部隊到着
「ふむ、敵さんどうやら混乱から立ち直った部隊だけを先発させたみたいだね」
空に日が上り始めたまだ早い時間帯から、討伐軍と冒険者と志願兵の合同軍とフェニア達勇者チームと直哉が、街を背に布陣していた
「そうなんだ~、後どれくらいで来るかな?」
野戦戦闘服を着た直哉が白狼族からの報告を見て呟いた言葉に、フェニアが返した
「だいたい5時間位かね、さてと、もうそろそろ来てもおかしくないんだが........来たな」
直哉は背後にある街と布陣している軍の間から青白い光と共に現れた62人の部隊をみてニヤけた
「応!来たぜ兄弟!」
「60人と2人、ご要望通りに」
『ヒャッハー!祭(戦い)だー!』
『準備完了、指示を待ちます』
傭兵達はそれぞれの戦装束に身を包み、戦意をたぎらせながら声を挙げた
「応!取り敢えずまだ来ねぇから布陣してる連中の少し後方でのんびり待機してくれ、指揮はレックス....はダメだからフーリア頼む、レックスの手綱握っておいてくれ」
「応、わかった! 行くぞてめぇら!」
「了解しました、握っておきますね」
『ヒャッハー!』
『了解しました』
また、直哉は
「フーリア、もしもの時はこう、コキュっとやってくれて構わないから」
「わかりました、コキュっとですね」
「そうそう」
とフーリアに伝えておいてあったりしている
傭兵達がぞろぞろと展開していった後、直哉は
「しかし遅いな、もうそろそろついても良い頃なんだが」
と呟いたとき
「おい!海の方からバカでかい鳥が来るぞ!」
と街から伝令が届いた、それを聞いたフェニア達と直哉以外の人々は慌ただしくなったが
「おい!そりゃ味方だ!安心しろ!」
と直哉が叫び、少し落ち着いた
そしてそのバカでかい鳥........天山が比較的低高度から近付いてきて、電狼と陸狼を街と軍の間の場所に降下させて再び高度を上げて距離を取った
尚生まれて初めて戦車を見た人々は
「なんだありゃ!でけぇ!」
「鉄で出来てるのか?!」
「見かけ倒しじゃないのか........って動いたー!」
と様々だった、そして降下した際に少しバラけた戦車隊は集結し、直哉の後方に展開した
「車上から失礼致します! 小林直哉海軍大将閣下でありますでしょうか?」
その戦車隊の隊長と及ぼしき女性兵士が電狼のハッチから上半身を出して話し掛けてきた
「ああ、俺が直哉だ、任務ご苦労」
「ハッ! 有り難き御言葉! 我等日本皇国戦車隊の名に恥じぬよう努力致します!」
「いや、努力ではない、我等が負ければ後方の街が蹂躙され民間人が殺される、努力を尽くすのは当たり前だが勝たねばならん、必勝の覚悟で当たれ! 良いな?」
「ハッ! 了解致しました!」
戦車隊隊長は電狼の中に戻っていった
そして戻って来た天山からは兵士達が降下してきた、その際直哉はあらかじめ用意してあったキャンプファイヤー見たいな物に火をつけて
「現在降下している部隊へ伝達!火を目印に降下せよ!」
『イエッサー!』
と通信を入れた、人々は
「おい、なんだあれ!」
「人かありゃあ! 」
「死ぬぞおい!」
と心配されていた
だがそんな心配は余所に兵士達は新型戦闘鎧神威(通常の兵士1人を歩兵一個大隊近くの戦力にする事が可能、俗にいうヘイローのチーフのアーマーを更に魔改造したような物)に搭載されているスラスターを使って降下してきた
だが一部の兵士達が
「やべぇ!流されギャアァァァ!」
「ぶべ!」
「ごふ!」
と目印のキャンプファイヤーに飛び込んだ、それを見た直哉は
「はあ........何やってんだ........」
溜め息を吐いた




