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継続は魔力なり《無能魔法が便利魔法に》 Web版  作者: リッキー
第二章帝国初等学校入学編
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第十四話1週間の修行 前編

 

 葬儀の1週間前、俺はセレナを改造した後


「ばあちゃん、修行に行ってくる」


「はあ?これからまた強くなってどうするんだい」


「じゃあさ、僕の弱点って何だと思う?」


「さあ?最近のあんたの強さは謎だからね」

 そ、そんなことないもん!


「そんなこと言わないでよ。実戦での適応力だと思うんだよ」

 この前のマッドデーモン戦の時みたいに不測の事態になっても、適応できるようにならないといけないと思うんだよね....


「それなら、ダンジョンでやってたじゃない....」


「あれは、遊びだよ。あの時は、心のどこかでここまで強くなったから自分は大丈夫っていう驕りがあったし、何かあってもじいちゃんがいるからという軽い気持ちだったんだよ」

 実際、あの時の俺はそれまでボスを倒すのに苦労しなかったり、圧倒的なステータスで油断してしまっていたんだと思う。


「そこまで意思がしっかりしているのなら.....ところで、どこに行くんだい?」


「魔の森に行くよ」


「はあ?」

 まあ、そういう反応をするよね....


「あそこは常に死と隣り合わせだから、絶対に緊張感を持っていられると思うんだよ」


「そうかい....止めはしないが絶対に1週間後には帰って来なさいよ」


「何で1週間後までなの?」

 何かあったっけ?


「爺さんの葬儀があるでしょ」


「あ、そうだった」

 おいおい、忘れちゃダメだろ....


「だから、ちゃんと帰ってくるのよ?」


「わかった。じゃあ、行ってきます!」

 そう言って転移を使った。



 転移を使って移動した先は、実家である。

 母さんたちは、既に帝都に向かって出発しているので家にはいない。


 俺の装備は、上からゴーグルのアンナ、透明マント+、マジックハンド(手袋)、エレナ、スカイシューズ+である。

 セレナは召喚できるので持っていない。


「それじゃあ、魔の森に行くとするか。アンナ、魔の森まで案内できる?」


(はい、出来ます)


「それは良かった。いざ、来てみたのはいいけど魔の森の場所を知らなくて」

 俺って、素材屋までぐらいしか外に出たことが無かったんだよね....

 まあ、俺が創造魔法にハマって出ようと思わなかったんだけど。


(しっかりしときなさいよ!いきなり連れ出しといて、行けませんでしたとかありえないからね!)

 怖い怖い、エレナがお怒りだ。


「ごめんって。じゃあ、道案内をよろしく。アンナ」


(それでは、目的地の方向を示すのでその方向に直進してください)


 アンナがそう言うと、ゴーグルに矢印が映し出された。

 おお、本当にアンナは便利だな.....


「障害物はどうするの?」


(あなたの装備ならどうにでもなります)


「確かにね」

 透明マント+に魔力を注いで気配を消す。

 そして、スカイシューズ+で空中を走って行く。


「これなら問題無いでしょ」

 これで障害物も人の目も心配ない


(はい、大丈夫です)


 それから、猛スピードで矢印の方向に向かって走り続けた。


 そして1時間後、大きな壁が見えた。


(アンナ、あれは何?)


(魔の森の魔物から国を守るための防護壁ですね)


(防護壁かー 通りで頑丈なわけだ....)

 そう思いながら、壁の上を越えて行く


「よし、到着した」

 森の中に入ることが出来た。


 するとすぐに

(魔物がこの先にいるので注意してください)

 アンナが教えてくれた。


 お、早速か.....流石魔の森、修行になりそうだ。

 そう思いながら、進んだ先には10体のブラックオーガがいた。


「凄いな、ダンジョンではボスでも、ここでは群れで生活しないと生きていけないんだ〜」


(じゃあ、エレナとセレナよろしく)

 そう言って、セレナを召喚して、エレナを抜いた。


(レオ様が私を使っての初めての戦闘ですね。乱暴に私を使ってもらって構わないですよ。むしろ..(はいはい、丁寧に使ってあげるからね)


(私は普通で頼むぞレオ)


(はいはい)


 まず、囲まれないために端の奴に狙いを定めて斬撃を飛ばす。

 しかし....金棒で簡単に受け止められてしまった。


 おいおい

「嘘でしょ? こいつらのレベルいくつだよ.....」


(130前後ですね)

 え? アンナって相手のレベルまでわかるの?


 入ってすぐの敵が130かー

「凄いなー これはみんなが魔の森を恐れるわけだよ」


 今度は、敵の懐に入ってみる。

 斬撃を飛ばした攻撃よりも直接攻撃した方がダメージが大きいからね。


 ....が、俺が近付いた瞬間にとんでもないスピードで金棒を振り下ろしてきた。


 それを俺はギリギリで避けた。


 ズッドーン!!


 金棒が振り下ろされた地面は抉れていた....

「これは凄いなー でも、倒せなくはないね」

 そう言いながら、金棒を持っていた腕を切り落とした。


「どんどん行くぞ」

 俺はオーガの集団に突っ込む。


 すると、また同じようにブラックオーガたちは金棒を振り下ろして攻撃してくる。

 まず、それを空中を蹴って避ける。


 そして....

「お前らの弱点は、攻撃した後は動けないことだよ!」

 防御が出来ないオーガ達を切って行く


「ふぅ~ なかなか為になる闘いだったかな」


(アハハ~ 久しぶりに血に染まった~ 嬉しいな~)

 あれ?セレナの頭がおかしくなってる....


(頭がおかしくなったか? もともとおかしかったけど)


(いえ、久しぶりに使ってもらえたので)


(そ、そうか.....)


(レオ、セレナは剣の欲求がとても強いだけだから頭がおかしくは....おかしいな)


(うん。)

 剣に付いた血を拭く


(あ~ 私の血が(うるさい! もうお前は黙ってろ)

 セレナの言葉にかぶせてエレナがキレた。


「それじゃあ、進むか」

 と言ってみたが、周りを見渡すとオーガの死体が転がったままだった。


「そうか、ここはダンジョンじゃないから、死体が消えないんだった」

 消えないのは手に入る素材が増えて良かったかも


「けど捌き方を知らないんだよね~」


(私が教えてあげましょう)


「お、ありがとう」


 それからアンナが助けてくれたが2体を解体するのに、1時間も掛かった。

 しかも、死体の匂いで集まって来たケルベロスを倒したので解体する物がまた増えてしまった....


「これはやってらんない!」

 とさっき解体したオーガから出た魔石に魔力を注ぎ、近くの木を切り倒した。


 それらに、創造魔法を使い大きな箱型のアイテムを造った


 何を造ったかというと

<解体BOX>

 これに入れた死体は綺麗に解体する。

 死体を入れ、5分間蓋を閉じておけば価値のある素材だけにしてくれる

 どんな大きさでも、入れることができるのでドラゴンでも安心!

 持ち主の空間収納に、出来た物を入れておくようにも設定できる

 創造者:レオンス・フォースター


 これがあれば無駄な時間が短縮出来る!


 さっそく、死体をまとめて入れていく


 そして、蓋をしめると

『出来た物を、あなたのリュックのポケットに入れますか? はい/いいえ』

 と文字が映し出された


「とりあえず出来た物が見たいし、いいえ」


 すると文字が消え『稼働中』と出てきた


 そして5分間眺め続けていると

 いきなり、蓋が開いた。


「出来たー」

 早速、中を覗く

 すると中には、オーガのと思われる皮やケルベロスの毛皮などが綺麗に並べられていた。


 おお、これは便利だ。

「凄いなー、血の匂いとかもいっさいしないし」

 箱の中から素材を取り出して持ってみる。


 おー どれも完璧に解体されている。

「どれも後で何かに使えそう」

 まとめてリュックにしまう


「それじゃあ先に進みますか、道案内よろしくアンナ」


(わかりました。死の山脈に向けた最短方向を出します)

 また矢印を出してくれた。


「ありがとう。1週間で行けるところまで行くか」

 そう言いながら走り出す。


 それから3日後

「本当に進めない! 森の中は木が生い茂っていてなかなか真っ直ぐ進めないし、ちょっと進んだだけで魔物が出るし」


 3日も経ったのに、全然山脈に近づけなかった....


 出て来た魔物は、初日のブラックオーガとケルベロスが一番強く

 他は、オークキングやゴブリンキングばかりだった。(一般人には十分強い)


 しかし、頻繁に出てくるのでとても足止めになってしまった。


「はぁ、何か強い魔物が出ないかな~」


(そろそろ、勇者たちが倒した魔王の墓があります)


「へえ~ 思ったより浅いところにあったね」


(そんなことはありません。レオ様が進むスピードが速いだけです)


「そうなの?」


(はい。普通は森の中で方向感覚が狂いますし、もっと魔物を倒すのに時間がかかります)


「そ、そうなんだー」

 どうやら、思っていたより進んでいたらしい


(気をつけてください!! この先の魔王の墓にとても強い魔物がいます)


「それはどのくらい?」


(ステータスだけなら、レオ様より強いと思います!)

 え? 俺より高いステータス?


「それってめちゃくちゃヤバいよね?」

 焦って止まろうとするが、止まらず出てしまった....


 そこには木が無く、一軒の家が建っていた

「何で家?」

 どういうことだ?

 ここには魔王の墓があるはずなんだけど.....


「おお、久しぶりの客だ」


「へ?」

 背後から声が聞こえた.....



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