表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
島流し令嬢の無人島開拓奮闘記!~流刑に処された令嬢たちのコツコツ無人島スローライフ~  作者: ふぃる汰
2章 夏期

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
72/95

72話 キングリザードですの!?



「……いましたわね、キングリザード」



「大人、でっかい」



「言った傍からこれか……」



 山の中腹辺りで休憩をしてから調査を再開したわたくしたちは、あと少しで上層の火山地帯に入るというところで巨大な魔物を発見し、相手に見つかる前にとっさに物陰へ隠れていた。

巨大な成体のキングリザードだ。

さっき食べてしまったキングリザードの親なのかは分からないけど、ミロスに聞いていた通り、かなりの大きさだ。



「どうする? これ以上進むと向こうに気付かれるぞ」



「ここから先の調査はまた今度にしましょうか」



 キングリザードがいる場所から上は草木の無い岩場になっており、その先を更に上ると頂上の火口があるはずだ。

食材とかはなさそうだし、この辺りまで調査が出来れば十分かもしれない。



「あ、トカゲがどこかに入ってく」



「あの岩場の横に洞窟があるのかもしれない」



 わたくしたちの進行上にいるキングリザードが岩陰に移動して姿を消した。

どうやら洞窟のようなものがこの先にあるらしい。

もしかしたらキングリザードの棲家でもあるのだろうか。



「どうするアーシア、今のうちに頂上まで行くか? それともキングリザードが戻って来る前に下山するか?」



「そうですわねえ……」



 確かに、実際に見たキングリザードの成体は大きくてかなり強そうだった。

見つからないうちに今日はもう撤退した方が良いだろう。



「ミロス、チャンドラ。本日の調査隊活動は終了して……」



 『ギャオオオオオオオオオッ!!』



「なっなんですの!?」



 キングリザードが消えた岩陰の先から、魔物の叫び声のようなものが聞こえてきた。



「今のはキングリザードの鳴き声ですの!?」



「いや、キングリザードはもっとこう、シュウ~っていう感じの噴気音を出しはするが、あの鳴き声は……」



「あれは、エメラルドドラゴン」



「「!?」」



「赤ちゃんが、ピンチかも」



 ―― ――



「い、いましたわ……!」



「トカゲと、ドラゴン」



「見ろ、ドラゴンの足元にタマゴがあるぞ」



 キングリザードを追って岩場へ向かうと、そこには巨大な洞窟への入り口があった。

洞窟の中に入ってしばらく先へ進むと、先ほど見かけた巨大なキングリザードと、そのキングリザードよりもさらに巨大な美しいエメラルドグリーンのドラゴンが対峙していた。

チャンドラの言っていた通り、ドラゴンはこれまた大きなタマゴを二つ抱えていた。

おそらく、タマゴを食べに来たキングリザードから守ろうとしているのだろう。



「あれがエメラルドドラゴン……普通に考えれば、あのドラゴンが負けるとは思えませんが……」



「キングリザードは力で劣る分、小回りが利いて動きも素早い。隙をついてタマゴをかっさらおうとしているのかもしれない」



 ミロスの説明を聞いて改めて状況を確認すると、たしかにキングリザードはエメラルドドラゴンを倒そうとしているというより、どうにかして奪おうと様子を伺っている感じだった。



「ドラゴン、弱ってる」



「長い期間、飲まず食わずでタマゴを守っているのかもしれないな……」



「ど、どうしましょう……」



「これも自然の摂理だ。こちらに害が及ばない以上は手を出さない方が良い」



「ミロス……」



 タマゴを守るドラゴンも命がけだが、キングリザードだって食事にありつくために命がけなのだ。

わたくしたちが介入するべきことではないのだろう……



「シュルルル……!」



「ギャオオオオオウ!!」



 タマゴを身体の下に隠し、身体を丸めて威嚇するドラゴン。

しかし、動きはどこか鈍いように見える。



「シュ~……ッ!!」



「あっいきましたわ!」



 素早い動きで壁を登り、背後からドラゴンのタマゴを狙いにかかるキングリザード。

しかし、それを見たドラゴンは頭を上げて口を開き……



「っ!! まずい!! 急いで洞窟から脱出するぞ!!」



「わ、わかりましたわ!」



「てっしゅ~」



 何かを察したミロスに促されて洞窟から走って逃げる。



「ミロスッ、ど、どうしましたの?」



「いいからとにかく全力で走れ! このままだと……」



「このままだと?」



「オレたちまでキングリザードと一緒に丸焼きにされるぞ!!」





————  ――――



読了いただき、ありがとうございます!


面白かったら下の評価から★を付けていただけると執筆の励みになります!



————  ――――

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ