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ワンマンアーミー

敵の通信会話を【】にして味方が『』にしました。

 西暦2398年。一人の学者により資源不足の深刻化が学会にて発表される。この発表の信憑性の高さに先進国は注目する。

 西暦2400年。先進国の各国が資源抑制法案を施行。しかし発展途上国からの猛反発により先進国との貿易摩擦が発生。

 西暦2411年。先進国に対する世界同時多発テロが発生。死者、行方不明者は4500万人に及んだ。これにより先進国による世界規模でのテロリスト討伐が開始される。

 西暦2420年。発展途上国によるテロリスト支援が行われ続け、テロリスト討伐は泥沼化。

 西暦2425年。日本で作業用モビル・ウォーカー(MW)が開発される。コンテナ運びや土木作業に好評を得る。

 西暦2430年。先進国によるテロリスト討伐の一時中断を発表。これにより発展途上国とのパワーバランスが崩れ始める。

 同暦。先進国による秘密裏に新しい組織を立ち上げる。その名は【地球連邦統一軍】。

 西暦2440年。地球連邦統一軍による宇宙進出計画が立案される。先進国の代表達の認可を受けて計画スタート。

 西暦2470年。発展途上国内でMWによるテロリスト活動が始まる。これにより発展途上国同士の争いが激化。

 西暦2503年。先進国による最新技術を注ぎ込んだ最新鋭戦車M505A9ブルバウンドが開発、先行量産が開始。

 西暦2504年。先進国によるテロリスト討伐が再び宣言される。その際に地球連邦統一軍の存在を公表し実戦投入を開始。陸と宇宙からの二面攻撃による制圧を開始。

 西暦2505年。人類は先進国を中心とした統一政権を獲得。

 西暦2550年。人類は母なる大地である地球から、遂に無限に広がる宇宙への進出を果たした。それに付随して、人口問題も一気に解決すべく宇宙移民の推進を積極的に行った。

 西暦2562年。ワープ航行を確立。宇宙進出への積極的活動が開始。

 西暦2564年。地球中央政権を主軸に地球連邦統一軍は宇宙進出に向けて軍備増強を開始。

 西暦2672年。MWに変わる新しい兵器アーマード・(A)ウォーカー(W)が開発及び生産される。しかしAWの登場によりMWの座を奪う前に主力戦車の座を奪う形になってしまう。

 西暦2720年。宇宙に進出した人類は異なる種族と接触する。そして外交・通商を行なっていくこととなる。

 西暦2725年。地球より離れた惑星群が地球連邦統一政権から独立を宣言。【ガルディア帝国】を建国。しかし地球連邦統一政権は認める事は無く鎮圧部隊を派遣。

 西暦2740年。地球連邦統一軍とガルディア帝国軍との戦争が膠着状態に入る。更に別の惑星群が地球連邦統一政権から離脱を宣言。【銀河自由共和国】を建国。この結果、地球連邦統一軍の軍事力が圧迫される結果となる。

 西暦2800年。全生命体敵対生物、通称【OLEM(オーレム)】を確認。発生起源は不明。


 そして西暦2922年。

 人類は様々な戦争を繰り返しながら広大な宇宙への進出を続けていた。

 人類は戦い続ける。


 平和と謳いながら。





 西暦2925年。惑星ベネット


 惑星ベネットは地球連邦統一政府とガルディア帝国から経済中立惑星と指定されている。その結果、企業が資源採掘の為多数進出していた。だが、それは様々な争いを引き起こすのは必然だった。

 企業間に於ける経済戦争は激化。惑星ベネットは今やホットな戦場となっている。尤も惑星ベネットだけでなく政府の目が届かない場所は大半は似たり寄ったりだ。

 企業は独自の私兵を持ち、それに加え傭兵をも雇い戦力を常に保持していた。故に一度戦いが始まれば何方もそれなりの被害が出る。だからこそ資源採掘施設、もしくは生産施設は必ず死守する必要があるのだ。

 ユニオン企業が保有する資源採掘施設で警報アラームが鳴り響いた。戦闘員や傭兵は慌ただしく自身の扱う兵器に乗り込み戦闘準備を整える。それから数分後に戦端が開かれた。


『敵戦力は人型機動兵器(AW)が一機。所属は不明だが、かなりの高性能機だ。こちらの迎撃ミサイルを全て振り切った。各戦闘ユニットは敵AWを撃破せよ』


 司令部から全ての戦闘ユニットに通達が入る。戦闘ヘリのチャンパーが離陸しようとする。だが、一筋の蒼い閃光がチャンパーの真上を通った瞬間、近くの燃料タンクが爆発。爆風に巻き込まれチャンパーはバランスを崩し、地面との熱い抱擁を交わし爆散する。

 ユニオン企業が保有する人型機動兵器AW通称アーマード・ウォーカーの【ZM-05マドック】が戦線に移動し敵機を視認する。

 機体を視認して分かったのは、鋭角状の多いシルエットであり高機動型の特徴が見える事。武装は右手にビームライフルらしき武装と左腕には菱形のシールドが付いている。色はビームの色と同じ蒼と白のツートンカラーだ。他に目立った特徴を上げるなら中々珍しいエンブレムが付いている事だろう。


『あのエンブレムって……まさか。不味いぞ。アレってエルフの奴じゃん!ド畜生が!何がバレねぇだよ!がっつりバレてるじゃねーか!』


 それでも自身が持つ重火器やミサイルで攻撃を開始する。だが彼等の攻撃はアッサリ躱され蒼い凄まじい威力のビームにより一撃で撃破されて行く。


『あの距離でこのビームの威力なのか!人型で使えてるとか冗談だろ?一体どんなジェネレーター積んでんだよ!』

『空も飛んでるとか頭可笑しいだろ。もしかして中央の最新機種とか全部飛んじまうのか?』

『いやいや可変がいい所だろ。エルフの技術力が可笑しいんだよ。頭のネジが外れてる連中ばかりだしよ』

『つーかさ、もう逃げようぜ?俺らこのままだと全員がッ⁉︎』

『Goddamn!フォーク3がやられた!』

『各機応戦しろ。敵は一機のみだ。数で攻めれば勝てるぞ』


 そしてユニオンの私兵達と雇われの傭兵達が乗るAWから攻撃が開始される。AWの持つ45ミリアサルトライフルやミサイルポッドから放たれる対AWミサイルが敵機に迫る。だが敵機は華麗な機動を取り躱していく。


「無駄な努力よね。機体もそうだけど、私と貴方達では技量が違い過ぎるもの。だから、抵抗をするだけ本当に無駄なんだけど。私は手加減はしないわ。姉様に失望されたくないもの」


 エルフのパイロットは自身の機体を操作して次々とユニオンの私兵と傭兵の兵器群を撃破して行く。既にこの戦場はエルフの操る機体が支配していた。

 そんなワンマンアーミーが敵になってるユニオンと傭兵達からは最早半泣きで勘弁して下さいとお願いしたい気分だろう。


 かく言う自分も同じ気持ちだからだ。


 そう言えばまだ自己紹介をしてなかったな。

 俺の名前はシュウ・キサラギ。傭兵企業スマイルドッグ所属の傭兵だ。階級は軍曹。一応それなりに戦場に出て、ここまで生き残って来た訳なんだが。

 運が良かったってのも理由の一つだが。やはり一番の理由は俺がギフト持ちだって事だ。因みに今はスマイルドッグ保有のAW【ZC-04サラガン】に搭乗して物陰に隠れてる。

 そしてもう一つの理由は余り戦場には関係無い事だが、俺が転生者と言う事だ。

 尤もこの時代と兵器群の前には何一つ役に立たない事柄なのは間違い無いのだがな。

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― 新着の感想 ―
[一言] モノローグがスパロボみたい!
[一言] テロの死者数多すぎワロタ
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