美人すぎる研究者と献血研究を始めます!
私の血液を定期的に摂取するようになり、レーナはどんどん回復していった。
美幼女から美少女へと変貌しつつある。
レーナの年齢なら、通常のヴァンパイアであれば10代前半程度の見た目らしい。
「やはり其方の血液は研究の価値があるな。其方もこちらの生活には慣れたようだし、本格的に研究を進めていくので、心づもりをするように。」とオゼノービリス様がいう。
それから数日後オゼノービリス様が研究に携わる関係者の顔合わせをかねた食事会を開催した。
レーナに供給したブラッドティー(血液をいれたお茶をオシャレに表現することにした)を出すようにいわれた。
「研究するにあたり、責任者を紹介する。ミューア・ダーイサ・キュパスだ。人間の精力がエネルギーとなる種族だが、代わりになるものを探しているとのことで血液について共同研究したいとのことだ。」
「はじめまして!ミーアって呼んでね!違う国から来て生活するだけでも大変なのに、協力してくれてありがとうね!!」とキラキラした瞳でぎゅっと両手を握られる。猫っぽい可愛い感じの天使だ。
「精力の摂取の仕方が、ちょっと限定的すぎるから・・・。なんかほかの方法がないかなって思って探してるの。」恥ずかしそうな気まずそうな表情を浮かべるミーアさん。
これはあれだな、たぶんサキュバス的な感じなんだろうな、と恥じらいを浮かべるミーアさんにちょっとキュンとして見つめ合っていると遮るかのようにもうひとりが挨拶をする。
「私は助手のマヤリー・キッサ・キュパスです。ミューアさんの助手です。私は主にミューアさんの手伝いをするので直接関わる機会はないかもしれませんが、念のため同席させていただきました。お見知り置きくださいね。」そういって握手を求めてきたので、キラキラスマイルな天使から手を話して、マヤリーさんと滑らかな手に触れる。マヤリーさんは微笑を浮かべていて、清楚なお嬢様って感じの美貌が溢れている。
マヤリーさんが助手ということだけど、人より小柄で天使みたいなキラキラ笑顔なミーアさんの方が助手と言われた方がなんかしっくりくるな~とぼんやり思う。
でも、どちらも清廉な雰囲気がする。サキュバスといえば淫魔とかいうくらいだから、お色気あふれるお姉さまを想像していたので少しがっかりな気もするが、私はセクシー女優よりも純情アイドル派なので望むところである。
挨拶もすんだところで、ブラッドティーとその効能についてレーナの例を交えて説明をする。
ブラッドティーの味は二人にも好評だった。
ちなみに今日はレーナの至っての希望で同席している。
気分が悪くなれば途中退席の可能性もあることは事前に二人にも伝えてある。
レーナからもどういう風に体調が変わるのを感じたか、なども話す。
ミーアさんは目を合わせて話をきき、愛想よく頷きながらメモに要点を書いている。めちゃくちゃ真面目な人っぽい。なのに、メモやペンなどの筆記用具がフェーレースで統一されているところがなんだか可愛い。
マヤリーさんはそんなミーアさんを時折微笑みながらみている。ますます研究者と助手が逆の立場っぽくみえる。
私の血液を採血して分析したいということだったので了承し、結果がでたらまた会議をすることにした。
いまの血液を作るにあたって意識したことなどをきかれ、私はペラペラと喋った。
ミーアさんはとっても聞き上手で、「うんうんうん!」とか「それでそれで?」ときいてくれるので気持ちよく話せる。
ひととおり話をしたあとはものすごく褒めてくれた。「そこまで真面目に食事管理するなんてすごい!」とまるで保育士のように手放しで褒めてくれる。
やだ、私、ミーアさんの前では保育園児になっちゃう・・・。
ぽーっとしてるとマヤリーさんが「ミューアさん、サーティリア様もそろそろお疲れな様子ですよ。続きはまた次回でも良いのでは?」と言葉をかけてくれる。
「あ!私ったらごめんなさい!つい、夢中になってしまって。今日の話は私がまとめておくからゆっくり休んでね。」とミーアさんは気遣ってくれる。
「効果が高い血液を作るのは食事が肝要だということがわかったわ!本当にありがとうね!今後は具体的な食事内容がどのように血液に影響するとかを研究して、最も効率的な方法を考えたいと思っているからまたよろしくね。」そういってぎゅっと両手を握り締めてくれる。
ボディーコミュニケーションが多めのようだ。可愛い女の子は正義なので大歓迎です!!
私がデレっとしているとマヤリーさんも「ご協力ありがとうございました。以後よろしくお願いします。」と握手を求めて手を差し出してくれた。
「こちらこそよろしくお願いします」としっかり握って平和なお茶会を終えた。
部屋に戻る途中でレーナが「リア姉さま、マヤリーさんと会うときは私を同席させてくださいまし。」と話しかけてきた。
レーナはマヤリーさんが気になるのかもしれない。たしかにマヤリーさんは楚々とした雰囲気のお嬢様で、レーナの目標に近いのかもしれない。
私もレーナの目標としてもらえるようなお姉さまを目指さなければ・・・!
私は改めて決意し、レーナの同席を了承するのだった。




