激怒する人々(日本皇国軍)
「ふむ、敵さん良くここまで統率出来るもんだ」
「申し訳ありません....我々がもう少し敵の指揮官級を暗殺しておけば....敵の総指揮官級を見つけておけば........」
「いや、寧ろ良くここまで敵を混乱させてくれたもんだ、君達は充分に役目を果たしてくれた」
「いえ、我々の力が不足していたのです」
「いやいや」
爆撃機隊が爆撃を始める15分前
直哉は報告に来た白狼族の戦士に労いの言葉を掛けていた
「いえ、本当に我々の力が及ばなかったのです、これからももっと精進いたします」
「少なくとも俺は君達白狼族が役目を果たしていないとは思っていない........そうだろ、ソラミ?」
「うん! ご苦労様!」
直哉の隣には白狼族に神として崇められている狼兼直哉のペット(家族)であるソラミが狼状態で白狼族を労った
「........! これからも精進致します!我等が神よ!それでは失礼致します!」
白狼族の戦士は感極まったふうに臣下の礼をソラミに捧げると、最前線の白狼族の部隊に加わった
「しかし、幾ら白狼族による暗殺とダンジョンに引き込んでの殲滅をしたとはいえ敵さん多いね」
「ホントにね~、ある意味壮観だね~、マスター」
「だね」
彼等の目の前には16万5千近くの魔物が何故簡単な隊列を組み布陣していた
「さてと、今回は子持ちとはいえソラミとトーカにもでて貰うからな」
「はーい、マスター」
「おう、兄貴!」
ソラミと同じく直哉の隣で竜モードで待機していたトーカ(直哉のペット兼家族)が声を上げた
「よしよし...さてともうそろそろ来るな........全軍に伝達する! 俺は小林直哉海軍特務大将だ! この戦い、負けたら後ろの町にいる民間人に甚大被害が出る! 各員の総力を持って迎え撃て! たとえ住む世界は違っても日々を生き、戦う力を持たない人々を守るのだ! 全軍迎撃用意!」
そう直哉が命令すると同時に、日本皇国軍の兵士達は各々の銃や砲門を向け、並びにその兵士達に同調したのか混合軍の兵士達も各々の弓や杖を構えた
「全軍! う「し、失礼します!」...どうした?」
いざ迎撃という所で報告に来た皇国軍兵士をみて直哉は尋ねた
「は、はい! 東京総司令本部からの至急文であります『宛小林直哉海軍大将殿 発総司令本部 我トメラレナカッタ』以上であります!」
「........まさか」
直哉は新たにできた転移門をみて呟いた
『ヒャッハー! 爆撃だー!』
『『『やっぱり出てきやがったなルーデル爆撃機隊ー! まだ出番じゃないだろうがー!』』』
日本皇国軍の兵士達は出てきた爆撃機隊を見て一斉に叫んだ 、そして作戦がパアになり怒りを通り越して無表情で眼が死んだように虚ろになった




