第六章:マジですか?!
今は1時。
僕達は学校を終えて、家に帰っている最中…僕達?
「なんで天気君が僕の隣を歩いてるんですか!? …えっ?! 手ぇ握らないでくださいよ! ちょっとー! なんですかその笑顔はぁー!!?」
僕の隣にはニッコニッコした笑顔で僕の手を握って歩いている天気君がいた…いったいいつからいたの?
僕は学校が終わってから、高橋さんと麗香さんに今日遊ぼうって言ったんだけど
「まぁ! それは楽しそうですわ! 是非御一緒させてください!」
と麗香さんが
「へぇ〜! いいよー! 私もはじめちゃんと遊ぼうと思ってたしー!」
と高橋さんが言っていた。この二人いい人だなぁ…
で、一緒に帰ろうと言われたから僕は麗香さん達と帰ってて…それで麗香さんと麗香さんの家の前で別れて、高橋さんも麗香さんの家の近くの交差点で別れて…僕、一人だったはずなんだけどなぁ…
「オレがなぜいるかって? そりゃあ理由はひとつしかないっしょー!」
「なんですか?」
「家に帰ってるんだよ。学校終わったから」
すごい…小学生レベルのいいわけだ…
「…僕を馬鹿にしてるんですか? そのくらい分かりますよ! 天気君の家って…えっと…あれでしょ? …天界にあるんじゃないんですか?」
天気君って、シュバーレ・ウェザー・ゴッドって名前で神様の息子だって言ってたし…
「うん。天界にあるね! 広いよー! あの家はー……なんと! 3ヘクタールくらいの庭があるよ! 他にはね……」
「広さは聞いてませんけどー!!」
「そう? あっ! オレさ! ペット飼ってんだぜ! なんだと思う? なんだと思う?」
なに? このテンション…
天気君ってこんなテンションだったっ………なぁ…
「はぁ…ペットの話もいいですから……ていうか手を離してください! 恥ずかしいです! 僕、男なのに複雑な気分です…あ! 今は女だったぁ………………なんですか!? なに笑ってるんですか!!?」
僕がどうしようもない気持ちにとまどっていると、天気君が笑いだした…頭大丈夫かな…?
「あははは! はじめちゃん可愛い! 顔真っ赤だよ!?」
「えっ!? ちょっ…ふざけないでくださいよ!」
「ゴメーヌ!」
「早く帰らせてください!」
「そう焦りさんなや。まだ何して遊ぶか決めてないんだろ? 一緒に考えながら帰ろうや!」
「あっ! そうだった…なにしよう…?」
高ちゃんが得意なもの…野球? でも、それじゃあ人数たんないし…
「天気君なにかいい案はありませんか?」
「ん? 今は別に天気って呼ばなくてもよくね? 普通にシュバーレの方で…」
「じゃあシュバーレさん。なにかいい案はありますか?」
「はい! あるよ!」
早っ! でもなんか嫌な予感が……
「なんですか?」
「聞いて驚くなよ?」
「はいはい」
「みんなで天界に行こう!」
へぇーみんなで天界にねぇ………えぇ!?
「マジですか?!! シュ、シュバーレさん!! なんか軽く言いますけどね! みんなシュバーレさんのこと神様ってことしらないんだよ?! しかも天界ってどうやって行くんですか!?」
「いいんじゃね? いずれバレるだろうしー! はじめちゃんは天界に興味なしかい?」
「えっ? いや、興味ないわけないじゃないですかー! だって天界ですよ?」
「よし! 決まりだね! 飯食ったら準備するから、はじめちゃん家にみんなを集めてね!」
「なぜに僕ん家で?」
「オレ、はじめちゃん家に居候しようかと思いましてねー…いや! あれですよ! 楽しそうだなーって思ってさー!」
またこの人は勝手に…
「…………」
「えっ!? 嫌かい? まぁ嫌がっても、無理矢理居候するけどねー! オレいちいち天界まで行ったり来たりするのめんどくさいからー!」
最悪だ…どうせ、お母さんとお父さんになにかして、居候させてもらえるようにするんだろうなぁ…
「さぁ! そうと決まれば早く家に帰って飯食おう! はじめちゃん! なにか食べるものある?」
「はぁ……」
駄目だこの人…
でも天界は楽しみだなぁー! 早く家に帰ろ!
なんか…ね?いきなり天界ってのもどうかと思いますけど、気にせずにまた読んでもらえたら嬉しいです。