージ。
( ・д・) さらに男性三人、禿初老、ハスキー声中年、若手、看護師なのか女医かわからん若い女性もいる。
(^-^) 寝台狭くてすみませんね。狭いから固定します。
( ・д・) そう言われて、寝台に寝てから体を縛られる。
( ・д・) 青いシートがかぶせられ、まるで手術されるみたいだ。
(´・д・) そしてシートの一部がめくられ、ちんちんだけ露出される。トホホ…
( ・д・) 買っておいたふんどしは、ここではかされた。
( ・д・) カテーテルを入れるための局所麻酔をした後、さらによくわからん注射を二度程うった覚え。
J(oДo)し とても痛いですがリラックスできる注射を肩にうちますね~。
(;・д・) お、おう……
( ・Д・) その時俺が何を言いたかったか、わざわざ口にしなくてもわかるだろう?
( ・д・) そんなわけで、足の付け根からカテーテルが入れられる。
( ・д・) 意外にも、カテーテルの操作は若い医師が主に行った。中年医師と年配医師が若手を挟み、両隣から指導している。少し離れた位置にいる女医か看護師だかわからない若い女性が、また違ったサポートをしている。
( ・~・) 俺の頭蓋骨画像が横に写し出され、針金虫のような管が、頭蓋骨の中を少しずつ少しずつ、上っていく。
(-▽-) よーし、そこで谷越えだー。
(+ワ+) ここのカーブを攻めていきますね~。
(;・д・) 三人の医師、妙にノリノリ。
(-▽-) 気分は平気ですかー?
(;-д-) 腰が痛いです。
J(oДo)し 苦しい所は無いですかー?
(;-д-) 腰が痛いです。
(;・д・) 苦しい部分は他に無くもないが、
(;>д<) ここに来る前含めて同じ姿勢のまますぎて、腰が糞痛すぎて、意識は常にそこに向かっているんよ。
( ・д・) そのうち管から何度も薬が噴射。その様子もちゃんと写し出される。歯茎の上に液体が染み渡るような感触。
( ・д・) ちなみに何度も撮影を行って、頭蓋骨やカテーテルの様子を映し出している。撮影の度に顔が熱い。
***
( -д-) あっという間の二時間が終わり、カテーテルが引き抜かれた。わりと面白くはあった。貴重な体験だ。
( ・д・) カテーテルをこのまま入れっぱなしかと思ったら、そうではなかったのでほっとした。
***
(-▽-) ニー太さん、しばらく動いちゃ駄目ですよー。何しろ大動脈に穴開けましたからね。
(-▽-) 今、動脈の内側には血小板がはりついている状態ですが、ちょっとしたショックですぐにはがれてしまいます。
(;・д・) そ、そうですか……
J( ´□`)し なので帰りは移動用寝台に移して移動ですー。
( ・д・) 院内でベッド移動している死にかけ爺や死にかけ婆をよく見かけるが、俺もその仲間入りかー。
( ・д・) 勝手に脳内で死にかけ扱いする失礼な俺であった。
***
( -д-) で、移動用寝台に乗せられて、アムラー看護師によって院内を運ばれる俺。変な体験だわ。
( ・д・) で、エレベーターで元の病棟の階に戻った。
J( ´□`)し 全員集合!
( ・д・) 俺を運んできたアムラー看護師が、ナースステーションで声をかけると、顔見知りの看護師達総勢七人が集まり、一斉に俺を取り囲む。
(;・д・) 何か凄いシーンを見ている気がする。
( ・д・) 七人の看護師によって護送されるようにして、移動用寝台で部屋まで移動。
( ・д・) そして俺のベッドと移動用寝台を可能な限り近づけさせた所で……
J( ´□`)しJ( ´o`)しJ( ´◇`)しJ(´ワ`)しJ( ´▽`)しJ(´O`)しJ(´ー`)し せーのっ!
(;・д・) 見事なまでに声までハモらせて、七人で一斉に俺の体を持ち上げ、俺のベッドに移動させたのだった。
( ・д・) ただ運ぶだけなら、七人もいらないだろう。しかし動脈の傷が開かないように、並行移動させなければいけない。
( ・д・) そして看護師達にしてみれば、手慣れた作業の一つのようであった。プロの業。
(;>д・) 痛たたたたっ、でも衝撃はあったぞ。ちんちんの管に響いて、思わず声あげてしまった。
J( ´O`)し 痛い? 傷口開いた?
(;>д・) いや、管に衝撃が……
J( ´□`)し どれどれ?
(;・д・) え……ちょっと……
(;・д・) 看護師が服をめくって、管がささったちんちんが露わにされ、七人の看護師が一斉に俺の股間を覗き込む。
J( ´□`)し 大丈夫みたい。
J( ´◇`)し 何とも無いね。
J(´ー`)し へーきへーき。
(;-д-) え? ナニが平気だって……?
J( ´□`)し とりあえず今日はずっとこのままの格好で、明日の朝まで動かないでください。特に右足は絶対に動かさないで。
(;・д・) 現時点でも腰が滅茶苦茶痛くて、動かないでいるのが辛いのに、こんなこと言われてしまった……
( ・д・) そしてこの日、俺は人生で二番目に辛い肉体的苦痛を味わう事となる。