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鬼ヶ島の物語

作者: 白雲あきら


 これは昔の物語。

 時代は、飛鳥よりさらに昔。

 現在で言う中国地方にあったお話。


 とある島に一人の男がおった。

 その男は、島の中でも特に大柄であり、身の丈は2メートルを超えていた。


 「おう、赤! 今日も妹さんの為の薬草とりかい? いつも性が出るねぇ」


 ビクッ!!

 赤と呼ばれた男性は思わず振り返った。

 そして声をかけた男性を見た。


 「なんだ蒼か。 びっくりさせるなよ。 俺は小心者だってしってるだろ? 」


 そこには蒼と呼ばれた長身の男性が立っていた。

 ふたりの男性は互いに顔を見合わせて笑いあった。

 二人は幼馴染である。

 

 ここは外界から途絶した島。

 別名、鬼の住まう島。

 鬼ヶ島と呼ばれていた。


 「なぁ蒼? 」


 「なんだ赤? 」


 「この島以外の場所ってどんな世界なんだろうな? 」


 赤と呼ばれた男性が隣の幼馴染に聞いてみた。


 「さぁ? 俺はこの島が好きだから、外のことはわからん。 ただ外には恐ろしい種族がいると言うのは聞いたことがある」


 蒼は昔を思い出して答えた。

 それを教えてくれたのは、蒼の亡き祖父だった。

 

 「昔この島に、せめて来た奴らが居たらしんだよ」


 「奴らは、見たこともない武器で武装して島の住民を脅し始めたらしい。 それを当時の島の長。 そう俺のひい爺様がやっつけたってきいたぜ」


 蒼は祖父から聞いた話を赤に語った。


 「なんでも先頭に立っていた長と思しき男が桃の旗を掲げて、それの配下みたいなやつらが獣の旗を付けていたってきいたけど、どんなのかは忘れちまった」


 「ははは、蒼は昔からそういうところはうっかりさんだよなぁ」


 ポンッ!

 赤が蒼の肩を軽く叩いた。


 「何言ってんだ? お前だって相当なもんだろ? 聞いたぜ? なんでも黄姉のこと口説いたんだって? 」


 「ばっ!ばかやろう! 何言ってんだ。 黄姉の件はあれは勘違いだって! たまたま妹の桃に女衆で誰が好きって聞かれたから、黄姉が友達として好きって言ったところに、偶然黄姉がきたんだよ」


 赤は顔を真っ赤にして蒼に弁明した。

 それをみた蒼は思わず吹き出してこう告げた


 「はっはっは! まぁ若いってことはいい事だ! ただ子供を作るのは後にしろよ。 順番ってものがあるからな。 婚姻には」


 「おい! なぜそこで婚姻が出てるんだよ。 まだ接吻もしたことないのに」


 蒼は満足そうに赤と話すとその場を去った。

 赤は幼馴染とのこの付き合いがいつまでも続いたらいいと願っていた。

 赤は取った薬草を背負っていた籠に入れると山を下った。

 

 赤は海沿いのある家に帰るため海岸を歩いていた。


 「はぁ、この島以外にはどんなところがあるんだろう」


 赤の好奇心はこの広がる海よりも広いように感じていた。

 その時、赤は一つの船が海岸に打ち上げられているのを見つけた。

 思わず、急いで駆け出しその船を確認した。


 「んっ! なんだコイツらは? 」


 赤は船に転がる人間を見つけた。

 船には四人の人間が乗っていた。

 しかしそのうち二人はすでに絶命していた。

 どうやら荒れた海を渡ってきたらしく、船体には穴や傷が無数に存在した。


 「はぁ、 こんなところに置いておいて死者の魔物に海に持ってかれても困るしなぁ。 まぁしょうがない。 家まで運ぶか」


 そう独り言を言うと赤は船を持ち上げた船ごと家に帰っていった。


 ガラガラッ


 「まぁお兄様! おかえりなさいませ」


 「うん。 桃ただいま。 体調はどうだ? 」


 赤は船を庭先に下ろすと扉を開いた妹の方へ視線を移した。

 そこには長髪を軽く結い、薄い桃色の肌襦袢で現れた女性が立っていた。


 「桃はもう大丈夫ですよ。 お兄様は本当に心配症ですわね」


 ウフフと笑うあどけない笑顔がそこにあった。


 「ところで、お兄様? その船は一体? 」


 桃は先ほど赤が庭に置いた船を見て聞いてきた。


 「あぁこれか。 なに海岸に流れ着いていてな。 中に人もいたんだが二人は死んでいたから、海の死者に引きずり込まれないように家まで持ってきた。 まだ息のある人もいるから、その人達は我が家で介抱してあげたいんだが、桃はどう思う? 」


 そう答えた赤は船から二人の女性を引っ張り上げた。

 一人は桃と同じくらいの年齢か、紋付の着物に腰に赤が見たことのないものを付けていた。

 もう一人は赤と同じくらいの年齢の女性だった。

 服装は男が着るような服だった。

 二人ともかなり衰弱していた。


 「とりあえず、着ている服を変えなければな。桃、お前の替えの服と俺の替えの服を取ってくれ。 それと真水を少量暖めておいてくれ」


 「わかりました。お兄様。 念のため言っときますけど… 助平なことはしてはいけませんよ」


 桃の笑顔と裏腹に桃の周囲に黒いオーラが現れた。

 そして黒いオーラには人に幻覚でも見せるのか、桃の背後にはとてつもない棍棒を持った羅刹が出現した。

 背筋が一瞬凍った赤だった。


 「わかったわかった。そんなことしないよ」


 「わかってくれればいいんです。 前もお兄様は黄姉様とのことでやらかしてるんですから」


 赤は思い出していた。

 そう黄姉が友達として好きだと言ったことが本人には異性として好きだと取られた時のことを。

 いつもは虫を殺すこともためらうような、優しくかわいい桃だったが、その時ばかりは自身の生命の危機を感じた赤だった。

 笑顔を崩すことなく黒いオーラが纏った瞬間、棍棒を持った羅刹が桃の背後に出現した。

 それと呼応するかのように黄姉も紫のオーラを纏った直後、長槍を持った修羅が黄姉の背後に出現した。

 そして二人は両手をがっちりと組み合わせて互いを罵り始めた。


 「桃! 聞いた? 赤が好きなのは私だっていったことを! 」


 「ええっ! 聞きましたとも! 異性ではなく友達としてだとね! 」


 「ふん! 今は友達でも必ず心を私が奪ってやるわ! ブラコン妹にはできない手でね! 」


 「そんな胸に駄肉つけてるだけの空っぽ女に私のお兄様を奪わせるわけないでしょう! 」


 「むきっい! 何が駄肉よ! これでも感度はいいんだから赤も絶対に気にいるわよ! もっともソンナ可愛らしいお胸では赤もがっかりでしょうけどね! 」


 「なっ! 何が貧乳ですか! いいですか片手に収まるサイズこそ至高! ステイタスなのですよ! 貴女のたるんだお胸ではお兄様もがっかりですよ! 」


 「だれが垂れ乳だ! このブラコン弩貧乳!! 」


 「うるさいですわ! この駄肉乳魔人!! 」


 互いを罵る姿に、赤が命の危機を感じ、村の男衆が二人の姿に恐怖と幻滅を覚え、全力でその場から逃げした日の出来事だった。


 『あぁ、お互いに静かにしていれば、かなり器量の良い部類なんだがなぁ』

 赤はそっと胸の奥でつぶやいた。

 それを遠い目をして思い出した赤は頭をふるって目の前の女性たちの身体を拭いた。

 

 桃と同じくらいの年齢の少女は、まず腰の者を外した。


 「んっ! なんだこの長い包丁。 こんなもん腰にさげるなんて何してる人なんだろ」


 そして服を脱がすと、これまた桃と同じくらいの可愛らしい双丘があらわれた。

 赤は顔を真っ赤にしながら体を拭いて、下も脱がして拭ききった。

 白い絹のような柔肌がそこにあったが、背後の桃の黒いオーラがこちらをじっくり、ねっとりとした視線と殺意があった為、赤のやましい心は消失した。

 次いで男のいでたちをした女性を拭いた。

 こちらは立派な双丘があり、重量だけで言えば黄姉を超えるような重さであった。

 何よりも大人の女性の身体ということで赤の赤が元気になりかけたが……


 「……お兄様? 何を……お考えですか……? 」


 背後にいつの間にか気配を殺して立っていた桃がそこにいた。

 どうやら背後の羅刹さんがウォーミングアップを始めた様で、幻覚の割に機敏な動きでこちらを威嚇している。

 そして見上げた桃の笑顔は……


 「はい。 お兄ちゃんはちゃんと拭きます。 やましいことなんて何もカンガエテ、イマセン」



 片言で話始めた赤。

 それを無言で見下しながら顔色一つ変えず見つめる桃。


 「……よろしい」


 赤はてきぱきと女性を拭ききると急いで己の替えの服を着せた。

 お兄ちゃんだって妹の軽蔑のまなざしは怖いのだ。

 そして寝床に寝かすと先ほどの少女が付けていた包丁を見た。


 「はぁ! 立派な包丁だなぁ そうだ! いいこと考えた」


 そういうと赤は先ほど、もらってきた魚を取り出して台所に立った。








 ごそごそっ


 「んっ ここは? 」


 布団から顔を出した少女が体を起こして周りを見渡した。

 そして自らの置かれている状況を振り返った。

 なぜか服を着替えさせられていることは分かったが、腰に付けていた刀がないことに気が付いた少女は思わず声を上げた。


 「あーーー! ないっ! ないっ! 刀が無い!! どうしよ、あれ、おじい様から頂戴したものなのに!!」


 「桃姫さまどうしました!! あれ私なぜこのようなカッコに? 」

 

 隣に寝かされていた女性も体を起こした。

 桃姫と呼ばれた少女の声で目が覚めたようであった。 

 そしてドタバタする物音と声に気が付いた家の持ち主が奥の台所から現れた。


 「おー目が覚めたか。 お前さん方どこからきたんだい? 」


 右手に少女が付けていた包丁を持ち左手は赤く染まった身の丈2メートルの男がそこにいた。


 「「ギャーーー!!」」


 少女と女性は泡を拭いて後ろの布団に倒れた。


 パタパタ


 「もうお兄様、そのカッコでいかないでくださいまし。 まるで殺人鬼みたいですよ」


 「そっか…なら手を拭いてくるよ。 温かい白湯を二つ用意してくれるか? 」


 「わかりました。 お兄様」


 パタパタ


 長い包丁を洗い、乾かし手を洗った赤は先ほど泡を吹いて倒れた女性たちに近づいた。

 そしてゆすって起こし始めた。


 「おーーい。 おきてるんだろ? 目を覚ましてくれよ」


 パチッ! パチッ!


 目を見開いた二人の女性ガバッと飛び起きると二人身を護るように抱き合った。

 そして、鬼でも見るよな目つきで赤を見た。


 「おのれ! ここはどこだ! 貴様は私の愛刀で何をしたぁ!! 」


 「桃姫様! ここは私が! 御身を守りますゆえどうぞお引きください!! この犬守姫千佳が奥義受けるがよい!! 」


 いきなり武術をしているかのような構えをする女性。

 その動きのたびに巨大なお胸がブルンブルと左右に動いた。

 思わず見とれる赤。

 

 「……お兄様……どちらを見ておられるのですか……」


 背後に羅刹を従えた鬼が居た。


 「はいお兄ちゃん、なにもみてませんよ。エエミテマセントモ」


 「……よろしい……」


 桃は黒いオーラを収めると暖めた白湯を二人の前に差し出した。

 

 「なんだ貴様ら! ここはどこだ! 」


 「あらあら、まぁ落ち着いてくださいな」


 桃がゆっくりと赤の隣に座った。


 「お前たちは、船でこの島の海岸に流されてきてた。 ほかの仲間は二人とも死んでいたので申し訳ないが、裏の山に埋葬させてもらったよ」


 赤が二人を見つけた顛末とその船を指さして事実を告げた。


 「なっ! 島だと! ではここは! 」


 桃姫と呼ばれた少女がそう告げた


 「たしか、外の人はうちの島を鬼ヶ島っていうんだっけ? 」

 

 赤が答えると目の前の二人は顔面蒼白になりながら質問した。


 「「ではお前らが! 鬼!! 」」


 「鬼? 」


 赤と桃は二人で首をかしげた。


 「「そうだ! 悪鬼と羅刹を従え! 人心にあだなす人類の敵め!! 」」


 桃姫と犬守姫が声をそろえて言い放った。


 「ふふふっ 」

 「わははははっ 」


 赤と桃は二人して笑った


 「「なっ! 何が可笑しい!! 」」


 「どうしたも、こうしたも、悪鬼羅刹を従えるってどんな魔物だよ。 俺たちはこの島から出ることはないからね」


 「そうですわね。 それに人類の敵ってなんですかそれ。 なにかファンタジー読みすぎなんじゃありませんこと? 」


 赤と桃は話を笑い飛ばした。


 「それに、人類の敵というなら、難破した船に乗っていたあなた方を介抱するわけないじゃないですか」


 赤は顔を赤くしながらそう答えた。

 その表情を見た目の前の女性は何かを察した。


 「ん! 貴様…まさか…我らの肌を? 」


 「貴方は私の身体を? 」


 赤は顔をさらに赤くしながらうなずいた。

 桃はやれやれという表情で首を振っていた。


 「私は! 私の肌を! この身を! この男に嬲られたのか!! せめて、はじめては優しく迎えたかった…… あぁもう生きてはいけぬ…… 」


 「あぁ! 私は貴方に犯されたのですね。 それこそ同人誌の如く!!」


 桃姫は顔を赤くし体を抱き険しい表情で赤を見た。

 犬守姫は顔を赤くし息も荒くハアハアしながら赤の身体を見つめた。


 「ちがっ!ちがう!! ただ介抱しただけ! 潮風と海水でべたべただったから拭いただけ!! やましいことはしてない!! 」


 赤は全力で否定した。

 なにもしてないのに己のせいにされそうだったのでそれこそ死に物狂いで言い分けた。


 「そうですよ。 なにを勘違いされているか知りませんが。 私のお兄様が貴女たちごときに盛るわけないでしょう」


 隣の桃が黒いオーラを出していた。

 背後の羅刹さんが臨戦態勢取り始めていた。

 

 そんな所に一人の幼馴染が現れた。

 

 「おう! 赤! 大変なことなってるなぁ 」


 「蒼! 助けてくれよ」


 蒼は二人の兄妹を見つめると笑顔で返した。

 

 「んで? その人達は? 」


 「船が難破してたから助けたんだよ。 そしたら 俺らを鬼だの人類の敵だの言ってきて… 」


 蒼が思わず険しい顔になった。

 そして項垂れる女性と顔を赤らめてハアハアしてる女性に声をかけた。

 

 「お前さんがた、もしかして大和の国からきたのかい? 」


 「なっ貴様なぜ、その名を知っている!! 」


 「いや俺の爺様が昔この地に大和から武装集団がきて村人を脅したって聞いていたからさ。 鎌をかけたらやはりそうか」


 蒼は悪い顔をすると桃姫と呼ばれた女性を見た。


 「確かに私の祖父である、吉備津桃太郎が部下の犬守姫、猿守、雉守と共に朝廷の命を受け鬼を退治した」


 「ではここが鬼が住まう島、鬼ヶ島だったのだな」


 桃姫が絶望に苛まれた顔で蒼を見た。


 「そうだな、お前らの爺さんが俺たちの島を脅し始めたのは事実だ」


 蒼がさらに悪い顔して桃姫に言い放った。


 「私たちは殺されるのか…… 」


 桃姫が絶望をさらに覆いつくすようなくらい表情で俯いて話した。





 沈黙が少し流れた。

 そして赤が急に声を上げた。


 「えっ! なんで? 」


 「だって私たちはこの島の敵、助けられたことに恩義は感じるが、それでも島の鬼たちの憎しみは計り知れないだろう」


 桃姫は泣きながらそう告げた。

 なぜなら、彼女が聞いた英雄譚は鬼を退治して、改心した鬼が自分達に宝を渡して無事に帰ってきたという話だったからだ。

 鬼を退治した刀は今は赤に持ち去られて手元になかった。


 「せめて、最後は愛刀で締めくくってくれたらありがたい……」


 桃姫は大粒の涙をこぼしながら意思を告げた。

 これから降りかかる現実を前に心が悲鳴をあげているようだった。


 「「おーい。 そこ、自分の世界に入るのいいけど、俺たちの話きいてくれよ」」


 大粒の涙を流す桃姫に赤が蒼と一緒に声をかけた。 


 

 「まず、前提条件が違う。 お前さんの爺さんは鬼退治して改心させたとい言っていたがそこが違う」


 蒼が口を開いた。


 「俺も爺さんに聞いただけだが、お前さんのおじいさんがこの島に来たのは事実だが、問題は改心させたんじゃなくて…… 」


 「「うちの長の娘に一目ぼれしたんだとよ」」

 

 赤と青が声をそろえて言った。

 

 「なんでも、俺の爺さんの姉さんに一目ぼれした吉備津桃太郎だっけ? そいつは嫁にもらう代わりに必ずこの島を朝廷から守ると約束して出て行ったらしいんだよ」


 「当時の長は、この地が守られるならと財産をある程度渡して、娘と嫁にだしたと聞いた」


 その話を聞いた桃姫の顔がポカーンとした表情になった。

 

 「だから、お前は俺の親族ってことになるんだよ。 親族を殺すわけないだろ? 」


 蒼は笑顔を二人の女性に向けた。 

 桃姫は表情が段々怒りの形相になり天に向かって叫んだ。


 「あんの! くそじじぃ!!  私の純情をもてあそびやがって! かえせぇ!! 」


 空に笑顔で決めポーズをとる桃太郎が浮かんだ。

 それが、余計に腹立たしかった。

 一言叫んだ桃姫は赤を見ると問いただした

 

 「では、なぜ先ほど私の刀と手が血みどろだったのだ? 」


 「あぁ、それはね」


 赤は席を立つと台所に行き鍋を持ってきた。

 

 「おまえらが、衰弱してただろ。 だからかゆを作ったんだよ」


 そうして赤は土鍋に入ったおかゆを持って現れた。

 

 「熱いからゆっくりおあがり」


 フーフーゴクン!


 「! おいしい! 」

 「これは! すごい美味しいです!! 」


 二人の女性は眼を丸くして赤を見た。


 「だろ? こいつ、こんな身なりだけど料理はうまいんだよ」


 「あっ? 蒼! そんなこというとこれやらないぞ! 」


 「あっごめんごめん! 堪忍ね」


 「もうお兄様と蒼様ったら。 フフッ」


 二人のやり取りをみた桃が笑顔で対応した。

 そこに天敵が現れた。


 「あれぇ蒼! ここにいたの? 」


 ナイスボディーなおねぇさんがその身を惜しげもなくさらして現れた


 「なんだ黄姉か、今から飯を食うんだよ。 一緒に食うか? 」


 長身のナイスバディー!しかも薄手の長襦袢をきた服装からはイロイロ見えていた


 「たべるたべるゥ! あれ新顔さんだね? 」

 

 「まぁいろいろあってな」


 「ふうんまぁいいや。私は黄! よろしくね」


 その長身の女性の超ふくよかなお胸が桃姫と犬守姫の前に現れた。

 その圧迫感すら感じる巨乳にノックアウトされた二人の女性は暗い表情で黄姉の胸を凝視してつぶやいた。


 「ここに。鬼が居ました……」


 「 ? 」


 なにがなにかわからないという表情の黄姉は赤と青と桃を見た。

 こうして鬼ヶ島の時間が過ぎていきました。

 めでたしめでたし?  


  

いつも読んでいただいてありがとうございます。

感想、ご意見、誤字脱字があれば報告お待ちしています。


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