死神は笑う
宮部に挨拶をした直哉は体を呆然としているデルモントに向けると
「おいおい、鳩が豆鉄砲食らったような顔してやがる?」
と蔑んだような笑みを浮かべながら言い放った
デルモントは
「な、なぜここにいるのだ貴様!」
と正気に戻り騒いだ
それに直哉は
「いやねぇ~、この世界の日本から誘拐された生徒たちを送りに来たんだよ、そしたら驚き! 愉快な西方連合の屑共が日本に向かってるじゃあないか! だから急いで我々も来たわけだ、間に合わなかったがね。」
直哉はそこで区切ると
「さて今私..いや、俺の状態はわかるか? こうしてふざけてないと今すぐにも貴様たちを皆殺しにしてしまいそうだが、まあ殺してしまっては話を聞けないからな...」
とデルモントをサイコキネシスで宙に持ち上げながら訪ねた、優しい声が逆に不気味さを出している
「ぐ、偶然「嘘だな」」
デルモントの声にかぶせて直哉は言った
「偶然にしては出来すぎている、まず一つ目は持ってきた戦力だ、本来のお前たちが侵略を行う際には必ず貴族階級の騎士達を連れてくるはずだ、武功を稼がせる為にな。」
直哉はそこまで話すと、宮部の前に置いてある書類を手に取った
「二つ目はこの書類だ、なぜ日本語で書いてある? こいつは国境紛争などの国家間の戦争で使われる魔法書類だ。 しかもこの書類は俺が10年前に作った特殊なものだ、こいつは紛争当事者同士とは別に第三国に利益供与も行えるものだぞ? 宮部総理、ここ見てもらえますか?」
直哉は書類下部に書いてある日本語とは別の宮部にはわからない文字を見せた
「こ、これは?」
「こう書いてある、『この仲介の報酬に日本国は日本神道と宗教の自由を廃止し西方連合の定める宗派に改宗すること』、要するに国民全員を西方連合の勢力に鞍替えさせる気なのさ、西方連合の定める宗教は名前がないからな、デルモントが所属している宗派はプレンスト派、西方連合の人族以外すべてを奴隷と言い回ってるだからな、おそらく日本人を連れ去って我々日本皇国に対する人質にでもするつもりだったんだろう。 まあほかにも理由はあるが大体はこうだな」
そう話すとデルモントにぞっと笑みをむけ
「残念だったな。」
と言い放った
デルモントは
「この死神!」
と叫んだ
それに直哉は
「今更ですなぁ。」
とその笑みを深くした
まさに狂気の笑みだった
最後辺り力尽きました