反撃の屍人-10
21時。
一気に入り口まで詰め寄った龍二。
守衛の若衆が顔を出す。
いたるところにある監視カメラがこちらに向いている。
どこのヤクザ事務所にもある当たり前の情景。
しかし龍二はおかまなく出てきた若衆の顎から上部に向けてナイフを突き刺した。
開いた重厚な扉からスルッとジョージが内部に入りこむ。
龍二は殺した若衆を蹴り飛ばして扉を閉めて内側から鍵をかける。
そして俊敏に2階に駆け上り幹部の一人の首を真一文字に切りつけた。
首と体がセパレートする瞬間すら気にも留めず、邪魔な体を蹴り飛ばし道を開ける。
「カチコミだーーーーーー!!」
誰かの声に反応した龍二はその声の主に後ろから頸椎にナイフを突き刺す。
『アニキ!!三階だニャ!!』
ジョージの脳内コンタクトで階段を全力で上がる。
若衆の顔面にジョージが噛みつき、上唇を引きちぎっていた。
『ジョージ、やるじゃねえか!!』
龍二はジョージの活躍を褒め、残る一人と対峙した。
「おいこら、ここがどこかわかってきとんやろうな?」
黒川が鋭い睨みをきかせながらソファーにドカッと座りながらパーラメントをふかしている。
龍二は自分を殺した男の前までたどり着いた。
「おめえ…何者だァ?」
黒川がバカにした表情で問う。
龍二は問答無用とばかりに前蹴りを黒川の顔面目掛けて突く。
首を曲げて簡単に交わす黒川に、龍二は間髪入れずに右足でキックを入れる。
それも簡単に払う黒川。
「おい?俺はおめえに何者かと聞いたんだよ。答えろや、このやろう!!」
その言葉のあと、黒川が一気にソファーから立ち上がり龍二の間合いに入ってきた。
とっさに後方に二歩下がった龍二の顔面に黒川のストレートが浅く入る。
少しひるんだ龍二。
(黒川…ぶっ殺す!!)
龍二は黒川のストレートの下にもぐりボディーへとナイフを打ち込んだ。




