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詩❲心理描写-暗❳

喪失

作者: 日浦海里

傷つく心をなくしたのはいつからだろう

優しい言葉をなくしたのはいつからだろう


壊れるものなど何もなく

傷つくこともないはずなのに

傷つけたと知ったら自然と涙が流れてくる

この涙は誰の涙なのだろう

悲しみも苦しみも

辛さも悔しさもなく

感じるものなど何もないはずなのに

涙だけは自然に溢れる


涙は優しさなんかじゃない

優しい心が残っているなら

誰も傷つけたりはしない


いずれは流れる涙さえ

失う時が来るのだろうか


それでも僕は「僕」なのだろうか…

なくしたものは…なんだったのだろう

代わりに僕は何を得たのだろう…

何かを思い

何かを考えている


そうしていられる間は

本当に何もかもが失われたわけじゃない


零れ落ちたものは

自分の中から失われていくのではなく

何かを受け止めたから

溢れ出たものなんだろう

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― 新着の感想 ―
[一言] 涙を流せるのは優しい心を持っているからだと傍目には思うのですが、この主人公は決してそうは考えていないのですね。 あとがきの言葉が本文とリンクしていて、読みながら色々と考えさせられました。 受…
[一言]  寄り添う心と余裕でしょうか。
[一言]  身の内に留めておける量は変化するものでしょうから。たくさん受け入れられるときも、すぐに溢れてしまうときも、当然あるのだと思います。  疑問を感じるうちはおそらく、本当に失くしてなんかない…
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