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惑星X-03

タイトルをIII count Dead ENDに変更させて頂きました。

感想にで沢山のアイデアを有難う御座います(^^)

全て目に通させて頂き参考にさせて頂きました('ω')


少雨さん、うさぎさん、なるおさん、羽連さん、鯛焼きさん、無刃さん、すわさん、ネガポジ思考さん、ヘタレうぃりすさん、みーさん


ありがとうございました(°▽°)



因みに残り三つが最後まで悩んだタイトルッス(^^)

三秒後の弾丸をアナタへ

III seconds bullet

三秒後の未来へ弾丸を


 ガルディア帝国。元々は地球連邦統一政権の管轄下にあった惑星群だった。だが貴族主義の色合いが強く、民主主義であり資本主義でもある地球連邦統一政府とは反りが合わなかったのだ。

 結果として秘密裏に独自の軍隊を持つ様になる。無論地球連邦統一政府に対して無害である事のアピールとして、名目上は各惑星や宙域への安全性を高める為の組織だと書類上には記載してだ。

 そして西暦2725年に地球連邦統一政府から独立を宣言。ガルディア帝国と名乗り地球連邦統一政権からの独立を謀る。

 無論地球連邦統一軍はガルディア帝国の過剰なまでの軍備増強を行なっていたのは知っていた。そして地球連邦統一政権に対する不信感も。故にすぐさまガルディア帝国への鎮圧艦隊が派遣される事になった。

 だが地球連邦統一軍は此処で一つの大きな誤算があった。それは軍事教練に関する内容だ。独立宣言をする前は名目上は地球連邦統一管轄下に居た。だからそれに見合う軍事教練を指導していたのだ。この広い宇宙を統治するには人の手には余りに大き過ぎたのだ。地球連邦統一政権は各宙域に一定の軍事教練を伝えていた。戦うのは現地の者達。自分達は税金を徴収すれば良いと。

 その傲慢であり怠慢な考えがガルディア帝国を生み出し、強大な敵性勢力として立ち上がらせたのだ。

 そして様々な要因が合わさった結果として戦争は長期化。当初は早期に鎮圧出来ると言う考えが地球連邦統一軍上層部には有ったのだが、手の内が読まれてしまい被害を受け続ける結果となった。

 更に地球連邦統一政権の管轄宙域の肥大化が原因で増援をまとめて派遣する事が出来なかった。

 この事が原因となり別の惑星群に付け入る隙を生み出す結果となった。そして自由惑星共和国による独立宣言によりガルディア帝国との停戦協定が結ばれたのだった。





 ガルディア帝国管轄宙域。極秘惑星X-03。


 惑星X-03には研究施設と研究員が快適に過ごせる為の施設が多数ある場所だ。この施設ではガルディア帝国の技術進歩の為、日夜試行錯誤と新兵器の開発及び実験が行われていた。

 特にX-03では【OELM】に対する研究が重点的に行われていた。しかしその研究施設で事件は起きた。

 研究員の一人が通信機に向かって叫びながら誰かを引き止めていたのだ。


「博士!そんな事をしてはダメデース!今直ぐに戻って来て下サーイ!そんな事をすれば重罪どころではありまセーン!」

『この研究データは絶対に渡さない。そして何よりオーレムに対して非人道的な行動を取り続ける政府や軍、愚民達にはもううんざりなのよ』

「博士……オーレムは沢山の種族の方々を殺してマース。それを止める必要は全生命体の宿命デース。ですから今直ぐに戻って下サーイ!」

『断るわ。私はオーレムを統率し宇宙を統一するのよ。全ては全生命体の為なのよ。オーレムと共に未来を切り開く為よ!』


 そして一隻の高速大型輸送艇が惑星X-03を飛び立つ。無論周辺を警護する為の護衛艦隊もいるのだが、内部からの逃亡に関しては対応が上手く出来ていない。


「だ、駄目デスよ!逃げたら本当に殺されちゃいマース!」

『フフ、安心しなさい。護衛艦隊は何も私を捕らえる必要は無いの。何故なら今から護衛艦隊としての役割を与えて上げる』

「ま、まさか……あわわわわ!警報発令!」


 研究員は慌てて警報のスイッチを押す……


「えい!あれ?えい!えい!」


 薄いガラスに守られたスイッチを押そうとするのだが中々押せない。


「押せまセーン!一体どうすれば?」

『それ蓋にもなってるから開けれるわよ。貴方の様な食用でしか価値の無い者の為にね』

「あ、本当だ。ではポチッとな」


 そして研究施設で警報が鳴り響く。無論、護衛艦隊もタダ飯食いでは無い。警報が鳴ったと同時にスケジュールに無い高速大型輸送艇の存在をレーダーで捉えていた。


『此方、ガルディア帝国軍第210護衛艦隊だ。そこの高速大型輸送艇に告ぐ、直ちに機関停止せよ。繰り返す。直ちに機関停止せよ。外出する際には許可申請を受けてからにせよ』

「アイリーン博士どうします?」

「さっき言った通りよ。さあ軍人としての務めを果たさせてあげる」

『聞いているのか?手続きに時間は掛かるのは知っているが規則は守れ』


 第210護衛艦隊は基本的に惑星X-03の周辺を警戒する為に駆逐艦、フリゲート艦を主軸に構成されている艦隊だ。

 無論、極秘惑星X-03を守る為にも戦艦と巡洋艦もあるのだが普段は稼働する事は無い。戦艦などの大型艦艇は基本的に金食い虫なのだ。


『全く、仕方ない。威嚇射撃用意。二、三発撃てば大人しくするだろう。照準用意』

『照準用意良し。目標、高速大型輸送艇』

『ん?ワープ反応?今からここに誰か来る予定は……』

『どうした何かあったか?』

『こ、これは……高速大型輸送艇の周辺に多数のワープ反応を確認!ワープ反応は赤……オーレムです‼︎』

『な、何?各員直ちに戦闘配置!全艦に緊急通信!各艦対オーレム戦用意!』

『此方駆逐艦プリーストより全艦に通達!オーレム出現!繰り返す!オーレム出現!場所はX-03研究施設の直ぐ近くだ!』

『研究員は直ちに脱出艇に乗り込め!急がせろ!手順なんぞ吹っ飛ばしてでも構わん!』

『オーレム来ます!』


 高速大型輸送艇の周辺にオーレムが多数現れる。大きさは戦闘機から駆逐艦級で全て生き物だ。

 そして駆逐艦プリーストとフリゲート艦二隻の乗組員達は信じられない物を見る。何故ならオーレムは全て高速大型輸送艇を攻撃する事は無かったのだ。まるで其処に主人が居ると言わんばかりだ。


「フ、フフフ、フハハハハ!さあオーレム達!やってお仕舞い!」


 そして百を超えるオーレムが一斉に第210護衛艦隊に襲い掛かる。


『迎撃!X-03のAW隊は何をしている!早く出撃させろ!』

『此方、巡洋艦パターン。現在出撃準備に手間取ってる。五分時間をくれ』

『此方、フリゲート艦ニアル。現在駆逐艦プリーストに向け急行中。合流まで残り二分』

『施設護衛のMW隊、及び砲台による対空砲を展開。オーレムの一部を引き付けました』

『撃て撃てえええ!AWの出撃まで時間を稼ぐんだ!』

『たかが数百規模だ!大した事はねえぞ!』

『オラオラ!俺達が全部食っちまうぞ!』


 小型のオーレムは足がある為MW隊と対空砲に向けて殺到する。代わりに駆逐艦級は真っ直ぐに駆逐艦プリーストに向けて突撃する。そして駆逐艦級の先端が光始める。


『来るぞ!目標前方β型!撃ち方始め!』


 駆逐艦プリーストとフリゲート艦二隻からのビーム砲の砲撃と同時に駆逐艦級からもビームが放たれるのだった。


 そんな光景をモニターで確認しながら研究員は右往左往しながらパニックになってしまう。


「あわわわわ。ど、どうすれば……どうすれば良いのですカー⁉︎」


 自身の触手をクネクネさせながら研究員は他のメンバーと共に慌てて脱出をするのだった。






 ダムラカとの戦いが終わって一ヶ月程が過ぎた。その間に色々と嬉しい事があった。

 先ずはブルーアイ・ドラゴン勲章なのだが、非常に価値がある物だった。三大国家や他の自治権を持つ惑星は自軍以外にも高い貢献をした傭兵やバウンティハンターに勲章を与える事はある。

 この勲章は所謂ツバを付けたと言ってる様な物だ。無論基本的にはそこまで価値のある物では無い。精々次も機会があれば宜しく頼むよと言った感じだろう。

 だが三大国家などの大規模な軍隊を持つ所から渡される勲章は少々意味合いが変わる。勲章渡したから色々融通するよ。だから自分達の依頼を優先してね。と言った暗黙の了解があるのだ。

 そしてエルフェンフィールド軍から渡されたブルーアイ・ドラゴン勲章はそう言った融通などは多分無いだろうが、非常に希少価値が高いのだ。

 そもそもエルフは基本的に排他的な種族だ。故に簡単に他種族を頼るという選択肢は無い。この前のリリアーナ姫救出作戦は結構切羽詰まってたのだろう。

 そして此処が一番なのだが、非常に希少価値が高い為、全然出回って無いのだ。排他的な種族故に身内でしか出回らない勲章なのである。この前試しに質屋に行って鑑定して貰ったら即金で五百万クレジットを渡すと言ってきた。間違い無く勲章コレクターに見せれば倍の金額は行くのでは無かろうか?


「まあ、売ったのバレたら即行で殺されそうだから売らねえけど。あぁ、でも売りたい。売れば高速大型輸送艇は確実に手に入るだろうし」


 そうすればフリーの傭兵として非常に動き易くなるだろう。尤も暫くスマイルドッグに居座るつもりだから今直ぐと言う訳では無いから良いけど。

 そしてもう一つは傭兵ギルドにて階級上げをした際に二階級特進を言い渡されたのだ。詳細は教えては貰えなかったが、何でもエルフェンフィールド軍とカルヴァータ王家からの高い評価を受けた結果からだそうだ。


「何だか徐々に外堀を埋められてる気がするんだが気の所為だろうか?」


 まあ、お陰で准尉にまで上がったので良しとしよう。

 取り敢えず見栄を張れる勲章と二階級特進と言う珍しい展開もありエルフ様々と言った感じだ。

 そして最後に俺の機体の正式名称を決めた。今までサラガン改と言う仮称だったがもう違う。俺は格納庫に着き自分の機体を見上げる。

 ダムラカとの最終決戦から更に部品を新しくし色々アップグレードした俺専用機。エルフの連中が技術漏洩を防ぐ為、既存の技術で構成された機体。部品も何処でも補給出来る様に改造された最高の機体。


「ZC-04R【バレットネイター】。これからも頼むぜ」


 自機の名前を呟きながら機体調整の手伝いをするのだった。

 ・【OELM】通称オーレム

 Opponent Existence in a Life form in a Metagalaxyの頭文字を取った。

 訳は【全宇宙の生命体に於ける敵対的な存在】


用語にも幾つか書いてますので良かったらどうぞ(^^)

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― 新着の感想 ―
サラガン改でも良いと思うけどなぁ
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