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第二十九章:おはよー。今日はピクニック♪

チュンチュン

なんだろ?この鳴き声…すずめかな?

朝のチュンチュンという小鳥の鳴き声。

略して朝チュンで起きたぼくは、脳が半分寝ている(?)状態で、そんなことを考えながら布団からもそもそと抜け出す。

今の動きなら、ナメクジとか、有名なゾンビを倒すゲームのゾンビのほうがいい動きをするかもしれない。

そんなゾンビと化したぼくは、もそもそと布団から…

「…う〜ん…ぽめらにあんぅ〜…」

謎の言葉を発した。

…なんだ!ぽめらにあんぅ〜って!?ぼく、なに言ってんの?!…もしかして、ポメラニアンのこと?犬?

「なにを言っているんだいはじめくん?」

「んうぅ〜……」

いつの間にか部屋に入ってきた美佐さんは、まだ、布団から出ることができず、寝ているぼくをゆさゆさと揺さぶる。

…ぼくはなんて器用なんだろう。寝てるのに、思考回路は正常に働いてるよ。

「はじめく〜ん」

ゆさゆさ

「……………」

「では、失礼。」

…かぱっ

「…………!!!………んぅ!んぅ〜………ぱあっ!はぁ…はぁ…はぁ…み、美佐さん?死にますよ?鼻と口を同時にふさがれたら死にますよ?エアーが!空気が!酸素がー!」

いきなり鼻と口をふさいできた美佐さん。

…おかげで、目が覚めましたよ。

「いや、すまない。それより今日は、『サタデイわくわくピクニックプロジェクト!』だよ。君と私はお弁当係。お弁当作らないと。」

なんだ、『サタデイわくわくピクニックプロジェクト!』って…わざわざ名前つける意味あるの?ただ、ピクニック行くだけなのに…

それより、お弁当作らないと!

「あの、すみません。今何時ですか?」

「8時半だよ。たしか、集合は10時だったよね?」

8時半か…ちょっと寝過ぎたかも…

「あ、美佐さん。シュバーレさんは起きてますか?」

「いや、まだ寝てるよ。シュバーレは、お弁当ができてから起こそう。なにやら昨夜は、遅くまでゴソゴソしてたみたいだからな。」

「わかりました。じゃあ、着替えますから、先にキッチン行っといてもらえますか?」

「うむ。わかった。」

そして、部屋を出る美佐さん。

「あ、そうだー。はじめくーん!ちゃんと、かわいい服着なさいねー!」

「えっ?あ、は〜い」

美佐さんの言葉に、ぼくは反射的に答えてしまう。

それにしても美佐さん…かわいい服って言ったって…ぼくにどれ着ろっての?

「う〜ん……」

どれに…いったいどれに…

「むむむむむ…」

クローゼットと睨めっこをしながら、このときぼくの中では、3分ほどで終わりそうな会議が行われていた。

「よし、決めたっ」

ぼくの中の、脳内会議が出した結論は………………肩ら辺にピンクのラインが入っている真っ白なかわいらしいワンピース。

今日は暑いらしいし、たぶん問題はないでしょ!うん!


「ふんふんふぅ〜ん♪ふふふのふぅ〜ん♪」

クローゼットから真っ白のワンピース。略して、真ッピーを取り出し、謎の鼻歌を歌いながら、パジャマを脱いでいくぼく。

そして、鏡に映る自分の姿にうろたえながらも、真ッピーを着る。

「うん。似合ってる…のかな?なんか複雑…」

鏡に映るぼく…真ッピーを着ている姿は、だいぶ様になっている気がする。

ほかには、サラサラと肩まで伸びた髪が、なんだか大人っぽい感じを漂わす反面、自分でいっちゃなんだけど、なんだか幼い。顔が。あれか、俗に言う童顔と言うやつですか?!…はぁ……

「はぁ…」

ここでため息をひとつ。

…さぁて!お弁当作らなくっちゃ!

そしてぼくはキッチンへと向かった。


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