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もう一つの戦場

試しにパソコン書きです

日本国国会議事堂

そこではキリスト教の司教服にゴテゴテなアクセサリーをつけたような服をきた白人系の中年の男が喚いていた


「なぜだ!なぜ奴らがくる!」


男は周りの目を気にせずに喚いていた、そんな男を時の内閣総理大臣である宮部慎吾は冷めた目で見ていた


「(外で何があったかは知らんが助かったな、抵抗したのは成功だったか。)」


宮部はちらりと男から目を離して自身の目の前にある書類を見た


「(にしてもいつもは大切な議題に必要のない時間ばかり取るくせに、こういう時に限ってさっさと降伏文にサインしやがって)」


書類には『日本国は西方連合に無条件降伏する』と文章と二か所の名前の記入欄が書かれており、司教服を着た男からの「サインすればサインした側の議員達を解放する」との言葉に乗せられた、最大野党の民主労働党の党首のサインが書かれており、後は総理大臣である宮部がサインをすれば完成する状態だった


「(しかし皇居は大丈夫だろうか...あそこにはあれが...)」


宮部は自身が総理に就任した際に、天皇陛下が秘密裏に伝えたあるものについて考えていた


「(まあ、この状態ではどうにもできんか、後は自衛隊と警察が来るまで待つしかない。)」


宮部はそう結論づけると自身の政党と自身の政党と同じ考えの政党の議員達を見渡した

議員達は自身等の命を握っている西洋の騎士のような姿の兵士達の動きに顔を青くしながらも宮部に覚悟を決めた表情を送っていた


「(同じ党のバカ共は民働党に紛れて出て行った...残っているのは俺についてくる覚悟を決めた愛すべきバカ共だ...全く、議員にも金以外の信条で動く連中もいるんだな。)」


宮部は自身の予想よりも多くの議員が残った事に感動をして、男臭い笑みを議員達...戦友達に向けた

議員達もその宮部の笑みにつられて笑みを浮かべた

その様子を見ていた男は喚くのをやめて宮部に詰め寄った


「何故笑っている!」


その言葉に宮部は


「何故ですと? そんなの決まっているでしょう?」


そういうと眼前にいる戦友達を見渡した


「私に付いてきてくれる者たちがこんなにもいることがうれしいのですよ。」


そしてついさっきまで喚いていた男に顔を向けると


「確かに私たちは今あなた方の言うことを聞いたほうが賢明でしょうな...ですがね、ここは私....いや、私たちの戦場なのですよ、だからな...我々を殺したければ殺せ!ここは我々の国だ!失せろ侵略者共!私はこの国の政治を取り仕切る人間として貴様等には負けんよ!」


と獰猛な笑みを浮かべ言い放った

議員達は宮部のその言葉に刺激されたのかヤケクソ気味に


「そうだそうだ!」

「ここは我々の国だ!」

「帰れ帰れ!」

「子供達に笑われたくないのよ!」


と男女関係なく叫んだ


「この蛮族共が!」


男はそう叫ぶと


「神に使えし騎士達よ!この蛮族共に神罰を!」


と騎士達に命令した

騎士達はその命令に従い剣を抜いた


「(ここまでか...しかし後悔はないな!)」


宮部はそう思い目を閉じた

しかしそれは突如現れたSF映画に出てきそうな戦闘服を着た兵士達によって止められた


「申し訳ありません総理大臣閣下、遅くなりました。」


宮部を守るように展開した5人の兵士のうちの1人がそう総理に告げた

宮部は驚きながらも議員達を見た

議員達に手を出そうとした騎士達は兵士達に制圧されたのを確認すると


「き、君たちは?」


驚きを隠さずにその告げた兵士に尋ねた

兵士は


「失礼しました、紹介が遅れましたね。」


そう笑みを浮かべながら話すと


「自分達は皇国軍即応第二制圧小隊...いうなれば室内での制圧攻撃に特化した部隊であります。」


と言った、そして呆然としていた司教服をきた男に顔を向けると


「どうもデルモント司教殿、日本皇国軍です。」


と話し


「ここ日本に勝利を...あなた方と西方連合に敗北をお届けに上がりました。」


とニッコリと笑いながら告げた

デルモントと呼ばれた男は


「なぜ、なぜここにいる!皇国の狂犬が!」


と叫んだ

狂犬と呼ばれた兵士は


「あらあら、女である私が皇国の狂犬ですか、しかし惜しいですね。」


と言い、狂ったような笑みを浮かべた


「狂犬は否定しませんよ、でもね...皇国ではありませんよ。」


その言葉を聞いたほかの兵士達は


「だよなぁ。」

「隊長殿はなぁ。」


と言い合い


『隊長殿は閣下と教官殿の犬だわな!』


笑った

それに彼女は


「ええそうですよ。」


と言い放ちクスリと笑った

しかし


「何ほざいてるガキ共」


そう響いた声に彼らは固まった

その声の主は機嫌悪そうに


「口開く暇あるなら仕事しやがれ全く...」


と呟き宮部の前を通り過ぎた

宮部は前を通った人物を見た


「旧海軍士官服を着た少年だと...?」

と呟いた

その人物は立ち止まると


「おおっと、これは失礼しました総理」


と振り向き


「私は日本皇国海軍総大将の小林直哉と申します、以後お見知りおきを。」

と芝居がかった自己紹介をした


ここに日本皇国はその存在を世界にあらわした

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