目覚めた恐怖
外野が騒がしい中、直哉は無言で額に青筋を浮かべていた
「................」
「おいおい、声も出ないのか平民?」
「今ならその動物と獣を献上し、謝罪すれば許してやるよ」
「さあどうする? まあ答えは決まっているだろがな」
直哉が無言を貫いているのを勘違いしたのか、バカ貴族達は更に調子に乗り始めた、しかし
「........少し、聞きたい........獣って何の事だ?」
直哉が尋ねると
「は?そりゃあ獣人共だろ?あの綺麗な毛の兄弟なら奴隷にすればかなり高く売れると思ったのでな」
直哉の怒りに気付いていない貴族がそう返すと
ざわついていた直哉の関係者達と日本皇国関係者達は一瞬で静まり返り、冷や汗を出し始めた
それに気付いたのかその他の人々も静まり返った
「へぇ........そうか」
そう直哉が呟いた瞬間、直哉の身体からオーラのような物が溢れでた
周りにいた人々やバカ貴族達は背筋が凍ったように動けなくなった、彼等は本能で直哉の怒りを理解した
「あ、あぁ................」
「ヒィ!」
「な、なにこれ........身体が」
「こ、こぇよ........」
「ナ、ナオヤ........お、落ち着いて........ね?」
向けられていないとはいえ、直哉のオーラのような物を受けた人々は本能から溢れでてくる恐怖を怖がっていた、只直哉の嫁達は恐怖を感じるよりも直哉を止めようと声を掛けた、しかし直哉はその声に心配するなと手で返した
今ここに永久を生きた神々でさえ恐れる部隊の1人が目覚めた




