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イケメンには釣られないけど、美幼女 には釣られるものなーんだ?

答えは・・・

「あの、オゼノービリス様。女性の血液を女性が吸う、ということはあるのでしょうか。私の血液は男性が吸うものだと思っていたのですが・・・?」断る理由を考えていたつもりが普通に質問を口にしていた。



私の疑問にオゼノービリス様は不可解な表情を浮かべる。


「食料の性別など気にすることはない。人間は食物に対してオスかメスかこだわりを持つのか?同性間での搾血も当然ありうる。」


(えーーー!それって吸血鬼百合が公式ってこと?!ちょ、ちょっと気になるんですけど・・・!)



「それから其方も気づいていると思うが、ヴァンダイア族は美形揃いだ。この国にはいないようだが白髪の者もいる。我が国に来るのであれば、対象年齢になれば数カ国が通う学院にも入ってもらうことになる。そこにはサキュバス族やエルフ族など様々な者がいる。其方がこれまでみたこともない者と出会えるし、友人にも恵まれるだろう。」


(ええええ!ちょっと、それってすごくない?!サキュバスとかエルフとか絶対美形じゃん!!!!間違いないじゃん!!!!しかも同世代というか本物の友人になれるんでしょ?っていうか女の子同士のキャッキャウフフとかいろいろ見られるんじゃないの?!)


「それから・・・其方は男性を好まないとのことだが・・・。もし、其方が望むなら然る時期がくれば私が女体化しても構わない。そもそもヴァンダイア族は性別というものは出産時にかかるだけのものであり、同性同士の婚姻も許可されている。性別変換には手間がかかるが、其方の血液が研究できれば比較的容易にできるかもしれぬ。」


(・・・ええええー?!ちょっと待って!!公式百合が!見られるってこと?!?!っていうか!オゼノービリス様の女体化・・・黒髪ロングのパッツン前髪なアジアン美女と出会えるの?!楊貴妃もびっくりなアジアン美女が生まれるってことじゃないの?!みたい!!めちゃくちゃみたい!!!楊貴妃が私のお嫁さんになるとか最高じゃない?!?!?!)



「・・・ちなみに黒髪はヴァンダイアの族王筋のものだけの色だ。いま存在するすべての種別において黒髪を持つのは私と其方しかおらぬ。我らが子を成せばあるいは黒髪の印を持つものもいるかもしれまいが、其方がいうところの黒髪の美女とやらを体現できるのは我しかおらぬだろうな」と笑う。


(ま、まけない!まけないぞ・・・!じ、自分の一生を左右するんだから・・・!つられちゃだめ、つられちゃだめよ、リア!!!!)



「他に問題はないな?他に懸念事項があれば述べよ。」不敵な笑みを浮かべるオゼノービリス様。


(うっ、これはもう行くしかないかもだけど、でも・・・でも・・・・!)


私が逡巡しているのをみて「ふむ・・・。では、其方が血を与えることになる我が妹について紹介しよう。そのあとに正式な返答をもらうのでよく考えるように。」


そう述べるとオゼノービリス様は私の手を離し、手のひらを宙に向け、呪文を唱える。


「レナーツィア、レナーツィア、聞こえるか?」そう宙に向かって話しかける。


「お兄様・・・?」と声がした。


そしてそこには最高に愛らしいことが伝わる美幼女が現れた。シルクのようななめらかな白髪に淡いピンクの瞳。


ふわふわなロングヘアを下ろしたままであるのがまた良い。

妖精・・・?さては妖精だな・・・?!


「レナーツィア、こちらはサーティリアだ。私の妻すなわちお前の姉となるかもしれない女性だ。失礼のないよう挨拶をせよ。」そうして私が話せるように手を向ける。


「えっ?えっと・・・あの、初めまして、レナーツィアと申します。えっと、あの私、お姉さまができるときいてとても嬉しく思っておりました。お姉さまができるだけでも嬉しいのに、こんなにもお美しいなんてとても嬉しいです!」と恥ずかしそうににこにこと笑う。


ヴァンダイアって表情筋が死んでる上に無愛想なのかと思ってたけど、こんな妖精?天使?がいるなんて!!!!!


「あの・・・わたくし、サーティリアお姉さまとお呼びしてもよろしいでしょうか?」恥ずかしそうに頬を染め、上目遣いで舌足らずながらも一生懸命話す美幼女の願いを果たさずにいられようか、いやいられまい!!!


しかも!私にお姉さまになってほしいという可愛い妹の願い!!!!


「もちろんですわ!!リア、とお呼び下さいませ!レナーツィア様!!!!」私は全力で返事をした。


「リアお姉さま…!ありがとうございます。わたくしのことはよろしければレーナとお呼び下さいませ。」とそれはそれは愛らしくお返事をしてくれた。


「ふむ。では婚約式を続けるとしよう。」


そうして、再び暗転し、もとの館に戻る。なんだか気づかぬうちに婚約式は終了し、その日のうちにヴァンダイア国に出立することとなったのだった。ちなみにクピディーダス先生には恐ろしい目で睨まれ続けた。解せぬ。


サーティリア!!!

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