第三十九章:エルちゃんと天界へ
ガチャッ!
「遅くなってすみませんシュバーレさん!」
ぼくはシュバーレさんの部屋の扉を開けると同時に言った。とくに時間指定してなかったけど、もう9時になるし、シュバーレさんがお父さんに、
「何時ごろに行くから〜」
とか言ってたら困るし。
「いや、別にいいけどさ…はじめちゃん?それで準備オッケ?なんかいつもよりセクスィーだよ?」
「えっ?セクシー?どこが…?」
ぼくは自分の体を見下ろした。
かわいらしいピンクのTシャツに陸上選手が履いてるような短さの短パン…。
あっ…これは家から出ていいような格好じゃないぞ。
「は、ははは……き、着替えてきまーす!」
ガチャッ!バタンッ!
ぼくはシュバーレさんの部屋を出て、自分の部屋へと向かった。
シュバーレさんのお父さんって言っても、いちおう神様に会うんだし、ちゃんとした格好じゃないといけないのかな?う〜ん…なにを着れば…?
部屋に着いたぼくは、ガバァっとクローゼットの扉を開けた。
はっきりいって着たことのない服のほうが多いクローゼットの中をジーっと見つめながら、ぼくの中で、3分ほどじゃ終わらない脳内会議が開かれていた。
なにを着ればいいの?ピクニックのときみたいにワンピース?それとも適当な感じでスカートとTシャツで?あっ!もしかしてドレス?
あ〜!いったいどれを……。
――20分後――
「えぇい!もう、これでいいや!」
ぼくは、よくパジャマ替わりに着たりするジャージを手にとった。
それを素早く着て、ぼくはシュバーレさんの部屋へと向かった。
…20分以上考えた結果ジャージって…いったいなんなんだぼく!
ガチャッ
「すみません!遅くなりました!」
ぼくがシュバーレさんの部屋に入ると、そこにはシュバーレさんはおらず、エルちゃんがいた。
「あれ?エルちゃん。シュバーレさんは?」
「あ!はじめちゃん!シュバーレならもう天界に行ったよ」
「うそぉ!!」
「うん。でね、アタシがはじめちゃんを天界のシュバーレん家まで連れてくからさ!あ、準備オッケ?日記持った?」
「あっ………取ってきますぅ…」
「急いでねー」
ガチャッ!
「取ってきたよ!日記!」
「ご苦労様ー。じゃあ行こうか!」
「うん!」
そう言うとエルちゃんは、前にシュバーレさんが出してた【スカイゲート】を出した。
なんだかシュバーレさんのに比べて、小さい気がする。
シュバーレさんのは、扉くらいの大きさがあったのに、エルちゃんのは窓くらいの大きさしかない。
う〜ん…ちゃんと通れるんだろうか?ちょっと不安だなぁ…。
「よしっ!ゲート開いたよはじめちゃん!ダイブダイブ!」
「あ、うん。」
そして、ぼくはゲートに飛び込んだ。
読者の皆さま、おはようございます、こんにちは、こんばんは、リリィです。
すみません!なんかまた天界へ行くとか言ってたのに、行けてません。
本当に申し訳ない…
でも!大丈夫!次回こそは絶対に天界ですから!
どうか見捨てたりしないで〜……。
えっと…今回も読んで下さってありがとうございました。
次回も読んでいただけると光栄です。
リリィでしたー