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65話 双子と双子?ですの



「スコットさん、木材はこの辺りに置いておけばいいのか?」



「おう、大丈夫だ。手伝ってくれて助かるんだな」



 海賊船から奴隷として売られかけていたワンド族長国出身の子供たちを助けた結果、島の住民を一気に4人も増やすことに成功したわたくしたち。

最初の内は体力的にも精神的にも疲れが見られた彼らだったが、数日程一緒に生活して島に慣れてきてからは、わたくしたちの作業を積極的に手伝ってくれるようになった。



「魔物と一緒に荷物を運ぶのは初めてだ……」



「ウッギーウギウギ」



「いや何言ってるか全然わからんし……」



 男の子のレンとゼンはスコットと一緒に家づくり、双子の女の子、リアとミアはわたくしやマヨルカと一緒に食材探しや料理の準備に協力してくれている。



「よーし、それでは二人とも、今日は森に生えてる食べられるキノコと食べられないキノコを教えますわ」



「「はーい」」



「「わかったー」」



 …………。



「なんか増えてますわね」



 最初の揃った返事はリアとミアのもの。

で、その後の揃った返事は……



「アーシア、遊びにきた」



「シャンドラもきた」



「そうですか……」



 森の中でキノコを探すわたくしたちの前に現れたのは、森の西部に棲むアルラウネ族のチャンドラだった。

今日はシャンドラも一緒みたい。

シャンドラはこの前ミロスと行ったアルラウネ族の集落で出会ったチャンドラのお母さんというか、双子のお姉さんみたいな感じの女の子。

どうやらチャンドラが度々遊びに来ているのを知って興味を持ったらしい。



「アーシアさん、この緑色の人たちは……」



「魔物?」



「この二人はアルラウネ族ですわ」



 リアとミアにこの島に棲むアルラウネ族について説明する。

そういえば彼女たちが島に来てからチャンドラが遊びに来たのは今日が初めてか……あとでレンとゼンにも紹介しないと。



「チャンドラ、シャンドラ。こっちの二人はリアとミアですの」



「「よろしくお願いね」」



「「よろしくー」」



 同じ仕草と受けごたえをする双子ペアが二組。

なんだか仲良くなれそうですわね。



 ―― ――



「いっぱい採れましたわね」



「キノコたくさん」



「うまそー」



 食べられるキノコを探して採取しつつ、道中で見つけた『バットフルーツ』という果物もいくつか採ってマヨルカのいる森の拠点へ戻ることに。



「こんな果物、初めて見たわ」



「ワンド族長国には無かったわね」



 バットフルーツは濃い紫色で実の上にコウモリの羽のような対になった葉っぱが付いている。

この葉っぱ部分をちぎって採取するとすぐに果実が傷んでしまうため、その場で食べないのであればちぎらないで付けたまま採る必要がある。

少し硬めのバナナのような食感で、味はブドウに近い不思議なフルーツだ。



「チャンドラはバットフルーツより肉のほうがすき」



「シャンドラもー」



「アナタ達、ヘビとかワニとか好きですものね」



「ヘビ食べるの?」



「ワニも食べちゃうのね」



「「おまえらも食べちゃうー」」



「「きゃ~! あはは!」」



 双子ちゃんたちは賑やかだった。



「あっミロスだ!」



「ミロスー! キノコ採ってきた!」



「バットフルーツも採ってきたわ!」



「ミロスさん、褒めて褒めて!」



「ん、おお……ってなんだなんだ、元気だなお前ら」



 ちょうど拠点の近くで魔物の素材を使って武器を作っていたミロスに遭遇すると、みんなしてミロスの元に駆けよって採ってきた食材を見せたり頭を撫でてもらったり抱き着いたり……って、ちょっと皆さん、ミロスにベタベタしすぎですわ!



「ほら皆さん! ミロスに構ってないでお料理作りますわよ!」



「「「「はーい」」」」



「お母さんみたいだなアーシア」



「誰のせいだと思ってるんですの!」



「えっ? す、すまん……?」



 わたくしに理不尽に怒られたミロスが謝りながら頭を撫でてくれた。



「許しましたわ!」



「何だったんだ一体」

 





————  ――――



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