表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
36/49

第三十五章:サタデイわくわくピクニックプロジェクトin流水山!前編

雲一つ無い青空の下。たくさんの樹々が、光を求めて上へ上へと背を伸ばしている。

そんな雲一つ無い青空は、ぼくたちを歓迎するかのように暖かい日差しを振りまいている。

今ぼくたちは、清流町の中で最も高い山、流水山に来ています。

流水山には、ミネラル豊富な湧き水が湧いていて、『流水山な天然水』として、通信販売やらなんやらで結構有名で、美味しいらしいです。

らしいと言うのは、ぼく自身飲んだことがないからで、一回コンビニに売ってあったのを見たときに飲んでみようかなって思ったけど、他の某清涼飲料水の魅力に負けて結局飲まないまま今に至っているわけです。

それで今日は、流水山の『天然の湧き水です。ご自由にお飲み下さい。』がある地点までテクテクと歩いて行って、『流水山な天然水』を飲んで、お弁当食べて帰るという非常に地味な企画になってます。

あ〜『流水山な天然水』ってどんな感じなんだろ?楽しみだなぁ〜


「さぁて!んじゃあ『流水山な天然水』目指して頑張っぜー!」


そう言って、拳を突き上げるシュバーレさん。

その周りには、めんどくさそうにしてるけど、意外とこういうのが嫌いじゃない高ちゃん。

サワヤカな笑顔でやる気満々な亮平。

しゃがみ込んで楽しそうに野草を見ている麗香さん。

お弁当つまみ食いしてる高橋さん。(結局ぼくと美佐さんはお弁当を持って来なかったけど、麗香さんと高橋さんがたくさん作って来てくれてたから、シュバーレさんに頼んで出してもらう必要もなくなった。)

近くの川を見てる美佐さん。

そして、ぼくの袖に掴まってるエルちゃん。…なんで?

あと、カメラ片手に、天使っ娘!天使っ娘!って言ってる前田。

…なんでエルちゃんがぼくの袖に掴まって隠れるか理由が分かった気がする。確かにこれは危険だ。

そんないつものメンバー+αで今日はピクニックをおっぱじめようというわけです。


「は、はじめちゃん。…この変な人だれ?なんか怖いよー」


ぼくの袖をグイグイ引っ張りながら言うエルちゃん。

なんだかかなり前田に怯えてるみたい。


「あ、まだ紹介してなかったっけ?この人はね…」

「前田晃寛だ!よろしく天使ちゃん!」


気持ち悪い笑顔を浮かべて、エルちゃんの手をとる前田。

「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」


さすがに初対面の人には前田はキツいのか、叫ぶエルちゃん。

前田の容姿は…うん。言わないでおこう。

とにかく、初対面の人にはキツいみたいだ。なんかカメラとか持ってるし…

そう考えると、麗香さんや高橋さんや美佐さんはかなりすごいのかもしれない。


「何故!?何故叫ぶのだ!天使ちゃん!シュバーレから聞いたぞ!天使なんだろ?」

「きゃぁぁぁぁ!寄らないで下さい!目ぇ合わせないで下さい!手ぇ握らないで下さいぃぃぃぃぃぃ!!助けてはじめち゛ゃ〜ん!!」

「うわっ!え、エルちゃんとりあえず落ち着いて!大丈夫だから!ぼくが前田から守ってあげるから!ね、大丈夫だから。えっ?!何で泣くのぉ〜…?」


ぼくにしがみついて泣きじゃくるエルちゃん。

なんで!?どうして!?確かに怖いよ。ぼくも前田は怖いさ。泣くほど怖いかもしれないけど…ほら、泣くのはちょっと…さすがに前田もかわいそうだよ…


「ふっ…いいんだ。いいんだ。俺は写真さえ撮らせてくれれば。萌えるような笑顔を浮かべてくれていればそれで…

「これ以上エルちゃんを怖がらす気かぁぁぁぁぁ!」


ゴスッ!

鈍い音とともに、ぼくの拳が前田のお腹に直撃。

どう?普段から腹筋も走り込みも縄跳びもしてない君には効くでしょ?ボディー。

どこぞのボクシング漫画に出てきたようなセリフが、ぼくの頭をよぎる。あ〜…でもこれは絶対効く。


「くっ…はじめ…今日のパンチは…キテる…ぜ…」


うん。自分でも怖いくらいに。


そう言って片膝を着いて苦しがる前田。

ごめん前田。これ以外方法はなかったんだよ。


「んー…はじめちゃん?」

「あ、はい。なんですか?」


申し訳なさそうにぼくに聞いてくるシュバーレさん。


「高広、先行っちゃったよ?」

「うそっ!な、なんで?!」

「長くなりそうだから俺は先に行く。そこのうるさい奴黙らせたらはじめにそう言っといてくれ。って言い残して高広は山の中へin the sky!」


いや、飛ばないし。


「それに、紗香ちゃんと美佐も着いて行ったよ。つーことで、高広をさっさと追っかけようぜ!」

「はい!わかりました!てことだから、麗香さん、亮平、前田、エルちゃん。高ちゃん追っかけるよー」

「「「おー!」」」


そしてぼくらは、高ちゃんを追っかける&『流水山な天然水』を飲むために流水山の中へ入って行った。

…エルちゃんが泣きながらしがみついた状態で…



え〜っと…どうも、毎度読んで下さってありがとうございます。リリィです。

やっと始まりました!ピクニック編!ピクニックですよ!ピクニック!

まぁ、はじめちゃんが言っていたように、水飲んで帰るっていう地味な企画ですが。

前編ということで、後編があります。

いろいろと都合がありまして、早く水を飲ませて帰らしたいのですが、そうも言ってられません。

とりあえず、頑張りたいと思います。


今回も後書き、本編ともに読んで下さってありがとうございました!

次回も読んで下さると光栄です。

ではでは、リリィでしたー

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ