再会からの軍属復帰
「よーしよしよし♪今までご苦労だったな、ソラミにトーカ、妖精達もご苦労さん」
直哉が召喚されてから10分後、直哉達はギルドに併設されている酒場で、久し振りの再会を楽しんでいた(フェニア及びグーイに響は真っ先に頭を撫でられて満足して、直哉の近くでニコニコとしています)
「がぅ~♪(エヘヘ~♪)」
「ギュオォ~♪(アニキ~♪)」
『頑張ったんだよ~!』
『褒めて褒めて~!』
『ご飯(魔力及び神力)頂戴~!』
「はいはい、ありがとうなぁ」
直哉は、子犬と小竜と化して、膝に乗っているソラミとトーカを撫でながら、長い間フェニア達を無給で守ってくれていた妖精達を身体中に乗っけて、魔力と神力をあげるという器用な事をしていた
「本当にごめんな、2年間も助けに来られなくて」
直哉は優しく謝った、フェニア達は
「え! 向こうじゃ2年しか過ぎてないの?!」
「こっちでは8年ですよ、私達召喚されてから」
「ん、撫でる」
フェニアとグーイは驚き、響は頭を撫でるように返した
「マジかよ、でも確かこの世界も日本と時間を同期させるって言われてるから、もうその心配は無いかな、それと響、お前ネコ系の獣人になったのか、コロコロ変わってるね」
直哉は驚きながら、カチューシャをつけたような位置についている響のネコ耳をむにむにと触ってた、それに響は
「にゃ、にゃあぁぁぁ❤」
いつもの無表情が一気に崩れ、甘えるような可愛らしい顔に早変わりし、腰と尻の間に生えている長いネコの尻尾を直哉の身体に巻き付けていた
それを野次馬と化して見ていた冒険者達や指揮官達は、一斉に目を見開いた
何故なら
「お、おい..獣人が耳を触らせるのって家族と恋人だけだよな!」
「あ、ああ...しかも尻尾を異性の身体に巻き付けるのは『私はこの人にしか身体と心を許さない』ってことだぞ!」
といった事になっているからである、そんな事を知ってか知らずか直哉は
「ん?これは尻尾か、触り心地が良いな~♪」
直哉は自分の身体に巻き付いている尻尾を優しく撫でた、フェニアとグーイは
「えへへ~♪」
「旦那様、どうぞ」
フェニアは後ろから直哉を抱き締めて、グーイはいつの間にか着替えていたメイド服(露出が少ないバリバリの仕事用)に身を包み甲斐甲斐しく直哉にお茶を用意していた
「よしよし、相変わらずフェニアの髪はさらさらだな~♪、グーイもありがとう...さてと、もうそろそろ気を引き閉めようか」
微笑んでいた直哉は、そう喋った後、その微笑んでいて緩んでいた目を細めて、緩んでいた自身の雰囲気をがらりと替えた、フェニア達もその雰囲気を感じ取ったのか緩んでいた顔を引き締めてそれぞれの椅子に座り直した
冒険者達や指揮官達もその雰囲気に押されて、ざわざわしていたが静かになった
ソラミとトーカは直哉の膝から降りて、獣人に戻って近くの席から椅子を引っ張ってきて座った
妖精達も顔を引き締め、テーブルの上に綺麗に整列した
「さてと....何故私が今このときにフェニア達に召喚されたかというとな、幾らフェニア達でも今回はヤバイと思ったからだ....何故なら幾ら妖精達がいたとしても生半可な質では圧倒的な物量に押し潰されるからだ、かつての大日本帝国のように......本来ならもう下地を育ててからフェニア達を迎えようと思っていたのだがな、報告を受けてから急いだよ」
軍の指揮官としての顔を出した直哉はそう話した
「そうなの」
フェニアが真剣に喋った
「ああ、さすがに今回はマズイと思ってね...早速だが響少将は直ちに軍属に復帰、このお前の装甲板を触媒にしてくれ....妖精達も既に復帰する為の準備は出来ている筈だ、この式神を使え.....以上だ」
そう直哉は命令し、響にいつもお守りとして持っている超次元級響の特殊合金で出来た装甲版を渡し、妖精達に、人型の紙で出来た式神を渡した
「了解、超次元級響型一番艦響、艦魂響、只今より軍属に復帰します」
『戦闘妖精隊!現時点を持って復帰します!』
戦闘は近づいている




