反撃の屍人-8
龍二は紅蘭に、
【なぜ茉莉は優さんのところににげない?】
と聞いた。紅蘭は、
「ママ(茉莉)は店を守りたいの。
だから戦ってる。
氷室さんは、もう死んじゃったけど優姉さんから氷室さんが蘇ったことをわたし経由で伝えた。
ママは不思議そうな顔をしていたけど、すごく嬉しそうだった。
今でもママは氷室さんのことを愛してる。
いつか氷室さんが助けに来てくれることを信じてる。
氷室さんもそうだから私に会いに来たんでしょ?
そんな姿になってもね。
時間はないけど、私がなんとか援護するよ。
だから氷室さん…すぐに行動を起こして!
その混乱に乗ってママを無理やりにでも姉さんのところに誘導するから。
お願い…一水会を潰して!!」
紅蘭の言葉に茉莉も必死に戦っていることを知る。
自分の城である店を守るために、死を覚悟して日々を過ごしているのだ。
紅蘭はレシートをスッと取り、
「氷室さん。この戦いを終わらせるのはあなたしかいない。
待ってるから。あなたがこの抗争の結末を握っているって。
また連絡します。それでは。」
と、言い残しレジで会計を済まして店を出た。
その姿を見送った龍二の思考はなにか沸々と煮えたぎる感覚であった。
昔の言い方だと『頭に血が上る』という体感。
沸騰した脳みそで、まず自分がやるべきことを整理する。
黒川を殺す。
木下を殺す。
山崎を殺す。
単純でいて明解。
龍二は席を立ち店を出てジョージと合流する。
ジョージに加藤組に先行させ、黒川の動向を探らせる。
そして龍二は、オタク仕様のロングパーカーを着て、いざ加藤組へとカチコミに向かった。




