第三十四章:行こうか
「はじめく〜ん、シュバーレ〜。そろそろピクニックに行こうではないか〜」
ぼくが部屋でピクニックの準備をしていると、下から美佐さんの声が聞こえてきた。
さっき9時50分だったから今は55分くらいかな?さすがにそろそろ行かないとまずいかもしれない
「は〜い。今行きま〜す」
ぼくは、女の子になったときにシュバーレさんが出してくれた白くて小さな鞄に、ケータイやらお財布やらを入れて部屋を出た。
そういえば、お弁当…どうなるんだろ?エルちゃんが、シュバーレさんが出してくれるとかなんとか言ってたけど…大丈夫なのかな?
「は・じ・め・ちゃん!」
「うひゃっ!」
突然、背後から抱き付いてきたシュバーレさん。
なに!?なにが目的なの?!危うく階段から落ちるところでしたよ!
「あっ!はじめちゃんその鞄使ってくれてるのね!似合ってるよ!すんばらしぃよ!オレ、うれすぃーよ」
「あ、はい。この鞄、結構使いやすくて」
この鞄。白くて小さな普通の鞄。
本当に普通な鞄。
…いや、ごめんなさい。ウソです。
シュバーレさんいわく『エンジェル使用』の鞄らしいです。
エンジェル使用って…なに?野球のグローブとかである『松坂使用のグローブ』みたいな感じなのかな?
小さくて、これといってとくに派手なわけでもないく、真ん中ら辺に『ANGEL』ってプレートが付いてるだけの鞄で、『ANGEL』の文字以外からは全く天使らしさなんか伝わってこない。
でも、エンジェル使用だからか知らないけど、シンプルなデザインで軽くて持ち運び便利だから、ぼく自身結構気にいってたりする。
「そうだろ!いやぁ〜分かる人は分かるんだね〜エンジェル使用商品の素晴らしさが」
そう言って、はははと笑いながら階段を下りていくシュバーレさん。
その後ろについて行くようにして、ぼくも階段を下りていく。
階段を下りると、玄関に美佐さんとエルちゃんが待っていた。
「お、やっと下りて来たかはじめくん。」
いかにも、待ち兼ねた〜って感じでぼくに言う美佐さん。
「はじめちゃん。早く行きましょう!」
エルちゃんも待ち兼ねた〜って感じだ。
「うん。じゃあ行こうか!」
ぼくはドアに手をかけた。
どうも、リリィです。
え〜っと…すみません。
なんか今回笑いがなかったかと思います。いや、今回だけでなく、全然ないかもしれないですけど…
コメディーなのに、読んで下さってる人に申し訳ない。
これからも頑張って、読者の皆さまを楽しませることができるお話しを書きたいと思います!
今回も読んで下さってありがとうございました。
次回も読んで下さると光栄です。
それでは、リリィでしたー