嫁候補とトラップ召喚
「さて、どういうことか説明して貰おうかミラ」
取り合えず再会も程々に直哉の家仮(プレハブ2階建て)の2階の住居スペースで卓袱台を出してお茶を飲みながら尋ねた
「では簡単に........
1・本来なら私はデータだけだった筈だったが神様に擬似の命を貰う
2・神様からあなたの補佐を頼まれて承諾する
3・ネットを使ってあなたの事を調べる
4・補佐着任と同時に本物の命を貰う
今は4の所です」
ミラは分かりやすく簡潔に説明した
「成る程ね~、しかしよく受ける気になったな」
直哉がしみじみとした感じだった
「まあは暇だったのもありますが........1番はあなたのお嫁さんになりたかったからですね、さすがに行き遅れになりたくないですし、何よりもあなた........直哉の事すきですし」
ミラは落ち着いた感じでサラッと爆弾を投下した
「........マジかよ、俺3人も嫁いるのに........」
「4人目でお願いします」
直哉は頭を抱えながらミラを見た、ミラは顔を赤く染めながら直哉の顔を見ていた
「........本気なんだな?」
「ええ、フェニアさん達にはちゃんと私から許可を取ります........ただ許可がとれるまでは恋人兼補佐で構いません」
真面目な感じで問い返した直哉に、同じく真面目な表情でミラは返した、2人は見つめ合っていた、そして直哉が先に折れた
「........はあ、わかったよ、俺もミラの事は好きだったからな、まあ勿論女性ではなく相棒としてだが」
「ありがとうございます直哉司令官........いや直哉さん」
直哉は天井を見ながら呟いた
「しかし俺の嫁達は純粋な人はいないな、誰も普通の人以上の存在だ」
それにミラは微笑みながら返した
「ふふっ、私も色々と調べましたがそうですね........しかし懐かしいですね、昔(ゲーム時代)はよく最前線に突撃してたのに今では軍の司令長官ですか」
「予備役だがな」
彼等は暫くの間昔の事を語り合った、そして
「よし直哉さん、早速ですが第一階層に行きましょうか、ダンジョンポイントの使い方を説明します」
ミラは立ち上がりながら直哉に話した
「何故だ?この階層でも良くない?」
ミラは呆れた目で直哉を見た
「バカですか?この階層はもう充分なんです、それなら第一階層の守備を固めた方が良いです、それに召喚した魔物は召喚した階層でしか動けませんよ?まあ許可があれば別ですが」
直哉は一瞬ゾクリとした
「わ、わかった、じゃあ行こう」
直哉は立ち上がり外にでた
「全く、しっかりしてくださいよ、ちゃんとして私の仕事を早く無くしてください、私のんびりしたいですし」
ミラはきつい言葉を言いながらも嬉しそうに彼の左腕に腕を絡めて俗に言う恋人繋ぎをしながらついていった
直哉達移動中~
第一階層........ここは旭日の迷宮の玄関口でもあり全長二キロもあるラビリンスと言うべき階層である、しかし今現在は生物もトラップも無い只の遊園地にある迷路のような感じになっていた........
「ここが第一階層か........壁しかないな」
直哉はミラとリーフとウォータを連れて第一階層にいた
「そりゃ前任者の魔王が討伐されてリセットされましたから何もありませんよ」
「そうか........てかリーフとウォータはついてこなくても良かったんだよ?」
リーフとウォータは
「いや、主が召喚した魔物に襲われる危険があるので」
「ソウイウコトデス」
2人は至極当然と言わんばかりに直哉の後ろに待機していた
「まあいっか........え~と召喚できるのは........」
「ゴブリン・オーク・オーガ・ストーンゴーレム・ベヒーモス、今はこの5体のみです直哉さん」
ミラはまたしても爆弾を投下した
「すまん、最後にヤバイ猪の名前を聞いた気がするんだが」
直哉は内心呆然としながら聞いた
「え........あ、ああ!直哉さんが想像しているのと違いますよ、ここのベヒーモスは精霊獣で基本的に大人しいんですよ、ただその素材を狙って自分の力を過信しているバカな冒険者が手を出して怒ることはあるそうですが」
「そりゃ当たり前だな」
「まあ一般的にはベヒーモスは凶暴で見たら殺すべしと言われていますが」
「........保護した方が良くね?」
「聞いてからにしましょう........それではトラップを設置しましょうか、ベヒーモスの群れを召喚するならポイントを貯めないと、設置するトラップも一番安いのにしますよ」
「俺の意見は?」
「ダメです」
「はい........」
その後縄トラップ(ボタンを押したら縄が1列張られるだけ、弱い)を仕掛けた後、直哉達は直哉の家(仮)に戻っていった
どうやら実権はミラに握られたようである