表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/24

11 魔人しゃっくり男曰く「四文字熟語にすると何でも格好よくなる」

( ・Д・) ひっく! ひっく! ひっく! ひっく! ひっく! ひっく!


(;・д・) 凄い勢いでしゃっくりが出だした。


( つд・) しゃっくり止める方法いろいろ試したが効かない。おかげで眠れないひどい夜に。


***


J( ´O`)し しゃっくりや体重増加も抗がん剤の副作用ですね。しゃっくり止める薬をもってきます。


( ・д・) 止まった。しかし水飲んだりするとまた出るぞ。


( ・Д・) ひっく! ひっく! ひっく!


( ・д・) 病室でも廊下あるきながらでもしゃっくり連発。


J( ´ー`)し ……


( つд・) すっかりしゃっくり男になってしまって、俺の接近を察して苦笑いしている看護師。


***


( ・д・) 元カノに勧められたスマホ版シムシティをダウンロードする。


***


(*◇*) 食欲不振改善のために、食前にこの漢方薬を。


( ・д・) 病院でも漢方薬勧めるもんなんだな。


(ヽ´ω`) あ、今日からよろしくお願いします。


( ・д・) そして隣のベッドにまた爺が来たよ。爺ばっかり。感じのいい爺ではあるが、声が胴間声で耳障り。


(ヽ´ω`) ふわあああぁぁあっ。


( ・皿・) そしてさらに耳障りな声で欠伸をする。


***


(´・ω・`) いよう。


( ・_・)  こんにちはー。


( ・д・) 父親と従業員の人がお見舞いに来た。


(´・ω・`) 甘いものほしいと言ってたから、買ってきたぞ。


(;・д・) 冷蔵庫に入りきらない量のヨーグルト、ゼリー他。俺を退院までに、糖尿病にするつもりのようだ。


(´・ω・`) あとパンツいっぱい買ってきた。


(;・д・) いやいやいや、何でパンツいっぱい? イミフすぎる。


***


( -д-) お見舞い帰った後に寝る。


J( ´O`)し ニー太さーん、お薬ですよー。


(;-д-) しかしこんな感じで白衣の悪魔達が寝かせてくれない。実際には白衣なのはズボンだけだが。


***


・4月20日 入院七日目


( ・д・) 口の中が妙に乾く。予定表だと退院まであと一週間だ。


(#-д-) スマホをマナーモードにしないうえに爆音な隣の爺。現代日本にも姥捨山が必要だな……


( ・Д・) ひっく! ひっく!


( ・д・) 俺もこんな感じで、しゃっくり相変わらず出まくりでうるさいんだけどね。


***


( ・Д・) 暇なのでいろいろと考え込んでしまう。


(ノ-д-) 俺は自分がしたことに限らず、自分の欲求にさえ目を背けてきた。困った性分だ。そのうえ面倒臭がり属性までついているから最悪だ。 まずこれをどうにかしないと。何でこんな性格になったかというと、強迫観念が強い反動だろう。 いずれの呪縛からも解き放ち、もう少し自分を自由にしてあげないと……どーたらこーたら……


( ・д・) ところで、抗がん剤の点滴が外れたせいか、あるいは土曜日で人手ないせいか、点滴のつけかえがぞんざいになった。


( ・▽・) しかし今夜から、夜は点滴外して寝られるようになったぜ


( -д-) 元カノとLINE繋げて消灯時間までチャット……


***


・4月21日 入院一週間目


( ・д・) 深夜に1リットル以上もおしっこが出た。しゃっくりは出なくなった。


( -д-) 朝食の時間に寝てしまう俺……


( ^ω^) あー、そうだあ! 今日は日曜日だったあ!


(;・д・) 奥の爺がわざとらしく大声で叫ぶ。こんなこと叫ぶ人じゃなかったのに。


( ・Д・) まさか朝食に寝ている俺を起こすため?


***


(#・皿・) 口の中が乾く理由判明、隣の爺が勝手に窓開けていたせいだ。


(#-д-) スースーするしおかしいとは思ってたんだ。


(#・Д・) 退院待つまでもなく、俺は爺が世界一嫌いになれそうだ。


( ・д・) ま、それでも俺は年寄りに親切にするけどな!


( -д-) そして部屋に四人目が入り満杯になる。また爺。嗚呼……


***


( ・д・) ホロウナイトやってみる。大して面白くないし疲れる。


( ・д・) ところで観察してみるとわかるが、看護師にも格の違い、スキルの違い、力の違いがあって、


( ・~・) それは横暴な爺共のあしらい方で、如実にわかる。


(#'A`) ふがふがーっ!


J(;´O`)し どうもすみませんっ。


( ・д・) 爺が怒った際にただ平謝りの看護師もいれば、


(#'A`) ふがふがーっ!


J( ´▽`)し あ、そうなんだー。でも決まりだから。


( ・д・) 爺相手にもタメ口かます強い看護師は一歩も退かず。


( ・д・) ちなみにあの物忘れ激しい美人看護師は最強クラスだと思った。


***


(;・へ・) それはそうと、やっぱり抗がん剤やめてからの点滴が適当すぎる。


(#・д・) 二時間かけてうつ点滴が、ほぼ30分で空近いんよ。


J( ´д`)し 心臓弱い人はヤバいんですけど、若いですし、多少空になっても平気ですよ。


( ・д・) と、言われた。


***


( ・д・) 個人部屋(一泊一万四千円)の前を通ると、イヤホン無しで大音量でテレビつけてやがる。


( ・~・) あんなのの隣だと思ったらぞっとする。どいつもこいつも自分本意。


(´・д・) でも隣の爺、トイレや洗面所は綺麗に使ってる。移動が重なると、必ず点滴もちの俺に譲ってくれるんだ。


( -д-) 洗面所の扱いは、俺の方が汚かったかもしれない。迷惑かけんように気をつけよう……


( ・Д・) それはそうと、また点滴の血が大逆流しても放置されてるし!


J( ´▽`)し はいはい、今外します。


(´・д・) コールしたら、逆流した血ごと点滴外された。無駄に捨てられる運命となった、可哀想な俺の血……


***


( ・д・) ところで、ここ連日訪れていた、迷惑な家族連れがいる。ガキもぎゃーぎゃー騒ぐし、えらい団体で来る。


J( ´O`)し あの家族やっと帰ったね。明日からはもう来ない?


J( ´д`)し 外来の方には来るらしいわ。


( ・д・) 看護師達の間でもうんざり気味で、噂されていた。


***


・4月22日 入院九日目


( -д-) zzz


 ウギャー! ひぎぃぃっ! らめええぇぇっ!


(;-д-) 来た来た、看護師が来た。


( ・д・) 看護師達は見回りなどの際、ノーパソ他様々なものをワゴンに乗せたり吊るしたりして移動するのだが、


(;・д・) 深夜限定で、動く度に女の悲鳴のような音を出すワゴンを使っている。接近がすげーわかりやすい。


J( ´▽`)し ごめんなさい、採血しますね。


(;・д・) え? こんな夜中に?


J( ´▽`)し 今日の採血は非常に重要な物なので、先生もなるべく早く知りたいと思いますので……


( ・д・) 抗がん剤副作用による、白血球減少の具合を見るって奴だな……


J( ´▽`)し では、腕を出してください。


J( ´▽`)し 終わりました。


(;・д・) え? 終わった? 痛み感じなかったぞ。まだ若いのに、採血スキル青字か、この看護師。


(;・д・) ここはちゃんと褒めておくべきだな、うん。


( ・д・) 全然痛くなくて、いつやったかわからなかったです。


J( ´▽`)し うふふふ、それじゃあ採尿の方はお願いしますね。


( ・д・) 褒められて嬉しそうにしていた。可愛い。


***


 ぷりぷりっぷりっしゅ☆


( ・ワ・) 深夜、お通じの調子がいい。


( ・д・) 四文字熟語にすると何でも格好よくなる法則に従って、こう名付けよう。


( ・Д・) 深夜快便!


***


(゜⊿゜) ふっ、ふっ、ふっ、ふっ……


( ・д・) 朝から唸り声がすごくて、暗い雰囲気のお掃除おばさんが来る。しかし相変わらず凄く仕事熱心。


***


( ・д・) 一階のA棟にあるファミマへお買い物へ。ちなみに俺がいる部屋はB棟七階。


( ・д・) エレベーターに、感染予防のためお子様は遠慮しますと書いてある。


(#・へ・) なのに昨日まで毎日えらい団体で来てた家族連れ。


( ・д・) 病院側もしっかりと拒絶しないと駄目だな……あるいは別の対処を……


( ・ワ・) 例えばさー、裸の忍者や地下二階の狂暴な兎達連れてきて、


( -ワ-) 片っ端から迷惑面会家族連れの首をはねてやって、


( ・ワ・) ナースステーションの前に晒し首にする病院があっても素敵じゃない?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ