二章~異世界の生活~お仕事をさがそう~
「いやぁ」
モグモグ
「ここが異世界だと聞いたときは」
モグモグ
「驚いたけど飯も旨いし何とか」
ゴクゴク
「なりそうだな」
モグモグ
「健よ食べるか喋るかどっちかにしてくれ頼むから」
「すまんすまん。昨日の夜から何も食べていなかったのだ我慢が出来なくてな。ふー満腹満腹。」
健とリースはエグス皇国の定食屋さんにいた。
「森の中で異世界から来たというのはにわかに信じられないがお前が嘘をついているとも思えん。よし私はお前を信じよう。」
「ありがとう信じてもらえて助かるよ。ってかそれにしてもリースお前が女だとは思わなかったよ。」
「そうか?名前からして私は女とわかりそうなもんだがな、それに私の声だってとてもじゃないが男性にしては高いと思うし本当に気づかなったのか?本当にお前は面白いやつだな」
微笑むリース
頬をそめながらその姿に見とれてしまいリースをまじまじ見る健。
それもそのはずだ。先程まであのような化け物を瞬殺した。騎士がこんな綺麗な女性だとは健は夢にも思わなかった。
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今から一時間ほど前には定食屋さんについてリースが邪魔になった兜を外した姿は綺麗な銀髪ポニーテールでパッチリした目、ちょうどいい高さの鼻、とても柔らかそうな唇といった非の打ち所のない美女がいた。
健はその姿を見た時はしばらく硬直した
「すいませんどなたですか?」
と質問するぐらい混乱しており
「お前先程からずっと一緒にいた私がわからなくなったのか?(笑)」
「えーーーーーーー!!!!!!!!。」
なんてやり取りもあったが一時間もしたら流石に落ち着いて来たのか現在に至るというわけだ。
だが現在でも店の客の男女問わずみとれている人もいるぐらいなので、健の順応性は高いと思われた。
「でもリースがご馳走してくれたからなんとかなるけど今後はこの異世界から帰る方法が分からない今は仕事とか住む家とか色々探さないといけないよな。」
とため息をつく健。
「健よ、しばらくで良ければ住む家なら私の家に誰も使ってない倉があるからそこを使うと良い。そこならただで貸してやらんでもない。それに仕事ならお前にあった。適正を調べられる所があるからそこに案内してやろう。」
「それ本当!スゲー助かる」
リースの言葉に感動して喜ぶ健
「てかこの世界って適正の仕事とかわかるんだ。スゲー」
「お前らのいた世界には無いのか?」
「無い無い。(笑)なりたい仕事があればそのための資格や免許をとるために教習所や学校に通うのが大半かな。他には路上とかで歌うたったりとか中にはギャンブルとかで生活してる人とかもいるけどさ。」
「それはそれで大変だろうが。でもやりたい職業を自分で決めて行動すると言うことは大変だろうが希望通りの仕事に就職できたらさぞ幸せなんだろうな。」
「ははははそうだね(汗)」
と愛想笑いをしながら冷や汗をかく健。それはそのはず健は就きたい仕事も特に無いその日暮らしの生活をしていたフリーターだったのだから。
「健は前いた世界では,,,,」
「さぁ腹も一杯になったし仕事決めに行くか。(汗)」
「うんそうだな。そろそろ行くかな。」
「すいませんお会計お願い」
「あいよ2000円ね」
「はい2000円」
「まいど」
話を反らす事に成功した健、ってかこの異世界の通貨は円で同じなんだなと思いながらリースと一緒に店をでた。
「ひゃーデカイ建物だなー。」
「驚いたか実は私もここに初めて入るときは緊張したものだ。」
目の前には物凄く大きなドームがあった。
「ここは適正の職業を調べてくれるギルド~レガリア~だ。ここで適正を検査してもらうと良い運が良ければ
勇者や賢者等のレアな職業適正もあり得るぞ」
「えっ勇者とかそんな職業もあるの?」
「あるぞこの世界には魔王とかもいるしね。」
「何かマンガみたいな内容に混乱している自分がいるんだが。そういえばリースの職業って一体?」
「私か?私は~魔法騎士~だけど。」
「何かカッケーー!俺もそれがいい。」
興奮する健
「そうかなれるといいな。」
微笑むリース
「それじゃ中に入るか。」
「おう。」
~受け付けにて~
そこには中年女性が笑顔で対応してくれた。
「ギルド~レガリア~へようこそ今回はどのようなご用件でしょうか。」
「うむ、今日は連れに適正職業を教えてほしいのだが」
「はい適正の検査ですね。身分を証明出来るものはございますか?」
「イヤ身分を証明出来るの無いけどもしかして検査出来ないの!」
「イヤ出来ますよ。一応確認出来るものがあれば良かったのですが。今回は特別に大丈夫ですよ。次回いらした時にお持ちください。それではこちらへどうぞ」
笑顔で対応する受け付け
身分証なんて異世界からきた健はどうしたらいいのか分からないが素直に受け付けさんについて行くことにした。
~検査場~
検査場とは個室に水晶が一つと検査官の男性がいるだけだった。
「えっここで調べるの?」
「はいそうですこちらの水晶に手をかざすとあなた様の適正の職業を自動で検索してくれます。」
「マジで」
「マジです。」
興奮した健に冷静に対応する検査官の男性
「リースの見といてくれよきっと俺勇者とかきっとスゲー職業だと思う。俺の感だ(笑)」
「ハイハイ凄いの期待してる。」
「おう。」
そういって健は水晶に手をかざす。
すると水晶が輝きはじめた。
(おー興奮する。一体俺はこれからどうなるんだ、せっかくなら勇者とかリースみたいな魔法騎士こい。)
健は願った。
すると水晶から声が
「あなたの適正の職業がわかりました。あなたの適正の職業は,,,,」
ドキドキ
ドキドキ
ドキドキ
「芸人です。」
「えっ」
俺はポカーンとした。リースはお前らしいとか笑っていたような気もしたが俺は理解出来なかった。
「えっ俺の職業聞き違えたか、なぁ水晶さん俺の職,,,,」
「芸人です。」
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「あぁヤバい薬を売る仕事?」
「それは売人」
「じゃあ今年も受験失敗来年こそはってやつ」
「それは浪人」
「男大好き 」
「それはゲイ人。違います芸人です。」
食いぎみに返答する水晶
またポカーンとしてしばらくしてから健は叫ぶ。
「うそーーーーー!!!!」
ゆっくり更新していきます。